そこで、マネコミ!では住宅購入を検討している40〜44歳の一人暮らしの独身女性141人を対象に、購入したい理由や希望物件の傾向、資金準備の実態を独自調査。同世代のリアルなお金と住まいの意識を可視化します。
「買いたい気持ちはあるけれど、一歩踏み出せていない」という方が、自分なりの判断軸を整理するきっかけになれば幸いです。
40代独身女性、今の住まいは?

まずは、40〜44歳の独身女性の「今の住まい」について見ていきましょう。今回の本調査に先立ち、40〜44歳の独身女性1,924人を対象に実施した事前調査では、賃貸で一人暮らしをしている人が43.3%、実家や家族と同居している人が37.3%と、住まい方が大きく二極化する結果になりました。
住宅購入を検討、もしくは気になっている40代女性は約2割

つぎに、賃貸で一人暮らしをしている人(n=834)に住宅購入の検討状況を尋ねると、「積極的に検討している」4.1%、「なんとなく気になっている」18.3%を合わせて22.4%という結果に。一方で、「まったく考えていない」53.2%、「あまり考えていない」14.7%と、購入を考えていない人が約7割になっており、一人暮らしでも住宅購入を視野に入れている人は少数派という現状が浮き彫りになりました。
なお、賃貸派の人からはこんな声が聞かれました。
【回答者コメント】
「家を購入したい気持ちはあるが一人暮らしのため、賃貸であれば年をとったあとに自分の身に何かあったとしても、家賃が振り込まれなければ誰かが気づく機会があるので、いろんな意味で安全なのかとも思う」(44歳)
「長く住んでいると地域の役が回ってくるため面倒くさい」(41歳)
このように、賃貸にも安心できる面がある一方、住み続けることの面倒さを感じる人も見られます。
それでは、購入を検討している人は、どのような理由から「家が欲しい」と考えているのでしょうか。続く章で詳しく見ていきます。
なぜ家が欲しい?購入を検討する理由のリアル

続いて、住宅購入を検討、もしくは気になっていると回答した141人に、その理由を聞いてみました。住宅購入を検討する理由として最も多かったのは「老後の住まいへの不安から」(59.6%)でした。「家賃を払い続けることがもったいない」(44.7%)も4割を超えており、老後への不安と経済的な合理性の両方が背景にあると考えられます。
回答者コメントでも、老後や家賃に関する悩みがリアルに語られていました。
【回答者コメント】
「老後のことを考えると、自分の家を持ちたい」(43歳)
「歳をとったら賃貸を借りづらくなるのではないかと不安がある。また、家賃を払い続けるのがもったいない。しかし、同時にこれから職場が変わったり、生活や考えが変わったりする可能性があるのに、住宅を購入するのも不安で行動ができない」(40歳)
老後への備えとして「家を持ちたい」という気持ちと、なかなか行動に移せない葛藤を抱えている人が多いことがわかります。
ちなみに、結婚の意思の有無別に理由を見てみると、つぎのような結果になりました。
〈表〉住宅購入を検討する理由と結婚意思
| 住宅購入を検討する理由(複数回答) | 結婚意思あり群(n=76) | 結婚意思なし群(n=53) |
|---|---|---|
| 老後の住まいへの不安から | 57.9% | 62.3% |
| 家賃を払い続けることがもったいない | 50.0% | 37.7% |
| 資産をつくりたい | 26.3% | 15.1% |
| ペットを飼いたい | 22.4% | 15.1% |
| 理想の家に住みたい | 19.7% | 22.6% |
| 働いてきた証・自分へのご褒美として | 17.1% | 5.7% |
| 移住・好きな場所に住みたい | 15.8% | 9.4% |
| ステータスとして | 9.2% | 1.9% |
結婚の意思がある人(n=76)とない人(n=53)で購入理由を比べると、「老後の住まいへの不安から」はどちらも上位に入り、大きな差は見られませんでした(結婚意思あり57.9%/なし62.3%)。
結婚意思の有無で差が出たのは、「働いてきた証・自分へのご褒美として」(結婚意思あり17.1%/なし5.7%)や「資産をつくりたい」(同26.3%/15.1%)といった、前向き・自己投資的な理由でした。
また、結婚の意思のある人からは、以下のようなコメントが寄せられました。
【回答者コメント】
「結婚も考えているので、今購入していいのか迷う」(44歳)
「今の暮らしと将来に不安があるので結婚して家を買いたい」(41歳)
独身のまま住宅を購入するかどうか、結婚への思いと将来への備えの間で、揺れ動く胸の内が垣間見えます。
どんな家を、いくらで買いたい?
1人で住宅購入する場合、できれば自分の希望を反映した家を選びたいものです。ここでは、住宅購入の予算と、予算内で購入したい希望の物件を聞いてみました。

予算については「わからない・答えたくない」が27.0%と最も多く、具体的な金額をあげた人の中では「2,000〜3,000万円未満」が21.3%で最多、次いで「3,000〜4,000万円未満」12.8%、「4,000〜5,000万円未満」11.3%と続きました。予算感としては、2,000万円台から5,000万円台まで広く分散しており、希望する予算には個人差が大きいことがうかがえます。なお、「わからない・答えたくない」という回答が全体で最も多かったことからも、具体的な金額感を持てていない人が少なくないことがわかります。
では、希望の物件はどうでしょうか。

希望する物件の種別・間取りは、「新築マンション(1DK・1LDK)」が20.6%で最も多く、「新築マンション(2DK・2LDK以上)」15.6%と続きます。「新築一軒家」も10.6%と、中古マンション(1DK・1LDK/2DK・2LDK以上)と並ぶ水準でした。マンションに限ると、新築マンションを希望する人の合計は40.4%、中古マンションを希望する人の合計は23.4%で、マンションの中では新築志向がやや優勢です。
ちなみに、住宅金融支援機構の「2024年度 フラット35利用者調査」によると、所要資金の平均は物件種別により、マンション5,592万円、建売住宅3,826万円などと幅があります1)。今回の調査で回答の多かった予算帯(2,000〜3,000万円未満)は、これらの実勢価格帯と比べると低めの水準にあり、希望する予算と実勢価格との間には差があると考えられます。
回答者コメントでも、希望の物件と予算の折り合いが合わないという声がありました。
【回答者コメント】
「将来、収入が減った時や働かなくなった時に賃貸を続けられるか不安なので、家を買いたいが、いろいろと高騰していて家自体も高くなり過ぎているようにも感じて、迷っている」(44歳)
「1人で住める家がほしいけど、なかなか条件に合う理想の家はなく、何かを妥協しなければならない。前回悩んだ時も一歩が踏み切れなかった」(40歳)
条件に合う物件がなかなか見つからず、一歩を踏み出せないまま検討を続けている人も少なくない様子です。
資金準備、どのくらいできている?
希望の物件や予算感はあるものの、実際の資金準備についてはどうでしょうか。
資金準備の状況を尋ねたところ、「あまりできていない」40.4%、「まったくできていない」24.8%と、準備に課題を感じている人が6割を超えました。

一方、できていると回答したのは、「十分できている」5.7%、「ある程度できている」29.1%と、3割強という結果でした。希望はあるものの、準備はこれからという人が多いようです。
また、資金準備について「まったくできていない」と回答した人を除いた106人に方法を尋ねたところ、「銀行の定期預金・普通預金」68.9%、「NISA・投資信託」57.5%が上位となりました。「会社の財形貯蓄・社内預金」17.0%、「親からの生前贈与・援助予定」8.5%という回答も一定数見られます。
〈表〉住宅購入の資金準備方法(n=106)(複数回答)
| 資金準備方法 | 銀行の定期預金・普通預金 | NISA・投資信託 | 会社の財形貯蓄・社内預金 | 親からの生前贈与・援助予定 |
|---|---|---|---|---|
| 68.9% | 57.5% | 17.0% | 8.5% |
さらに、具体的な準備方法を答えた96人に開始時期を聞くと、「30代後半から」33.3%が最多、「30代前半から」21.9%と続きました。20代から準備を始めている人は合わせて2割程度にとどまり、多くの人が30代以降に本格的な準備を始めていることがうかがえます。
回答者コメントには、ローンに関する悩みや不安が多く寄せられており、年齢的な焦りをにじませる声もありました。
【回答者コメント】
「早くローンを組まないと制限がかかってしまう」(42歳)
「ローンを組む決断が出来ないのと、老人になった時に売却の手続きができるか不安」(40歳)
年齢的な焦りと、なかなか踏み切れない不安との間で揺れ動いている人が多いと考えられます。
賃貸でも購入でも、老後の住居費を「知る」ことが最初の一歩
今回のアンケート調査から、ざっくりつぎのようなことがわかりました。
【まとめ】
- 40〜44歳・独身女性のうち、賃貸で一人暮らしをしているのは43.3%。そのうち住宅購入を「検討している」「気になっている」人は22.4%。
- 購入を検討する理由は「老後の住まいへの不安から」(59.6%)が最多。
- 希望する物件は「新築マンション」が中心。予算は、具体的な金額をあげた人の中では「2,000〜3,000万円未満」が最多。
- 資金準備は「あまり・まったくできていない」が6割超。
なお、賃貸を続けることについて率直な気持ちを尋ねたところ、「何か思うことや感じることがある」と答えた人は77.3%にのぼりました(n=141)。
今は賃貸でよくても、老後のことを考えると迷いや不安を感じるという人は少なくないと考えられます。大切なのは、賃貸を続けた場合と購入した場合で将来どのくらいの住居費がかかるのかを把握し、自分なりの判断軸を持つことです。
資金計画やライフプランの整理に迷った時は、住宅ローンの専門家やファイナンシャルプランナーに相談してみるのもひとつの方法です。
皆さんの住まいへの考え方は、今回の調査結果とどのくらい近かったでしょうか。ぜひこの機会に、老後の住まいについて考えてみてはいかがでしょうか。







