働き盛りの世代にとって、特に心配なのが病気やケガのリスクです。日本では公的医療保険が充実していますが、それ以上の保障を求めるなら、民間の生命保険や医療保険への加入を検討することになります。そこで気になるのが、適切な保険料の目安でしょう。

初めて保険への加入を検討する人のほか、保険の見直しを考えている人にとっても参考になるように、20代・30代の人たちが支払っている保険料の平均や、収入や家族構成などによって変わる、適切な保険料の考えかたについて解説します。

20・30代の生命保険の平均額は?

画像: 画像:iStock.com/Ivan-balvan

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まずは、20代・30代の人たちが、どれくらいの保険料を支払っているのかを資料をもとに紹介していきましょう。

20代・30代の半数以上が生命保険に加入している

保険料の相場を知る上で参考になるのは、公益財団法人 生命保険文化センターが発表している「生命保険に関する全国実態調査」という資料です。

たとえば、平成30年度の本資料によれば、生命保険(個人年金保険を含む)の世帯加入率(世帯主と家族を含む)は、全体で88.7%となっています(※)。

※本資料における「生命保険」には「死亡保険(普通死亡保険)」だけでなく、「医療保険」や「医療特約」、「がん保険」や「がん特約」、「就業不能保障保険」や「就業不能保障特約」などが含まれている点にご注意ください。
※本資料の情報は、かんぽ生命、JA(農協)の生命共済、県民共済・生協等の生命共済を含んでいます。

〈表〉生命保険・個人年金保険の世帯加入率(世帯主年齢別)

全体88.7%
29歳以下79.2%
30〜34歳86.7%
35〜39歳88.7%
40〜44歳92.4%
45〜49歳93.3%
50〜54歳93.5%
55〜59歳94.1%
60〜64歳92.1%
65〜69歳89.5%

世帯主の年齢別にみても、29歳以下が79.2%、30~34歳が86.7%、35~39歳が88.7%というように、20代・30代が世帯主となる世帯の過半数が生命保険や個人年金保険に加入していることがわかります。

また同資料によると、夫婦の生命保険の加入率(夫の年齢別)は、以下となります。

〈図〉夫婦の生命保険への加入形態(夫の年齢別)

このように、20代・30代の世帯でも、半数以上が夫婦ともに生命保険に加入していることがわかります。

保険料の平均額は38.2万円/年

20代・30代の大半が生命保険に加入していることがわかりました。では、支払っている保険料の平均額はどれくらいなのでしょうか?

前述と同じく、平成30年度の「生命保険に関する全国実態調査」によれば、生命保険(個人年金保険を含む)の世帯(世帯主と家族を含む)ごとの平均年間払込保険料は、全体で38.2万円となっています。

〈表〉世帯ごとの平均年間払込保険料(世帯主年齢別)

全  体38.2万円
29歳以下23.3 万円
30〜34歳29.8 万円
35〜39歳38.0 万円
40〜44歳34.5万円
45〜49歳42.7万円
50〜54歳48.3万円
55〜59歳45.3万円
60〜64歳43.9万円
65〜69歳33.8万円

世帯主の年齢別では、29歳以下が23.3万円、30~34歳が29.8万円、35~39歳が38.0万円です。

また、世帯ではなく、個人単位での平均額を知りたい場合には、公益財団法人 生命保険文化センターが発表している「生活保障に関する調査」(令和元年度)を参考にしましょう。

こちらの調査によると、生命保険(個人年金保険を含む)の年間払込保険料の平均額は、性・年代別で以下の通りです。

〈表〉性・年代別の平均年間払込保険料

男性女性
20代14.7 万円11.4 万円
30代23.5 万円15.1 万円
40代23.2万円15.6万円
50代29.3万円20.6万円
60代21.0万円17.4万円

世帯と個人とで年間払込保険料に差があるのは、家族がいる世帯の場合、配偶者や子どもも保険に加入しているからと考えられます。

つまり、独身と既婚では、目安となる保険料が異なるのです。

ちょうどよい保険料の目安は、手取り年収の5〜7%

画像: 画像:iStock.com/Makidotvn

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20代・30代の保険料の平均が、予想または自分が実際に支払っている保険料よりも高額だと感じた人も多いのではないでしょうか?

その理由として考えられるのは、紹介した平均額が年齢別となっており、様々な年収の世帯が含まれていることかもしれません。そこで、あわせて参考にしたいのが世帯年収別の平均額です。

〈表〉世帯ごとの平均年間払込保険料(世帯年収別)

年収平均年間振込保険料
200万円未満21.0万円
200~300万円未満30.0万円
300~400万円未満27.9万円
400~500万円未満36.9万円
500~600万円未満34.6万円
600~700万円未満38.0万円
700~1000万円未満42.9万円
1000万円以上61.0万円

この資料をみると、世帯年収300万円台では年間に27.9万円、400万円台では36.9万円の保険料を払っていることがわかり、かなりの差があります。

また、世帯年収に対する年間払込保険料の比率を表にすると、以下のようになります。

〈表〉世帯年収に対する年間払込保険料の割合(世帯年収別)

世帯年収世帯年収に対する
保険料の割合
200万円未満12.0%
200~300万円未満12.0%
300~400万円未満8.0%
400~500万円未満8.2%
500~600万円未満6.3%
600~700万円未満5.8%
700~1,000万円未満5.1%
1,000万円以上4.5%

一方、世帯主の年齢別にみた場合の、年間払込保険料の比率は、以下の通りです。

〈表〉年間払込保険料対世帯年収比率(世帯主年齢別)

全 体7.2%
29歳以下4.1%
30〜34歳5.0%
35〜39歳5.7%
40〜44歳5.2%
45〜49歳6.0%
50〜54歳7.0%
55〜59歳8.2%
60〜64歳8.5%
65〜69歳8.2%

世帯年収で考えるか、世帯主の年齢で考えるかはその人次第ですが、ファイナンシャルプランナーの間では、家計を圧迫しない年間払込保険料の目安は、手取り年収の5%~7%という意見が一般的です。

年齢別の比率がこの数値に近くなることからも、20代・30代の人の場合は、手取り年収の5%~7%をひとつの目安として、保険料を計算してみても良いでしょう。

【ライフステージ別】ちょうどよい保険料を設定する方法

保険料の目安は手取り収入の5〜7%とお伝えしましたが、「保険料と保障範囲の関係」には注意が必要です。

一般的に、保険料が高くなるほど保障も手厚くなると考えられますから、保障を優先するのであれば、当然それなりの保険料を意識しなければなりません。求める保障範囲(保険金額)によっては、手取り年収の5%~7%では賄えない場合もあるでしょう。

つまり、保険料について考える際には、支払える保険料と求める保障のバランスを意識する必要があるわけです。

そこでファイナンシャルプランナーがおすすめする、保険料を考える基本的な手順をご紹介しましょう。ポイントは、ライフステージです。

【手順1】家計を圧迫しない保険料の目安を算出する

画像: 画像:iStock.com/DragonImages

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まずは手取り年収の5~7%をベースに目安となる額を算出してみましょう。

特に、保険料を手取り年収の5%以下に抑えたい場合には、最近のトレンドとなっている、低コストな「掛け捨て型」の保険商品を目的に応じて組み合わせることをおすすめします。

〈表〉年収と保険料の目安(5〜7%)一覧表

年収手取り金額保険料の目安
200万円160万円8.0〜11.2万円
300万円235万円11.8〜16.5万円
400万円312万円15.6〜21.8万円
500万円387万円19.4〜27.1万円
600万円458万円22.9〜32.1万円
700万円524万円26.2〜36.1万円
800万円590万円29.5〜41.3万円
900万円657万円32.9〜46.0万円
1,000万円723万円36.2〜50.6万円
手取り金額は、社会保険(厚生年金含む)、所得税、住民税を除いた概算

【手順2】ライフステージに応じて、必要な保障を考える

自分に必要な保障は何かを考えましょう。考えるポイントは、家族構成ライフステージによって変化していきます。

(A)独身の場合:医療保険、就業不能保険を中心に検討する

画像: 画像:iStock.com/chachamal

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自分が働けなくなった場合の保障を第一に、医療保険就業不能保険を優先させましょう。万が一亡くなった際のお葬式や部屋清掃などの費用で親に負担をかけたくないなら、死亡保険への加入も検討してください。

(B)結婚をした場合:配偶者のために死亡保険への加入も検討する

画像: 画像:iStock.com/west

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結婚した場合には、自分が働けなくなった場合の保障に加え、死亡した場合の配偶者に対する保障も考える必要が出てきます。医療保険や就業不能保険に加え、死亡保険への加入を基本と考えましょう。保障額は、配偶者の収入に応じて決めると良いでしょう。

(C)子どもが生まれた場合:死亡保険の保障額アップや学資保険も視野に入れる

画像: 画像:iStock.com/Yagi-Studio

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子どもが社会人として自立するまでの保障についても、考える必要が出てきます。医療保険や就業不能保険、そして死亡保険の保障額アップや、学資保険への加入も検討することになるでしょう。

(D)住宅を購入した場合:死亡保険のコストを見直す

画像: 画像:iStock.com/Rawpixel

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ライフステージ別で保険料を考える際に、重要なポイントとなるのが住宅の購入です。住宅ローンの負担は増えますが、ローンを組む際に団体信用生命保険(団信)に加入するのが一般的です。

団信とは住宅ローンの返済中、契約者に万が一の事態が起こった場合に、残りのローンが弁済される保証制度のことです。ローンが弁済されるだけでなく死亡保障などもつけられるため、死亡保険のコストを団信で相殺することも可能です。家計の負担減を優先させるなら、死亡保険の見直しをしても良いでしょう。

(E)老後を意識した場合:個人年金保険や介護保険を検討する

画像: 画像:iStock.com/kazoka30

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公的医療保険や公的年金の制度もありますが、老後の不安を少なくするためには、民間の保険を併用するという方法もあります。現在の年齢を問わず、老後に備える貯蓄が十分ではないと感じるようならば、個人年金保険介護保険のほか、がん保険のように年齢とともにリスクが高まる疾病に備える保険への加入も検討しましょう。

【手順3】貯蓄とのバランスについて考える

病気やケガのリスクに対する備えとして、保険のほかに貯蓄も重要です。考えかたによっては、保険よりも貯蓄を重視したいという人もいるでしょう。とはいえ、特に子どもがいる20代・30代の場合は、まとまった貯蓄をするのが難しいと思います。

基本的には、貯蓄と保障は分けて考える必要がありますが、貯蓄と保障、両方を兼ね備えたいという場合には、解約返戻金があるような貯蓄型の保険商品も検討対象となるでしょう。

保険と貯蓄のバランスを考慮しながら必要な保障を考えた結果、掛け捨て型以外の商品に魅力を感じるようなら、手取り年収の5%~7%にプラスαする形で、全体の保険料を組み立ててみても良いでしょう。

【年齢・家族構成別】保険料の設定シミュレーション

保険料を考えるための、基本的な手順を理解することができたと思います。そこで最後に実践編として、年齢や家族構成、そして年収別で考えた場合の、ちょうどよい保険料を、具体的な金額と共にアドバイスさせていただきます。

注:ここで示しているのはあくまで参考情報です。個別の保険商品によって、保障内容や保険料は異なります。目安としてご覧ください。

【事例1】20代独身男性Aさんの場合

画像1: 画像:iStock.com/monzenmachi ※画像はイメージです。

画像:iStock.com/monzenmachi ※画像はイメージです。

●プロフィール

基本情報25歳男性、会社員
家族構成独身
年収300万円(手取り235万円/月収20万円+ボーナス)
そのほか結婚は未定

●Aさんにおすすめする保険情報

毎月の保険料の目安1万円/月
(年間払込保険料:12万円)
おすすめの保険医療保険、就業不能保険

【保険料の設定】
Aさんの場合は、手取り年収が235万円ですから、まずはその5%にあたる約12万円を、家計に負担がかからない年間払込保険料の目安と考えてみます。月額にすると、支払える保険料は1万円です。

【Aさんにおすすめの保険は?】
ライフステージで考えた場合、Aさんは独身ですから、主に心配すべきは自分が働けなくなった場合の生活の保障となります。

Aさんは会社員ですから健康保険(社会保険)も充実しており、傷病手当金などを受け取ることができます。しかし年齢が若いため、十分な貯蓄がないと考えられるので、病気やケガに対する備えを別途検討したほうが良いかもしれません。

そこで、まず加入を検討したいのが、医療保険就業不能保険です。

どちらも掛け捨て型の保険商品を選ぶなら、20代の場合には、月額1,000円~2,000円程度の医療保険で、下記のような保障が得られます。

〈表〉医療保険の一例

保険料(月額)2,000円程度
タイプ掛け捨て型
支払い方式終身払い
保障内容・入院給付:5,000円〜7,000円(日額)
・手術給付金:10万円〜15万円
・通院給付金:3,000円〜6,000円(日額)
※保険会社によっては、セカンドオピニオンサービスや24時間電話健康相談サービスあり

働けなくなった場合の保険として、就業不能保険が挙げられます。Aさんは健康保険(社会保険)の傷病手当金で最長で1年6カ月、給料の3分の2にあたるお金を受給できます。状況によっては、さらに長期的に働けなくなる可能性も拭えませんが、最低限、残りの3分の1の金額は保障される保険を選ぶようにしましょう。

Aさんの場合は月収が20万円ですから、7万円程度の保障になります。その場合の保険料は、月額2,000円程度で済むでしょう。

〈表〉就業不能保険の一例

保険料(月額)2,000円程度
タイプ掛け捨て型
保険期間60歳まで
保障内容給付金:10万円(月額)
免責期間60日

会社の健康保険で受けられる保障とあわせて考えた場合、20代の独身ならこれで基本的な保障は得られると考えられます。医療保険、就業不能保険とあわせても月額4,000円の保険料で済みます。これなら、家計を圧迫しない保険料の目安である1万円以下となります。

残りの6,000円の使い道をどう考えるかは、その人のライフプランによるでしょう。貯蓄に回しても構いませんし、大きな病気が心配なら、追加で掛け捨て型のがん保険などに加入しても良いと思います。最低限の保障で良ければ、25歳男性なら月額1,000円程度から加入できます。

【事例2】30代独身女性Bさんの場合

画像: 画像:iStock.com/recep-bg ※画像はイメージです。

画像:iStock.com/recep-bg ※画像はイメージです。

●プロフィール

基本情報33歳女性、会社員
家族構成独身
年収500万円(手取り387万円/月収30万円+ボーナス)
そのほか結婚は未定

●Bさんにおすすめする保険情報

毎月の保険料の目安月1.6万円
(年間払込保険料:19.3万円)
おすすめの保険がん保険、医療保険、就業不能保険

【保険料の設定】
Bさんの場合は、手取り年収が387万円ですから、まずはその5%にあたる19.3万円を、家計に負担がかからない年間払込保険料の目安と考えてみます。月額にすると、保険料の合計は1.6万円です。

【Bさんにおすすめの保険は?】
ライフステージ別で考えた場合、Bさんは独身ですから、主に心配すべきは自分が働けなくなった場合の生活の保障となります。

会社員なので健康保険(社会保険)で、一定の保障があることに加え、30代という年齢や年収を考えれば、病気やケガのリスクに備えるための貯蓄も、ある程度はあるかもしれません。

そこで、がんのように、自由診療の範囲が多い大きな病気への備えを優先しても良いと思います。がん保険に加入すれば、一時診断金としてまとまった金額が受給できるので、治療の援けになるサプリメント類の購入費用に充てることも可能です。

30代の女性で、一時給付金が100万円程度となる掛け捨て型のがん保険に加入した場合の保険料は、月額4,000円程度となります。

〈表〉がん保険の一例

保険料(月額)4,000円程度
タイプ掛け捨て型
支払い方式終身払い
保障内容・がん入院給付:5,000円(日額)
・がん通院給付:5,000円(日額)
・診断一時金:100万円
※保険会社によっては、セカンドオピニオンサービスや24時間電話健康相談サービスあり

医療保険就業不能保険については、ある程度の貯蓄があると仮定すれば、33歳の働く女性の場合、それぞれ月額2,000~3,000円程度の保障を想定すれば良いでしょう。

〈表〉医療保険の一例

保険料(月額)2,500円程度
タイプ掛け捨て型
支払い方式終身払い
保障内容・入院給付:5,000円〜7,000円(日額)
・女性疾病入院給付金:5,000円(日額)
・手術給付金:10万円〜15万円
・通院給付金:3,000円〜6,000円(日額)
※保険会社によっては、セカンドオピニオンサービスや24時間電話健康相談サービスあり

〈表〉就業不能保険の一例

保険料(月額)3,000円程度
タイプ掛け捨て型
保険期間60歳まで
保障内容給付金:15万円(月額)
免責期間60日

掛け捨て型を選ぶなら、がん保険、医療保険、就業不能保険の合計額は、9,500円程度と、家計を圧迫しない保険料の目安となる1.6万円よりも少なくて済みます。

残りの金額の使い道は、貯蓄や掛け捨て型以外の保険商品を選ぶといった考え方もありますが、万が一の事態に備えておきたい人もいるでしょう。たとえば、自分が死亡した際の自宅の家財整理やお葬式の費用で、親に面倒をかけたくないと思うなら、その分の費用が賄える死亡保険への加入を検討しても良いと思います。30代女性の場合、300万円〜500万円程度の保険金が受給される掛け捨て型の死亡保険なら、月額500~1,000円程度で加入することができるでしょう。

〈表〉死亡保険の一例

保険料(月額)1,000円程度
タイプ掛け捨て型
保険期間10年
保障内容死亡給付金:500万円

【事例3】30代共働き夫婦Cさんの場合

画像: 画像:iStock.com/west ※画像はイメージです。

画像:iStock.com/west ※画像はイメージです。

●プロフィール

基本情報30歳男女・会社員(共働き)
家族構成夫婦の2人暮らし
世帯年収750万円(手取り550万円/月収40万円+ボーナス)
そのほか賃貸住宅(住宅の購入予定なし)

●Cさん夫婦におすすめする保険情報

毎月の保険料の目安月2.3万円
(年間払込保険料:27.5万円)
おすすめの保険就業不能保険、医療保険、がん保険、死亡保険

【保険料の設定】
Cさん夫婦の場合は、世帯の手取り年収が550万円ですから、まずはその5%にあたる27.5万円を、家計に負担がかからない年間払込保険料の目安と考えてみます。月額にすると、支払える保険料の合計は約2.3万円です。

【Cさん夫婦におすすめの保険は?】
Cさん夫婦は共働き世帯で子どもがいないことから、生活レベルを落とさないことを考えるなら、まずは配偶者のどちらかが働けなくなった場合の保障を中心に、加入する保険を組み立てると良いかもしれません。

夫婦とも30歳で健康保険(社会保険)に加入している会社員の場合、就業不能保険・医療保険・がん保険を合わせて9,000円程度を目安にどの保障を重視するかによって決めればよいと思います。

〈表〉就業不能保険の一例

保険料(月額)3,000円程度
タイプ掛け捨て型
保険期間60歳まで
保障内容給付金:15万円(月額)
免責期間60日

〈表〉医療保険の一例

保険料(月額)2,000円程度
タイプ掛け捨て型
支払い方式終身払い
保障内容・入院給付:5,000円〜7,000円(日額)
・手術給付金:10万円〜15万円
・通院給付金:3,000円〜6,000円(日額)
※保険会社によっては、セカンドオピニオンサービスや24時間電話健康相談サービスあり

〈表〉がん保険の一例

保険料(月額)4,000円程度
タイプ掛け捨て型
支払い方式終身払い
保障内容・がん入院給付:5,000円(日額)
・がん通院給付:5,000円(日額)
・診断一時金:100万円
※保険会社によっては、セカンドオピニオンサービスや24時間電話健康相談サービスあり

ちなみに女性の場合、妊娠期間中だと医療保険に加入できない場合がある点には注意が必要です。備えを万全にしたいなら、早めに加入を検討すると良いでしょう。

夫婦とも加入することになりますので、ここまでの保険料の合計は月額1.8万円となります。

また、配偶者が死亡した場合に備えて、死亡保険への加入も検討すべきでしょう。配偶者がいる場合の死亡保険については、1,000万円程度の保険金を想定しておくと良いと思います。その場合の保険料の目安は、30代なら月額2,000円程度となります。

〈表〉死亡保険の一例

月額2,000円程度
タイプ掛け捨て型
保険期間10年
保障内容死亡給付金:1,000万円

こちらも夫婦とも加入するなら、月額4,000円。ここまでの合計は夫婦で月額2.2万円ですから、家計を圧迫しない範囲で保険料を支払うことができるでしょう。

老後資金を意識するのなら、目安となる金額を超えてしまいますが、個人年金保険などへの加入を検討しても良いでしょう。30歳の場合、個人年金保険の目安は1万円程度となります。

〈表〉個人年金保険の一例

保険料(月額)1万円
基本年金年額37万円〜38万円
年金支払期間65歳から10年間
返戻率103%程度
保険料払込期間60歳
据置期間5年

【事例4】30代子持ち家族Dさんの場合

画像2: 画像:iStock.com/monzenmachi ※画像はイメージです。

画像:iStock.com/monzenmachi ※画像はイメージです。

●プロフィール

基本情報35歳男女(夫は会社員、妻はパート勤務)
家族構成夫婦・3歳の子どもの3人暮らし
世帯年収650万円(手取り500万円/月収35万円+ボーナス)
そのほか住宅購入の予定あり

●Dさん親子におすすめする保険情報

毎月の保険料の目安月2.1万円
(年間払込保険料:25万円)
おすすめの保険死亡保険、就業不能保険、医療保険、がん保険

【保険料の設定】
Dさん親子の場合は、世帯の手取り年収が500万円ですから、まずはその5%にあたる25万円を、家計に負担がかからない年間払込保険料の目安と考えてみます。月額にすると、支払える保険料の合計は約2.1万円です。

【Dさん親子におすすめの保険は?】
Dさん親子の場合は夫が会社員で妻がパート勤務ということなので、夫の収入が家計の中心になっていると考えられます。ですから基本的には、夫への保障が手厚くなるように、加入する保険を組み立てると良いでしょう。

また、小さな子どもがいる家庭なので、子どもが社会人になるまでの生活も保障しなければなりません。子どもがいる場合、妻が死亡したら、夫が今まで通りに働けなくなるため、家事代行サービスを頼む可能性などもあるため、妻にも死亡保障の加入を検討した方がよいでしょう。

まずは死亡保険について考えてみます。死亡保険金額の設定の基本は、残された遺族がいくら必要になるのかを考えることです。多くのFPは、収入の柱となる方が亡くなられた場合の子持ち家庭の必要保障額を2,000万円〜としています。これに子ども1人につき1,000万円を上乗せする考え方です。

Dさん親子は35歳でお子さんが1人いらっしゃいます。夫が死亡した場合の保障を手厚くすることを考えると、死亡保険金は夫が3,000万円、妻が1,000万円程度で考えると良いかもしれません。掛け捨て型なら、月額の保険料は、夫が4,000円、妻が2,000円程度となります。

〈表〉死亡保険の一例(夫の場合)

月額4,000円程度
タイプ掛け捨て型
保険期間10年
保障内容死亡給付金:3,000万円

〈表〉死亡保険の一例(妻の場合)

月額2,000円程度
タイプ掛け捨て型
保険期間10年
保障内容死亡給付金:1,000万円

ただし、Dさん親子の場合は住宅の購入予定があるようですから、住宅ローンを組む際に団信(団体信用生命保険)に加入する際には、死亡保険の金額を見直しても良いでしょう。

就業不能保険医療保険がん保険についても同様に、夫への保障が手厚くなるように考えると良いでしょう。ちなみに妻はパート勤務ですが、就業不能保険に加入することができます。ただし、収入の条件などがある場合があるので、加入条件をよく確認しましょう。

まとめると、Dさん親子の場合に想定される月額保険料は、それぞれ以下となります。

〈表〉Dさん親子の月額保険料の振り分け

死亡保険月額4,000円(夫)/月額2,000円(妻)
就業不能保険月額3,000円(夫)/月額2000円(妻)
医療保険月額3,000円(夫)/月額2,000円(妻)
がん保険月額4,000円(夫)/月額2,000円(妻)

この場合の合計金額は、世帯で月額2万2,000円となりますので、かろうじて家計を圧迫しない保険料の目安を下回ることができます。

子どもがいる家庭では、養育費や学費が必要になるため、貯蓄を増やすことも難しいと思います。不安を減らすためには保険が大きな助けとなるはずです。

まとめ

ここで紹介した保険料の目安は、あくまでも家計を圧迫しない保険料という考え方をベースに算出したものです。そのため掛け捨て型の保険を組み合わせるという方法をおすすめしています。

もちろんライフプランによって、貯蓄型の保険を選んだり、特約をつけることで複数の保障をひとつの保険にまとめたりといった選択肢もあるでしょう。

特に、守るべき家族がいる場合や老後に不安を感じている場合には、今の暮らしだけでなく、将来を見据えた保険を慎重に検討する必要があります。今回の記事を、ご自身のライフプランを立てる際の参考にしていただければ幸いです。

この記事の著者

高山 一恵

株式会社Money&You 取締役。ファイナンシャルプランナー(CFP®認定者)、1級ファイナンシャル・プランニング技能士。DCプランナー1級。東京都出身。慶應義塾大学文学部卒業。2005年に女性向けFPオフィス、(株)エフピーウーマンを創業。10年間取締役を務めた後、現職へ。女性向けWEBメディア『FP Cafe®』や『Mocha』を運営。全国での講演活動、執筆、マネー相談を通じて、女性の人生に不可欠なお金の知識を伝えている。明るく、親しみやすい講演には定評がある。
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