住宅購入や子どもの教育など、お金がかかるライフイベントが多い40代。老後に備えて貯金もしたいけれど、「40代はどのくらいの貯金額が平均?」「どのくらい貯金すべき?」「どんな貯金方法が40代におすすめ?」と思い悩む人も少なくないのではないでしょうか。

この記事では、ファイナンシャルプランナー・藤井亜也さん監修のもと、40代の平均的な貯金額やおすすめの貯金方法などを解説します。「マネコミ!」独自調査による事例もぜひ参考にしてみてください。

この記事の監修者

藤井 亜也(ふじいあや)

ファイナンシャルプランナー(CFP、FP1級)。独立系FPとして幅広い年代のお客様の相談に対応。1人1人に心を込めて、最適なプランを提案しライフプランを実現。個別相談、セミナー、執筆・監修など幅広く活動中。著書『理想のセカンドライフを叶えるお金の作り方』(三恵社)、ラジオ番組『未来のためのお金のハナシ』(FM川口)。

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40代の平均貯蓄額はいくら?

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金融広報中央委員会の調査1)2)によると、40代の貯蓄額は、以下のとおりです。なお、金融資産保有額とは貯金以外に株式・投資信託や財形貯蓄、生命保険などを含む資産の合計額を示します。

〈表〉40代の金融資産保有額(金融資産保有世帯)

平均値中央値
単身世帯1,045万円374万円
2人以上世帯1,132万円500万円

「平均値」はデータの合計をデータの個数で割った値、「中央値」はデータを小さい順(または大きい順)に並べた時に真ん中にくる値を指します。

平均値と中央値の差が大きい場合、貯蓄額が極端に高いデータの影響を受けて、平均値が押し上げられていることがわかります。つまり、単身世帯では374万円、2人以上世帯では500万円という中央値のほうが平均値よりも40代の本当の貯蓄額に近いと考えられます。

続いて、年収別の金融資産保有額を見てみましょう。

〈表〉40代の年収別金融資産保有額(金融資産保有世帯)

年収単身世帯2人以上世帯
平均値中央値平均値中央値
300万円未満297万円1万円258万円5万円
300万〜500万円未満652万円157万円304万円100万円
500万〜750万円未満1,308万円450万円756万円350万円
750万〜1,000万円未満1,832万円1,085万円1,244万円700万円
1,000万~1,200万円未満4,352万円3,900万円2,247万円1,004万円

「750万~1,000万円未満」の中央値は、単身世帯でも2人以上世帯でも「500万~750万円未満」の2倍以上となっています。また、平均値を見ると、単身世帯、2人以上世帯ともに「750万~1,000万円未満」では平均値が1,000万円を超えています。

以上のことから、安定した貯蓄額のボーダーラインは「年収750万~1,000万円」であり、ある程度の年収があったほうが無理なく貯蓄ができることが推察できます。

【世帯別】40代の貯金額、本当のところは?

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金融広報中央委員会のデータを見て、「そんなに貯金あるかな…」「もっとみんな貯金してるはずでは?」と思った人もいるかもしれません。それは人それぞれに事情や環境が異なるからでしょう。

そこで、40代の貯金額の実情を「マネコミ!」でも独自調査しました(調査協力/Fastask〈ファストアスク〉、40代200人を対象にウェブアンケートを実施)。調査結果を独身・夫婦などの世帯別に分け、同じくらいの収入を得ている人同士の貯金額を比較してみました。

40代独身女性の場合

まずは、40代独身女性の例を2つ紹介します。

Aさん(44歳/女性)Bさん(40歳/女性)
居住地大阪府鹿児島県
職業会社員会社員
月収20万~25万円未満15万~20万円未満
貯金総額1万円未満250万~300万円未満
月々の貯金額1万円未満2万~5万円未満

会社員Aさんの月収が20万~25万円未満に対し、会社員Bさんの月収は15万~20万円未満、と最大で10万円程度の差があります。しかし、貯金額を見てみると、月収が少ないBさんのほうがしっかり貯金ができているようです。その理由は明白で、Aさんが月々1万円未満しか貯金をしていないのに対し、Bさんは月々2万〜5万円と多い時には月収の約25%の金額を貯金にまわしているからでしょう。

40代独身男性の場合

続いては、40代独身男性の例を2つ紹介します。

Cさん(49歳/男性)Dさん(46歳/男性)
居住地北海道神奈川県
職業会社員会社員
月収30万~35万円未満30万~35万円未満
貯金総額2,000万円以上50万~100万円未満
月々の貯金額10万~15万円未満1万~2万円未満

会社員Cさんと会社員Dさんの月収は共に30万~35万円未満です。しかし、2人の貯金額には大きな差があり、Cさんの貯金額が2,000万円以上であるのに対し、Dさんの貯金額は50万~100万円未満です。月々の貯金額に注目すると、Cさんは10 万〜15万円未満で少なくとも月収の約30%以上を貯金にまわしています。一方、Dさんの月々の貯金額は1万〜2万円未満で、月収の3%以下でした。「40代独身女性の場合」と同様に、月々に貯めるお金の金額が貯金額に大きな影響を与えることがわかります。

40代夫婦のみ世帯の場合

続いては、40代夫婦のみ世帯の例を2つ紹介します。ここでは世帯月収がほぼ一緒の例を取り上げて、世帯全体の貯金額を掘り下げていきます。

Eさん(47歳/男性)Fさん(43歳/女性)
居住地茨城県鹿児島県
職業会社員会社員
世帯月収30万〜35万円未満
(Eさん:30万~35万円未満、配偶者:専業主婦)
35万〜45万円未満
(Fさん:15万~20万円未満、配偶者:20万~25万円未満)
世帯全体の貯金額500万円~550万円未満0円
世帯での月々の貯金額1万~2万円未満回答なし

夫の収入のみで生活するEさん夫妻に対し、Fさん夫妻は共働き世帯です。両者の世帯月収を比べると最大15万円の差があります。しかし、世帯月収の少ないEさん夫妻が500万円~550万円未満としっかり貯金ができている一方で、Fさん夫妻の貯金額は0円です。Eさん夫妻の月々の貯金額は1万~2万円未満であることから、無理のない金額で長く貯金を続けていることが推察できます。

40代夫婦(子どもあり)世帯の場合

続いては、40代夫婦(子どもあり)世帯の例を2つ紹介します。子どもがいる家庭では、教育費や交際費など、様々な支出が考えられます。

Gさん(44歳/男性)Hさん(47歳/女性)
居住地栃木県千葉県
職業会社員会社員
世帯月収26万〜35万円未満
(Gさん:25万~30万円未満、配偶者:1万~5万円未満)
60万〜70万円未満
(Hさん:30万~35万円未満、配偶者:30万~35万円未満)
世帯の貯金総額100万~150万円未満850万~900万円未満
月々の
貯金額
特に決めていない5万~10万円未満
子ども15歳、22歳11歳、15歳

会社員Gさんと会社員Hさん、共に子どもが2人いる共働き世帯です。貯金額はGさん世帯が100万円~150万円未満なのに対し、Hさん世帯は850万~900万円未満と大きく異なります。その要因としては、配偶者の月収に大きな違いがある点が考えられます。ただし、Gさんの子どもの1人が22歳であることから、大学進学などで大きな出費をした可能性も想定されます。

今回の調査結果を踏まえると、月々の貯金額が貯金総額に大きな影響を与えることがわかります。月収が低くても、毎月ある程度の貯金にまわすことができている人もいることから、堅実に貯金をする上ではお金を貯めようとする姿勢も重要であると推察できます。

40代が備えるべきライフイベントの費用

画像: 画像:iStock.com/WipadaWipawin

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40代は住宅購入や子どもの教育費など、まだまだこれからお金がかかるという人も少なくない年代です。参考までにそれぞれの金額の目安を紹介します。

注意点としては、老後に必要な資金を考えずに、住宅や子どもの学校を決めていくと最終的に老後資金が不足する可能性があることです。教育資金の不足は奨学金でカバーする、住宅購入費は老後資金も考慮して無理のない範囲で決めるなど、人生の予算はトータルで考える必要があります

住宅購入資金

国土交通省の調査3)によると、土地を購入して注文住宅を新築する場合、購入資金は平均5,112万円です。建て替えやマンションなどの場合、費用はこの金額以下になります。それぞれの購入資金の平均額は以下です。

  • 建て替え 平均3,229万円
  • 分譲戸建住宅 平均4,250万円
  • 分譲マンション 平均4,929万円
  • 中古戸建住宅 平均2,959万円
  • 中古マンション 平均2,990万円

教育資金

画像: 画像:iStock.com/maruco

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教育資金は、幼稚園から高校までの学習費を調べた文部科学省の調査4)と、高校入学から大学卒業までの平均費用(学費)を調べた日本政策金融公庫による調査5)を合わせて試算します。幼稚園から大学まで全て公立だった場合で、平均1,536万8,201円です。また、幼稚園から大学まで全て私立を選んだ場合には、文系で2,528万2,502円、理系では2,660万502円となります。つまり、子どもの進路によっては、2,500万円以上の教育資金を用意する必要があります

子どもの学費や教育資金の貯め方について詳しく知りたい人は、以下の記事で紹介しているので、ぜひ併せてご覧ください。

【関連記事】専門家が教育資金づくりを解説。詳しくコチラ
【関連記事】教育費の平均はいくら? 詳しくはコチラ

老後資金

画像: 画像:iStock.com/AzmanL

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厚生労働省の「簡易生命表(令和4年)」6)によると、2022年の日本人の平均寿命は男性が81.05歳、女性が87.09歳です。これを踏まえて、老後資金は「65歳から90歳の25年間」で試算してみましょう

総務省の「家計調査年報(家計収支編)2022年(令和4年)」7)によると、65歳以上の1人暮らし無職世帯では支出は毎月15万5,495円、2人暮らし世帯のうち世帯主が65歳以上の無職世帯では支出は毎月26万8,507円でした。90歳までの生活費を計算すると、1人暮らし世帯で4,664万8,500円、2人暮らし世帯で8,055万2,100円になります

ただし、同調査は住宅費が総額の10%未満であるため、賃貸住宅に住み続ける場合はこれよりも多くお金がかかる可能性があります。また、医療費の項目はあるものの、介護費という項目はないため、介護費は別途考える必要があるでしょう。

老後の生活費についてもっと知りたい人は、以下の記事で詳しく紹介しているので、ぜひ併せてご覧ください。

【関連記事】老後の生活費はいくら? 平均額の詳細はコチラ

必要な金額は?40代の貯金額をシミュレーション

画像: 画像:iStock.com/NataliaShabasheva

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定年退職まで20年以上の年月がある40代のうちに老後資金について考えておけば、まだまだ余裕をもって必要額を貯めることができます。ここでは以下の世帯別で、老後に必要な金額をシュミレーションします。

考慮する収入は年金の受給額、会社員の場合は退職金、出費は65歳から90歳までの生活費、住宅購入費、子どもがいる場合は教育資金です。

年金の受給額は、厚生労働省「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」8)を基に90歳までの受給額を算出します。

〈表〉令和3年度の平均年金月額

年金の種類平均月額(令和3年)
国民年金(老齢基礎年金)5万6,479円
厚生年金(老齢厚生年金)14万3,965円

また、退職金の金額は厚生労働省の「平成30年就労条件総合調査の概況」9)を参照します。同調査によると、大学・大学院卒で定年退職した人の退職金の平均額は1,983万円、高卒で定年退職した人は1,618万円です。ただし、企業によっては退職金が出ない場合もあります。会社員の人は自分がもらえる金額を当てはめてみましょう。

住宅購入費と子どもの教育費は「40代が備えるべきライフイベントの費用」で触れた調査を基に試算します。

住宅購入費はこれから分譲新築住宅を購入する設定で試算します。すでにローンを支払いはじめている人や異なる住居を購入する人は金額を足し引きすれば、自分に必要な金額がわかります。子どもの教育費は、高校・大学にこれから進学する設定で算出します。

単身世帯の場合

画像: 画像:iStock.com/kyonntra

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まずは独身の人が必要な金額を算出します。退職金や年金の受給条件などは以下です。住居は分譲戸建住宅を購入する場合で計算します。

  • 65歳から年金を受給
  • 住居は分譲戸建住宅を購入
  • 学歴は大学卒

〈表〉単身世帯で老後に必要な金額

会社員自営業
退職金1,983万円なし
年金4,318万9,500円1,694万3,700円
老後の生活費-4,664万8,500円
住宅購入費-4,250万円
合計-2,612万9,000円-7,220万4,800円

退職金が出て年金額が自営業よりも多い会社員でも、約2,612万円不足します。退職金がなく、年金の受給額が会社員に比べて低い自営業の場合、不足は約7,220万円にのぼります。すでに住宅ローンをある程度支払っている人は金額が減りますが、会社員でも自営業でも積極的な資産形成必要であることがわかります。

共働き夫婦のみ世帯

画像: 画像:iStock.com/Yagi-Studio

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共働きの夫婦のみの世帯も単身世帯と同じ条件で老後に必要な金額を算出します。「会社員×会社員」「会社員×自営業」「自営業×自営業」の組み合わせではいくらの違いが出るか見てみましょう。

  • 65歳から年金を受給
  • 住居は分譲戸建住宅を購入
  • 学歴は大学卒

〈表〉共働き夫婦世帯で老後に必要な金額

会社員×会社員会社員×自営業自営業×自営業
退職金3,966万円1,983万円なし
年金8,637万9,000円6,013万3,200円3,388万7,400円
老後の生活費-8,055万2,100円
住宅購入費-4,250万円
合計298万6,900円-4,308万8,900円-8,916万4,700円

会社員×会社員の夫婦では、年金と退職金だけでも90歳時点で残金が出る試算です。

一方、「会社員×自営業」「自営業×自営業」の場合は、やはり夫婦のみ世帯でも単身世帯と同様に、積極的な資産形成が必要です。

夫婦・子ども2人世帯

画像: 画像:iStock.com/kokouu

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子どもが2人いる世帯ではこれまでの条件に加え、子どもの教育費がかかります。

  • 65歳から年金を受給
  • 住居は分譲戸建住宅を購入
  • 学歴は大学卒
  • 子どもはこれから高校・大学に進学。1人は国公立大学に進学(743万円)、1人は私立大学文系に進学(951万6,000円)

〈表〉子ども2人世帯で老後に必要な金額

会社員×会社員会社員×自営業自営業×自営業
退職金3,966万円1,983万円なし
年金8,637万9,000円6,013万3,200円3,388万7400円
老後の生活費-8,055万2,100円
住宅購入費-4,250万円
子どもの教育資金-1,694万6,000円
合計-1,395万9,100円-6,003万4, 900円-1億611万700円

これから子どもが高校・大学に進学する場合、どの組み合わせでも老後資金が不足する可能性が高いでしょう。特に自営業の場合には、不足分が1億円を超えてしまうので、子どもの学費は奨学金を活用するなどの工夫が必要かもしれません。

貯金を始める前に40代が見直すべきお金のこと

画像2: 画像:iStock.com/takasuu

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これから老後資金を貯めようという時に、前準備として行うべきことはつぎの5点です。

それぞれについて、以下で説明します。

退職金を把握する

企業に就職している人は、まずは退職金の金額と受け取り方を確認しましょう。退職金の受け取り方には、全額を一括でもらう「退職一時金」年金のように分割して受け取る「退職年金」退職一時金」と「退職年金を併用する方法の3パターンがあります。企業によって採用している方法が異なるので、どの方法が選択可能か確認しましょう。

また、「退職一時金」は税金が安くなる一方、「退職年金」よりも受取総額が少なくなり、その逆に「退職年金」は税負担額が高くなる可能性があります。

退職金の相場や受け取り方法について知りたい人は、以下の記事で詳しく紹介しているので、ぜひ併せてご覧ください。

【関連記事】退職金の相場はどれくらい? 詳しくはコチラ
【関連記事】退職金の受け取り方法、かかる税金の種類や計算方法を解説。詳しくはコチラ

年金の受給額を計算する

老後にもらえる年金の受給額は、厚生年金保険(厚生年金)と国民年金、どちらに加入しているかで大きく異なります。特に厚生年金の場合、受給額は収入によっても変わってきます。

受給額を確認する最も簡単な方法は「ねんきん定期便」を見ることです。ただし、年金の受給額は、物価・賃金の変動率やマクロ経済スライド調整率など、様々な要因でも変動するので、「ねんきん定期便」に記載されているのはあくまで“見込額”になる点に注意が必要です。

「ねんきん定期便」の見方について知りたい人は以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ併せてご覧ください。

【関連記事】5分でわかる「ねんきん定期便」の見方について詳しくはコチラ

保険を選ぶ

画像: 画像:iStock.com/PhiwathJittamas

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老後の生活資金で予測がしづらいのは、医療や介護などの費用です。厚生労働省の「令和2年(2020)患者調査の概況」10)によると、全国の受療率は、入院・外来共に、65歳以上が最も高くなっています。75歳以上になると、後期高齢者医療制度の対象となり、健康保険の自己負担額が1割になりますが、一定以上の所得がある場合、自己負担は2~3割です11)。特にがんにかかった場合には、多額の治療費が必要となる恐れもあります。

医療費や介護費を考慮して多めの老後資金を用意することも重要ですが、医療保険や介護保険に加入することで経済的なリスクに備えておくのも一手です。また、定期的に一定額を受け取ることができる個人年金保険や、保険料の一部を運用にまわす変額保険などは老後の資金づくりの方法としておすすめです。

老後の生活に適した保険や保険の見直し方について知りたい人は以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ併せてご覧ください。

【関連記事】老後に役立つ保険を専門家がおすすめ。詳しくはコチラ
【関連記事】【保存版】保険見直しに役立つ! 年齢別・生命保険料シミュレーション

▶︎参考になる保険例
メディカルKit R
あんしん治療サポート保険
あんしんがん治療保険
あんしんねんきん介護R
新変額保険

生活費を見直す

貯金にまわす経済的な余裕がないと思っている人は、気づかないうちに無駄遣いをしている可能性もあります。節約できるポイントを把握するためには、まず毎月の収支を確認する必要があります。きちんと家計を管理できれば、無理なく貯金にまわす金額がおのずと見えてくるでしょう。

家計管理の方法や節約のコツについて知りたい人は以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ併せてご覧ください。

【関連記事】家計を管理するコツをFPが解説。詳しくはコチラ
【関連記事】節約アドバイザーが教える「簡単にできる節約術30選」。詳しくはコチラ

再雇用制度や転職、副業を検討する

画像: 画像:iStock.com/years

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このまま65歳で定年退職をしたら、どうしても必要な金額が貯まらないと思う人は、65歳以降も働いて収入を得ることを考えることも必要かもしれません。

自営業の人には定年退職がないので、職種によっては今のままで65歳以降も現役並みの収入を維持することが可能かもしれません。

一方、会社員で今の職場では収入がこれ以上増えなかったり、定年退職後の再雇用制度が充実していなかったりする場合には、転職を検討するのもよいでしょう。これから副業を始めれば、一時的に収入を増やすだけではなく、新たなキャリアにもつながる可能性もあります。

40代が無理なく貯金する方法4選

画像: 画像:iStock.com/William_Potter

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働きはじめて約20年が経過した40代は、収入も安定している時期。教育資金や住宅資金などにもよりますが、ご自身の将来のための貯金へまわすお金もある程度キープできるはずです。会社員の場合は退職まで約20年あるので、無理せずに老後資金を貯めはじめるのにいいタイミングといえます。

運用して増やすことも考慮して、少額でも賢く確実に貯金をするためには、つぎの4つの方法がおすすめです。一度始めれば、貯金が苦手な人でも強制的にお金を貯めることができることが利点です。

大前提として、本来は投資で得た利益には税金がかかりますが、公的年金の減少により、政府は貯蓄から投資へと国民を誘導しています。それを後押しするために非課税枠を設けているのが、iDeCoやNISAなどです。続いて、それぞれについて説明します。

【関連記事】お金が貯まる人が知っている税金の基礎知識。詳しくはコチラ
【関連記事】初心者でも簡単にできるお金の増やし方について、詳しくはコチラ

自動積立定期預金

強制的にお金を貯めるしくみの中でも、最もオーソドックスなのが、銀行などの金融機関で行う「自動積立定期預金」です。給料日後に毎月一定額を、定期預金口座へ自動で振り分ける方法です。

金融機関によって多少の違いはありますが、少ない額から始められるのが利点です。契約期間は金融機関にもよりますが、3カ月~5年です。途中で解約することもできますが、満期前に引き出すと満期まで預けた時の金利よりも低い金利(中途解約利率)が適用されてしまうので注意が必要です。大手都市銀行の定期預金の金利は0.002%程度と低いため、金利にこだわるならネット銀行0.13%程度の機関もあるがおすすめです

財形貯蓄制度

財形貯蓄制度12)とは、勤労者が金融機関などと契約を結び、賃金からの控除(天引き)によって、事業主を通じて積み立てていく貯蓄です。全ての企業で制度が導入されているわけではない上、フリーランスや自営業の人は利用できないことが難点ですが、積立は月1,000円からできるので、勤務先で導入されているようであれば、堅実に資産形成ができる方法として利用してみましょう。

財形貯蓄には、一般財形貯蓄勤労者財産形成貯蓄)、財形年金貯蓄勤労者財産形成年金貯蓄)、財形住宅貯蓄勤労者財産形成住宅貯蓄の3種類があり、貯蓄の使い道がそれぞれ異なります。一般財形貯蓄の用途は自由ですが、財形年金貯蓄は満60歳以上に年金として受け取るもの、財形住宅貯蓄の使い道は持ち家の取得または持ち家の増改築に限定されます。

財形年金貯蓄と財形住宅貯蓄を合わせて、元利が合計550万円に達するまで、受取利息(利子所得)が非課税になることが利点です。また、年金として受け取る財形年金貯蓄は受給が終わるまで非課税措置が継続される点も経済的にプラスです。

iDeCo

iDeCo13)とは確定拠出年金法に基づいた私的年金制度です。20歳以上65歳未満の国民年金の被保険者であれば、任意で加入できます。自分が拠出した掛金を自分で運用商品を選択して資産を形成し、60歳以降に老齢給付金として受け取ることができます。最大の特徴は、3つの税制優遇メリットがあることです

①掛金が全額所得控除され、所得税・住民税が軽減される
②確定拠出年金制度内での運用益は非課税で再投資できる
③受給時に所得控除を受けられる

原則60歳になるまで資産を引き出すことはできませんが、老後資金を貯める手段として、税金の面でも魅力的です。

iDeCoついてもっと知りたい人は、以下の記事でも紹介しているので、ぜひ併せてご覧ください。

【関連記事】iDeCoはサラリーマンの節税にメリットだらけ。詳しくはコチラ

NISA

NISAとは、個人投資家向けの少額投資非課税制度のことです。非課税口座内で、毎年一定金額の範囲内で購入した金融商品から得られる利益には税金がかからない制度です。

現行の制度では、一般NISAとつみたてNISA、20歳未満向けのジュニアNISAがありますが、2024年1月からは新NISA14)に切り替わります。現行のNISAとつみたてNISAで金融商品の購入を行うことができるのは2023年までです。2023年中に購入した金融商品は5年間(2027年まで)非課税で保有することができます。

年間投資枠(非課税)非課税保有期間非課税保有限度額
一般NISA120万円5年間600万円
つみたてNISA40万円20年間800万円
新NISA(つみたて投資枠)120万円無期限1,800万円(※)
新NISA(成長投資枠240万円無期限1,200万円(内数)
※:簿価残高形式で管理(枠の再利用が可能)

新NISAでは、非課税期間に期限があったこれまでのNISAと異なり、非課税の期間が無期限となります。年間投資枠や非課税保有限度額(総枠)も大幅に引き上げられます

必要額を見定めて、早めに貯金に取り組もう!

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老後まで約20年以上ある40代は、iDeCoやNISAなどを活用すれば、今からでも無理なく貯蓄を増やすことができます。また、働き盛りの40代は、転職や副業などで収入アップを狙うことも可能でしょう。退職後も収入が得られるようなスキルや人脈づくりなどを行うことも有益と考えられます。老後の生活費のためだけではなく、楽しい老後のためのキャリア形成に取り組むにも定年までに十分な時間があります。前向きに貯金を増やす手段を検討してみましょう。

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