「きちんと貯金したいな」とは思うものの、なぜか貯められず、給料日前にはいつも口座が空っぽ……という人は多いのではないでしょうか。特に20代のうちは、お金の使い方がわかっていなかったり、収入が少なかったりするために思うように貯金ができず、将来への不安ばかりが募りやすいもの。でもじつは、そんな20代こそ貯金を始めやすい「貯金適齢期」だといえるのです。

「若いうちに自分のお金の使い方をしっかり把握できると、“貯めグセ”がつきやすくなります」と教えてくれたのは、ファイナンシャルプランナーの冨士野喜子さん。20代の貯金事情のデータを追いながら、どのように貯金を始めればよいのか、具体的な方法を解説していきます。

※この記事は、2022年 6月30日に更新しています。

この記事の監修者

冨士野 喜子(ふじの よしこ)

ふじのFP事務所代表、ファイナンシャルプランナー
教育出版会社、外資系生命保険会社を経て、2012年にFPとして独立。自身の結婚、妊娠、出産、子育ての経験を活かし、20~30代のライフプランニングを中心に活動。最近はラジオ出演や子ども向けのマネー講座の講師をするなど幅広い年代に向けてお金に関する情報発信を行っている。

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20代の39%は貯金なし

画像: 画像:iStock.com/kazuma seki

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まずは、金融広報中央委員会が2021年に行った「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査]」1)から、20代の貯金事情を見てみましょう。

20代で「金融資産非保有」、つまり貯金なしの人の割合は、なんと39.0%。約4割の人が貯金できていないのです。

〈表〉【年代別】金融資産の保有状況

金融資産非保有率
20代39.0%
30代36.3%
40代35.7%
50代35.7%
60代28.8%

20代の平均貯金額は85万〜143万円

同調査によると、20代の金融資産保有額の平均値は179万円、中央値は20万円。そのうち預貯金の平均金額は85万円となっています。なお、この平均値と中央値は、貯金なしの人も含む値です。

〈表〉【年代別】金融資産保有額の平均値と中央値、預貯金額の平均値

金融資産保有額の平均値金融資産保有額の中央値預貯金額の平均値
20代179万円20万円85万円
30代606万円56万円400万円
40代818万円92万円300万円
50代1,067万円130万円486万円
60代1,860万円460万円716万円

一方、貯金している人に限った金融資産保有額を見てみると、その額は大幅に上がります。20代の金融資産保有額の平均値は302万円、中央値でも100万円となっており、そのうち預貯金の平均金額は143万円です。それなりの額が貯まっている人もいることがわかります。

〈表〉【年代別】貯金している人の金融資産保有額の平均値と中央値、預貯金額の平均値

金融資産保有額の平均値金融資産保有額の中央値預貯金額の平均値
20代302万円100万円143万円
30代965万円294万円638万円
40代1,294万円440万円474万円
50代1,675万円675万円763万円
60代2,645万円1,180万円1,018万円

貯金できないのは目的が定まっていないから

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働き始めたばかりの20代前半は収入が少なく、ボーナスもほとんどないため、貯金にまわせるお金がないというケースは珍しくありません。お金を貯めにくい時期だといえるでしょう。

しかし、20代後半になれば、収入も多少はアップし、ボーナスで大きな額が入ってくるようになる人も多いので、そういった場合は貯金しやすくなってきます

ただ、貯金を始めるにあたって大切なことは、「収入が増えること」よりも「思考を変えること」なのです。もちろん貯金にまわすお金を捻出する必要はありますが、収入が増えたからといって、誰でも貯金できるようになるわけではありません

20代の「金融資産非保有」の割合は39.0%でしたが、30代だと36.3%、40代・50代は共に35.7%です。年齢が上がっても、貯金がない人の割合は大きくは変わりません

さらに、年収別で見てみると、年収1,200万円以上と回答した20人中5人は貯金ゼロでした。つまり、貯金ができる・できないは年齢や年収に関係なく、重要なのは「貯金をするぞ!」と、強く思えるかどうかなのです。

20代でも貯金したほうがよいケース4選

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なかなか貯金できない20代でも、もちろん状況によってはお金を貯めたほうがよいでしょう。ここでは、特に20代でも貯金したほうがよいケースを4つ紹介します。

〈表〉20代でも貯金したほうがよいケース4選

①一人暮らしを考えている場合
②結婚を考えている場合
③マイホームの購入を考えている場合
④妊娠や出産を望んでいる場合

それぞれ詳しく解説していきます。

①一人暮らしを考えている場合

一人暮らしを予定している人は、早めに貯金を始めるべきです。一人暮らしをスタートさせるだけでも、以下の費用がかかるためです。

  • 敷金、礼金などの物件契約代
  • 火災保険料
  • 引っ越し代
  • 家具・家電代 など

住んでいる地域にもよりますが、こうした一人暮らしのための初期費用は数十万円かかることがほとんどでしょう。また、一人暮らしを始めたあとには、家賃や食費、光熱費などの生活費もかかります。

総務省の2021年の「家計調査」2)によると、34歳以下の単身者の平均消費支出は月15万7,411円です。毎月この程度のお金が必要となると、手取りが少ない20代の間に、貯金なしで生活をすることには大きな不安が残ります。一人暮らしを考えている人は、安心して生活を送れるように、ある程度の貯金を確保してから一人暮らしを始めることが望ましいでしょう。

②結婚を考えている場合

結婚を考えている人は、20代のうちからコツコツ貯金をすることがおすすめです。ゼクシィの「結婚トレンド調査2021」3)によると、挙式、披露宴・ウェディングパーティーの総額平均は292万3,000円です。コロナ禍で規模が縮小しているとはいえ、300万円程度の予算が必要になることがわかります。また、結婚指輪の購入費だけでも首都圏では平均27万円4)かかっています。

貯金ゼロで結婚をすると、結婚式を簡素にする「ジミ婚」や、そもそも結婚式をしない「ナシ婚」になりがちです。ご祝儀などでカバーできる部分もありますが、新生活の費用や新婚旅行などを考えると、人生の節目に披露宴や結婚式をしたい人は、準備資金として300万円以上は用意しておくべきでしょう

③マイホームの購入を考えている場合

マイホームを買いたいと考えている人も、20代のうちから貯金をするべきです。マイホームを購入する際には、家の購入費用だけでなく、登録免許税や不動産取得税など、諸費用もかかります。マイホームの購入には、住宅ローンを利用する場合がほとんどだと思いますが、ローンの借入金額が多くなると、月々の返済が家計を圧迫してしまいます。

そのため、マイホームをローンで購入する際には、物件価格の1~2割程度の資金は準備しておきたいところです。購入物件の価格は、注文住宅・戸建てやマンションなど購入物件の種類、地域によって異なりますが、新築物件の平均価格は約3,500万円~4,500万円5)ですので、準備しておきたいお金は350万円~800万円となります。20代で全額を準備することはなかなか難しいですが、マイホームを購入したいなら、20代から貯金を始め、コツコツ資金を用意しましょう。

【関連記事】マイホームを無理なく購入するための、借入金やローンの目安について詳しくはコチラ

④妊娠・出産を望んでいる場合

厚生労働省の調査6)によると、出産にかかる費用の平均は約46万円です。公的病院か民間病院か、病院の種類にもよりますが、子どもを望むなら、まずは出産に50万円程度かかると考えましょう。健康保険から出産一時金が支給されるため、自己負担はほとんどありませんが、ベビー用品の購入など何かと支出が増えますので、安心して出産・育児をするための準備をしておきましょう。

また、子どもが生まれてからは成長に応じ教育資金がかかります。幼稚園から大学まで、すべて公立に通わせた場合の子どもの平均教育費は、約700万円です。すべて私立に通わせる場合は、教育費が2,000万円を超えることも珍しくありません。

生活費も合わせると、夫婦のみで生活するよりも大きなお金がかかります。将来子どもを持ちたい人は、結婚前から将来を見据えて教育費をまかなえるよう心がけるとよいでしょう。

20代独身の間こそ、人生における「貯金適齢期」

貯金を始めるなら20代がチャンス

画像1: 画像:iStock.com/Milatas

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人生には、“三大貯金適齢期”があります。

  • 就職してから結婚するまでの独身の時期
  • 子どもが生まれて小学校を卒業するまでの時期
  • 子どもが独立してから自分が定年を迎えるまでの時期

このうち、20代は「独身の時期」に該当する人が多いでしょう。独身の間は、収入の使い方を自分だけで決められます。どのくらい使ってどのくらい貯金にまわすかは自分次第なので、たくさん貯めようと思えば貯められる時期だといえます。

結婚してからは、家族の分のお金がかかってきます。特に、子どもが生まれてからは、自分や配偶者の収入が子どもの生活費になるので、当然、自由になるお金が減るでしょう。

先ほど、「貯金ができる・できないは年齢や年収に関係ない」といいましたが、20代の貯金適齢期といわれるうちに貯金ができるようになっておくことは、その後の人生においても貯金を続けられる“貯めグセ”をつけることにもなるのです。

最初の目標は「20代のうちに100万円」

画像: iStock.com/high-number

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貯金を実践するためには、目標設定が大切です。目標がないまま漠然と貯金を始めても、よほど貯金が得意な人でない限り、続けられないからです。

ファイナンシャルプランナーとして、「30歳になるまでに貯めたい金額」の目安としてお伝えすることが多いのは、「300万円」です。年齢×10万円、という目標は設定しやすく、目安としてわかりやすいからです。

それぞれの家計には収入や支出に特徴がありますし、人によって貯めておくべき金額は異なりますが、実際にもし職を失ったり病気になったりしても、300万円あれば安心感を持てるでしょう。

ただし、貯金ゼロの状態で、いきなり300万円を目指すのは無謀に思えるかもしれません。そのため、現在貯金がゼロなら、まずは100万円を目指してみるのがよいでしょう。20代のうちに100万円を貯めることは貯金のトレーニングにもなり、30代以降の貯金の継続にもつながっていくはずです。

また、「100万円」という数字は想像しやすく、到達すると達成感があるわかりやすい数字です。達成できたら「次の目標は300万円、500万円にしよう」「1,000万円目指せるかもしれない」と、100万円の貯金への具体的な感触がつかめるため、次のステップが見えてきます。

貯金ゼロから始める貯金術 5つのステップ

画像: 画像:iStock.com/surasaki

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目標を設定したら、次は貯金するための具体的な方法を実践してみましょう。ここでのポイントは、いかに“貯めグセ”をつけるかということ。今まで貯金なしだった人は、そもそも“使うクセ”がついているのです。そこを見直し、貯められる人になるためのポイントを5つのステップで紹介します。まずはステップ1から実践してみましょう。

【ステップ1】まずは無意識下の「無駄遣い」に気づく

画像: 画像:iStock.com/GoodLifeStudio

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貯金を始めるうえで、まず把握するべきは「支出」です。貯金できない人は、「意識せずにお金を使っている」という特徴が挙げられます。自分なりに節約しているつもりでも、どこかでお金を使ってしまっているのです。

これまで家計相談に乗ってきた中では、1,000円以下のもので散財しているケースが多く見られます。たとえば、カフェで飲み物とスイーツを買えば、500~600円はしますよね。週3回お茶したら、ひと月6,000~7,000円使っていることになるのです。日々のちょっとした贅沢が積もり積もって、数万円の浪費になってしまうこともあります。

小さい買い物は記憶に残りづらく、無駄遣いの感覚がないまま続けてしまうので、いつの間にかお金がなくなり、貯金ができなくなってしまうのです。

まずは、なんとなくでもよいので、自分の支出の無駄があることを自覚するようにしてみましょう。コンビニ、カフェ、ファストファッション…といった自分が無駄な支出をしやすいポイントを自覚することが、日々の支出を減らすことの第一歩です。

【ステップ2】手帳やスマホに「支出メモ」をつける

画像: 【ステップ2】手帳やスマホに「支出メモ」をつける

つぎは、1日に使った金額をメモしてみましょう。家計簿でもよいのですが、レシートをもとに細かく仕分けして書こうとすると挫折しやすいので、手帳やスマホのメモに、1日に使った金額を走り書きするだけでも十分です。

1カ月間、支出メモを続けるだけでも、どんなタイミングでどれくらいお金を使っているかが可視化されます。ステップ1で確認した自分の支出ポイントが、より明確になっていくでしょう。さらに、「給料日のあとは飲み会で散財しやすい」「仕事のストレスがたまると買い物欲を我慢できず、服を買ってしまう」など、どの時期により気をつけるべきかが見えてきます

支出メモはずっと同じように続けなくてもOKです。おすすめなのは、「今月は食費だけメモしよう」「コンビニで買ったものだけつけてみよう」と項目を1つに絞ってメモしてみること。ずっと同じメモをつけ続けるのには飽きてしまいがちですが、テーマを決めれば続けやすくなるはずです。さらに、項目ごとの支出の傾向がわかると、無駄な支出への対策がしやすくなるというメリットもあります。

支出するポイントを意識できるようになると、買い物の判断力も鍛えられます。たとえば、服を買う時に「今はストレスがたまっていて、欲しい気がしているだけだから、これは買わないでおこう」と、冷静に取捨選択できるようになり、無駄遣いが減っていくのです。

【ステップ3】「1日100円」ミニマムな目標からスタート

画像: 画像:iStock.com/frema

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自分の支出ポイントを把握し、買い物の判断力をつけられたら、実際にお金を貯めていくフェーズです。

まずは「1日100円」など、簡単に達成できる小さな目標から始めましょう。最初から「1カ月3万円」のようにまとまった目標金額を決めると、一度に口座から減る金額が大きくなり、3万円が捻出できなかった月がきっかけで貯金を諦めてしまいかねないからです。

「1日100円」なら、3日分まとめて300円貯金するということも簡単です。1カ月続いたら「1日500円」にステップアップするなど、徐々に目標を高めていくのがポイントです。この繰り返しで“貯めるクセ”をつけるのです。

自動貯金アプリ「finbee(フィンビー)」もオススメです。「1日100円」「出社したら500円」など、独自のルールを設定するだけで、貯金用の口座に自動的にお金を移してくれます。貯金が苦手な人でも、ゲーム感覚で始めやすいでしょう。

どうしても定期的に貯められないという人は、1日の終わりに、財布に入っている小銭をすべて貯金に回す、という方法を試してみてください。毎日少しずつ貯まっていく過程に喜びを覚え、貯金が楽しくなるはずです。

【ステップ4】目標額に幅を持たせた「先取り貯金」

画像: 画像:iStock.com/SB

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少額の貯金に慣れてきたら、「先取り貯金」を始めましょう。あらかじめ1カ月の貯金額を設定し、給与が入ったら、すぐに貯金にまわしてしまうという方法です。

目標額は、給与の手取り額の10~15%程度に設定すると、無理なく続けられると思います。ステップ3で1カ月間に達成できた金額から始めてみるのもよいでしょう。このステップでは、「給与の一部をなかったことにして生活する」ことを実践してみましょう。

目標に幅を持たせるというテクニックもあります。友人の結婚式などで大きな支出があり、思うように貯められない月もあるでしょう。そのような時にも対応できるよう、目標額を「最低1万円、最高5万円」と設定しておくと、柔軟に対応でき、貯金を続けやすくなります。真面目になりすぎず、「貯金できない月があってもOK」くらいの気持ちで臨みましょう。

1カ月に少額しか貯金できない場合は、「ボーナスの半分は貯金にまわす」などのルールを決め、ボーナスで一気に貯金額を増やすのも1つの方法です。

【ステップ5】貯金の先に「ご褒美」を用意

画像: 画像:iStock.com/Sushiman

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ただ貯金を続けているだけだとモチベーションが保てないので、自分にご褒美をあげることも忘れずに。たとえば、「1年で貯金できた額の1割は自由に使っていい」というルールを決めます。1年間で50万円貯まったら、そのうちの5万円で旅行に行くのもよいでしょう。

貯金と聞くと、果てしなく続くイメージを抱いてしまうため、やる気が出ない人もいると思います。しかし、ご褒美を用意することで貯金を楽しいものだと思うクセをつければ、頑張ろうと思えるはずです。そもそもお金は、貯めるものではなく使うもの。「使うために貯める」という意識も大切です。

これらのステップで“貯めるクセ”を少しずつ身につけていけば、短期的に貯金ができるだけでなく、長く貯金を続けていけるはずです。貯める喜びを感じられるようになれれば、目標の100万円も達成できるでしょう。

いくら貯めるべき? ライフスタイル&目標別「貯金計画」の立て方

上記では、「とりあえず100万円を貯める」という指標を提示しましたが、もし「海外旅行に行きたい」「結婚資金を貯めたい」など、具体的な目標があれば、その目標に向かって貯金を始めたほうがモチベーションを保ちやすいでしょう。そこで、ライフスタイルと目標に合わせて、貯め方をシミュレーションしてみました。

【実家暮らしの場合】「家賃・光熱費」分を貯金しよう

画像: 画像:iStock.com/visualspace

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●プロフィール

Aさん(23歳・独身)

  • 実家暮らし
  • 非正社員
  • 手取り月収16.7万円(手取り年収200万円)、ボーナスなし
  • 目標「1人暮らしを始める費用を貯めたい」

Aさんは手取り月収は少なめですが、実家暮らしなので、10万円もあれば1カ月分の食費や通信費、交際費は捻出できるでしょう。今後一人暮らしを始めるのであれば、まずは引っ越し資金と半年分の生活費として100万円を目標に貯金を始めてみましょう。

ちなみに、20代前半の1人暮らしでかかる家賃や光熱費の合計額は、一般的に6万~7万円です。実家暮らしであっても、家賃・光熱費はかかっているものと考えて、毎月6万~7万円を使わずに貯めると、1人暮らしを始めた際のお財布事情をシミュレーションできます。親に生活費を渡しているのであれば、6万~7万円からその金額を差し引いた分を貯金しましょう。

毎月6万円貯金したら、1年で72万円貯まります。毎月3万円だったとしても、貯金額は1年で36万円、3年で100万円を超えます。現実的に感じるのではないでしょうか。

【結婚資金を貯める場合】目標は「年間100万円」

画像: 画像:iStock.com/monzenmachi

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●プロフィール

Bさん(25歳・恋人と同棲中)

  • 賃貸、恋人と2人暮らし
  • 正社員
  • 恋人と合わせて手取り月収33万円(手取り年収400万円)
  • 目標「結婚資金を貯めたい」

結婚式、新婚旅行、結婚後の新生活の準備など、結婚にまつわるイベントにかかる費用をすべて合わせると、400万円ほどかかると考えましょう。結婚式を小規模にする、新婚旅行をしない、結婚後も同棲していた家に住むなど、条件によって費用は抑えられます。

このケースでは、400万円を目標とします。仮にカップル2人の給与額が同じであれば、片方の収入(手取り額約16万円)を生活費にまわし、片方の収入を貯金にまわせるとベストです。1年で約200万円貯められるので、2年後には結婚式を挙げられるでしょう。

ただし、2人の生活費を1カ月16万円ほどでやりくりするのは、大変かもしれません。今貯金がない状況なら、1年で100万円の貯金を目指してみましょう。ハードルが高そうに感じるかもしれませんが、2人で月8万~9万円の貯金であれば、実現可能なはずです。

【収入に余裕がある場合】コンスタントに「先取り貯金」を

画像: 画像:iStock.com/Koji_Ishii

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●プロフィール

Cさん(27歳・独身)

  • 賃貸、1人暮らし
  • 正社員
  • 手取り月収28万円+ボーナス(手取り年収400万円)
  • 目標「海外旅行に行く費用を貯めたい」

それなりの収入があるのに貯められない人は、貯金を成功させるためのステップで紹介した「先取り貯金」を始めるのがおすすめです。

Cさんのような収入が比較的多いケースだと、将来もそのままお金の収支を考えずに生活できてしまい、貯金の必要性を実感できないということもあるでしょう。しかし、自分がケガや病気をして働けなくなったり、収入が減ってしまうといったことがないとも限りません。未来のリスクに備えるためにも、貯金はしておいたほうが安心です。

手取り年収を単純に12カ月で割ると、ひと月の手取り額が約33万円なので、その10~15%にあたる3万~5万円を月々の貯金にまわせば、1年経たずに旅行費用程度は貯められるでしょう。

また、手取り年収が400万円ほどある人だと、ボーナスの額が大きい場合があります。月々の貯金が難しいのであれば、「ボーナスには手をつけない」などのルールを決めて、一度に大きく貯めるのも1つの方法です。

【妊娠・出産を望む場合】「生活費1年分」を目標に

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●プロフィール

Dさん(29歳・既婚)

  • 賃貸、夫婦2人暮らし
  • 正社員
  • 夫婦合わせて月収40万円+ボーナス年間80万円(手取り年収560万円)
  • 目標「妊娠・出産費用を備えたい」

結婚式や新生活で今までの蓄えを使い切ってしまい、貯金がないという新婚夫婦は多いのではないでしょうか。子どもが欲しいと思っているのであれば、夫婦どちらかの収入がなくなっても生活していけるくらいのお金をできるだけ早く貯めておきたいところ。これを機に家計を見直して、生活費がいくらかかっているか算出し、生活費1年分くらいを貯金目標にしましょう。

年間のボーナス80万円、それにプラスして手取り額の15%=毎月6万円を貯金できれば、80万円+72万円となるので、「1年で150万円」の貯金は可能でしょう。2年あれば、最低限の生活費1年分くらいにはなるはずです。

夫婦生活の貯金で大切なのは、2人できちんとお金について話すことです。お互いの年収、それぞれに支払っている通信費やローンの額などを開示しておかないと、どのくらい貯金できるかといった判断ができません。よく話し合ったうえで、お互いに納得のいく貯金額を設定しましょう。

20代におすすめの資産運用方法3選

画像: 画像:iStock.com/bee32

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現在ある程度の貯金があるならば、20代のうちから資産運用を始めれば、将来への不安もさらに和らぐでしょう。ここでは、20代におすすめの資産運用方法を3つ紹介します。

〈表〉20代におすすめの資産運用方法3選

①投資信託
②株式投資
③貯蓄型保険

それぞれ詳しく解説していきます。

①投資信託

投資信託とは、投資家から集めたお金を専門家が代わりに投資・運用してくれる金融商品です。数千円程度の少額から気軽に始められます。

投資先は株式や債券など投資信託によって様々ですが、専門家が選定するので投資の専門知識がなくてもできることがメリットです。専門家が異なる値動きをする銘柄に分散投資することで、価格変動のリスクを軽減しているので、安定的に運用できる投資信託が多いことが特徴の1つです。

そして投資には、投資資金で得た運用益がさらに運用されて増えていくという「複利」の効果があります。投資期間が長ければ長いほど、複利の力を利用できる点も見逃せません。早めに始めて時間を味方につけましょう。

ただし、投資信託には様々な種類があり、手数料などがかかりますし、預貯金とは異なりマイナスになる可能性もゼロではない点は注意しましょう。少しでも余裕がある人は、毎月数千円からでも投資信託を始めてみてはいかがでしょうか。

②株式投資

株式投資は、代表的な資産運用の1つです。株式投資には、配当益、売却益、株主優待の3つのメリットがありますが、株式投資が20代におすすめといえる理由は、主に以下の4つです。

  1. 10万円未満の少額の資金で購入ができる
  2. 株主優待や配当金を受けられる(銘柄によってはないものもある)
  3. 国内外の経済情勢や企業の情報を集めるきっかけができる
  4. ほかの方法の資産運用を始める際の基盤になる

会社の株式を保有すると、必然的にその会社の動向や業界の情勢に敏感になれます。社会人となってまだ日が浅い20代にとっては、ビジネスや経済について学ぶよい機会となるでしょう。

③貯蓄型保険

生命保険の一種である貯蓄型保険は、満期まで存命であれば満期保険金を、途中解約すると返戻金を受け取れるため、資産形成法の1つとして活用できる保険です。貯蓄型保険には以下5つの種類があるため、自分に合った保険を選びましょう。

  1. 解約して返戻金を受け取るか、死亡などの保障を一生涯持つか選べる「終身保険」
  2. 一定の年齢を迎えた時点で年金保険金を受け取れる「個人年金保険」
  3. 外貨で運用し、通貨分散ができる「外貨建て保険」
  4. 保険料の一部をファンド(株式や債券など)で運用する「変額保険」

通常の掛け捨て型の生命保険と比べ、貯蓄型保険の保険料は割高です。しかし、保障を得ながら貯蓄もできるメリットがあります。保険料が強制的に引き落としされるので、“貯めグセ”をつけたい20代の人はぜひ取り入れてみましょう。

資産運用で活用したいおすすめ投資制度2選

画像: 画像:iStock.com/fatido

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資産運用には様々な制度がありますが、中でもぜひ活用していただきたいおすすめの投資制度は以下の2つです。

〈表〉おすすめの投資制度

①NISA
②iDeCo

それぞれ詳しく解説します。

①NISA

NISAとは「少額投資非課税制度」のことで、一定金額の範囲内で購入した投資商品に対して得られた利益に税金がかからなくなる制度です。20代が利用できるNISAは、一般NISAとつみたてNISAの2種類です。それぞれの概要を以下の表にまとめたので、ご覧ください。

〈表〉一般NISA・つみたてNISAの年間購入額の上限と非課税となる年数7)

年間購入額の上限非課税となる年数
一般NISA120万円まで最大5年
つみたてNISA40万円まで最大20年

②iDeCo

iDeCoとは確定拠出型年金のことで、自分で年金を積み立てながら運用する制度です。iDeCoを取り扱っている金融機関で手続きをすれば、誰でも簡単に利用できます。iDeCoの使い方は、以下のとおり8)です。

  1. 自身で設定した金額を積み立てる
  2. 定期預金や投資信託などで掛金を運用する
  3. 60歳以降、運用成績や拠出掛金に応じた年金を受け取る

掛金は月々5,000円から上限金額まで自分で決めることができ、途中で増やすことも止めることもできます。また、年金の受け取り開始年齢も60歳以降75歳までの間で自由に設定することができるため、ライフプランに応じて柔軟に対応できる制度という特徴があります。

そして、iDeCoの最大のメリットは掛金が所得から控除されるため、収入から引かれる所得税や住民税が少なくなるという点です。また、運用益にかかる税金は非課税となるため、税制上のメリットが大きい制度です。ただし、60歳までは引き出せない点に注意しましょう。

貯金に必要なものは「具体的な目標設定」

画像: 画像:iStock.com/Tabee

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“貯めグセ”をつける方法を紹介しましたが、お金を貯めるために最も大切なのは、具体的な目標です。将来どのくらいのお金が必要になるのか、貯めたお金を将来的にどう使いたいかを明確に決めていると、お金は自然と貯まっていくものなのです。貯金も大事ですが、なんのために貯金をするかというと、使うためなのです。

貯金ができない人は、まずは小さな目標を立ててみましょう。「欲しかったブランドバッグのために3万円貯める」「夏休みに旅行するために5万円貯める」など、目標の貯金額は少なくて構いません。小さな目標を達成できると貯金が楽しくなり、目標を高めていけるはずです。少しずつ“貯めグセ”を習慣化し、20代の間だけでなく、この先もずっと貯金を続けていけるよう意識してみましょう。

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