貯金や投資などにまわすお金を捻出するために、欠かせないのが生活費の見直しです。しかし子どもがいない「ふたり暮らしの夫婦」の場合、暮らしに比較的余裕があるため、生活費の管理がルーズになっているケースも多いようです。そこで今回は、ファイナンシャルプランナーの氏家祥美が、ふたり暮らし夫婦の生活費の平均や内訳のバランス、年代・年収別の生活費シミュレーションなどを紹介します。またあわせて、おすすめの管理方法や節約テクニックについてもお伝えしていきます。

INDEX

■ ふたり暮らし夫婦の生活費の平均と内訳は?

■ 生活費は折半? それとも費目ごとに負担? 上手に分担する方法を紹介

■ FPが教える理想的な生活費の内訳バランスは?

■ 【モデル別】夫婦ふたり暮らしの生活費シミュレーション

■ ふたり暮らし夫婦だからできる!4つの節約術

■ 生活費のおすすめ管理方法! ポイントは「口座」の使い方

■ 暮らしに余裕があるふたり暮らし夫婦こそ、早めの将来設計を心がけよう

この記事の監修者

画像: 夫婦ふたり暮らしの生活費はいくらが最適? 平均や家計の内訳を紹介!

氏家祥美(うじいえ よしみ)

ハートマネー代表。ファイナンシャルプランナー・キャリアコンサルタント。子育て世帯、共働き夫婦の家計相談に豊富な実績を持ち、「幸福度の高い家計づくり」を総合的にサポートしている。オンラインでの家計相談やマネー研修も実施中。

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ふたり暮らし夫婦の生活費の平均と内訳は?

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まずは、ふたり暮らし夫婦の生活費の平均値と、その内訳を紹介しましょう。総務省の「家計調査年報(家計収支編)2020年」1)から、20代から50代までのふたり暮らし世帯のデータを参考に見ていきます。

なお、厳密には「家計調査年報」のふたり暮らし世帯には、夫婦以外の組み合わせも含まれています。また、調査に参加した世帯の持ち家率が高いほか、住宅ローンを消費支出に含めていないといった理由から「住居」の金額が低めになっている点には注意が必要ですが、おおよそのイメージを掴むことはできるでしょう。

【年代別】20代〜50代の生活費

まず、20代〜50代夫婦の両方または世帯主のみが働いている勤労者世帯の調査結果を抽出し、全体の月額の平均値を計算してみました。

20代から50代までのふたり暮らし(勤労者世帯)全体の、毎月の収入の平均(税込年収を12で割った金額)は59万8,729円。生活費(消費支出)の平均は28万1,647円となっています。全体でみると、収入の約47%が生活費にあてられている計算です。この比率を、収入に対する生活費の割合の目安と考えてもよいでしょう。なお、この収入は額面の金額であり、税金や社会保険料などの非消費支出が引かれる前の金額である点に、ご注意ください。

生活費の内訳をみると、やはり食費が占める割合が約22%ともっとも多く、続いて交通費と通信費が高くなっています。これは、各世代に共通している傾向です。ちなみに、2020年については、コロナ禍の影響もあり、食費や水道光熱費は例年に比べ増加傾向にあったようです。

〈表〉ふたり暮らし夫婦(20代~50代/勤労者世帯)の額面月収と生活費の平均

額面月収59万8,729円
消費支出(生活費)28万1,647円
生活費の内訳食料6万4,439円
住居2万7,528円
水道・光熱1万7,724円
家具・家事用品1万1,250円
被服及び履物8,767円
保健医療1万2,749円
交通・通信4万7,297円
教育1,564円
教養娯楽2万4,483円
その他の消費支出6万5,847円
※総務省「家計調査年報 家計収支編(2020年)」1)を基に監修者が計算

続いて、各年代の平均を見ていきましょう。なお、以下の各年代別の結果については「子どもがいない」場合の調査が公表されておらず、子どもがいる場合を含む「ふたり以上の世帯」のデータをもとにしているため、項目に「教育」が含まれています。厳密に「夫婦ふたり暮らし」の平均値ではない点にご注意ください。

20代の場合

20代のふたり以上世帯(勤労者世帯)の、毎月の収入の平均は51万5,042円、生活費(消費支出のみ)の平均は25万6,998円となっています。全体の平均に比べ、収入に対する生活費の割合が約49%と高めになっているのは、まだ収入が少ない世代だからと考えられます。また、家賃を払っている世帯が多いためか、ほかの世代に比べ「住居」の金額が高めになっています。

〈表〉ふたり以上世帯(20代/勤労者世帯)の額面月収と生活費の平均

額面月収51万5,042円
消費支出(生活費)25万6,998円
生活費の内訳食料5万7,826円
住居3万9,110円
水道・光熱1万6,504円
家具・家事用品1万442円
被服及び履物9,444円
保健医療1万448円
交通・通信4万7,248円
教育3,586円
教養娯楽2万1,227円
その他の消費支出4万1,163円

30代の場合

30代のふたり以上世帯(勤労者世帯)の、毎月の収入の平均は58万9,870円、生活費(消費支出のみ)の平均は26万8,558円となっています。収入に対する生活費の割合は約45%と、全体に比べ低めになっていますが、内訳のバランスは20代とほぼ同様と言えるでしょう。30代になると住宅を購入する人が増えるためか、20代に比べ「住居」の金額は減少しています。

〈表〉ふたり以上世帯(30代/勤労者世帯)の額面月収と生活費の平均

額面月収58万9,870円
消費支出(生活費)26万8,558円
生活費の内訳食料7万1,380円
住居2万3,029円
水道・光熱1万9,078円
家具・家事用品1万3,107円
被服及び履物1万1,404円
保健医療1万1,438円
交通・通信4万3,845円
教育8,442円
教養娯楽2万6,055円
その他の消費支出4万781円

40代の場合

40代のふたり以上世帯(勤労者世帯)の、毎月の収入の平均は66万1,886円、生活費(消費支出のみ)の平均は31万7,673円となっています。収入に対する生活費の割合は約48%です。40代に入ると、子どもがいないふたり暮らしの場合は教養娯楽費が増える傾向にあります。

〈表〉ふたり以上世帯(40代/勤労者世帯)の額面月収と生活費の平均

額面月収66万1,886円
消費支出(生活費)31万7,673円
生活費の内訳食料8万3,011円
住居1万6,829円
水道・光熱2万1,849円
家具・家事用品1万3,664円
被服及び履物1万2,199円
保健医療1万1,996円
交通・通信5万1,224円
教育2万4,630円
教養娯楽3万290円
その他の消費支出5万1,982円

50代の場合

50代のふたり以上世帯(勤労者世帯)の、毎月の収入の平均は69万5,882円、生活費(消費支出)の平均は33万8,611円となっています。収入に対する生活費の割合は約48%です。やはり、収入増にあわせて食費が高くなっていることがわかります。「その他」の支出が増えているのは、この世代になると親の介護が始まる家庭が増える、というのも1つの要因として考えられます。

〈表〉ふたり以上世帯(50代/勤労者世帯)の額面月収と生活費の平均

額面月収69万5,882円
消費支出(生活費)33万8,611円
生活費の内訳食料8万3,459円
住居1万7,032円
水道・光熱2万3,013円
家具・家事用品1万4,028円
被服及び履物1万759円
保健医療1万3,890円
交通・通信5万5,291円
教育2万4,837円
教養娯楽2万7,121円
その他の消費支出6万9,178円

【コラム】定年後の場合は? 年金生活の家計事情

参考までに、子どもが独立し年金生活となったふたり暮らしの生活費の平均と内訳もご紹介しましょう。なお、下記の表は60代以降で世帯主が「無職」のふたり暮らし世帯の調査結果をもとに作成しています。

〈表〉ふたり暮らし世帯(60代以降/無職世帯)の額面月収と生活費の平均

額面月収24万6,231円
消費支出(生活費)22万819円
生活費の内訳食料6万4,339円
住居1万5,029円
水道・光熱1万9,576円
家具・家事用品1万131円
被服及び履物4,794円
保健医療1万5,334円
交通・通信2万7,046円
教育38円
教養娯楽1万9,475円
その他の消費支出4万5,057円

調査結果によれば、毎月の収入の平均は24万6,231円、生活費(消費支出)の平均は22万819円となっており、収入に対する生活費の割合は約90%となっています。数年前までの調査結果では、収入より生活費のほうが多い赤字状態だったのですが、最近では、コロナ禍による自粛ムードの影響もあり、赤字が解消されています

生活費は折半? それとも費目ごとに負担? 上手に分担する方法を紹介

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正社員やパートを問わず、共働きのふたり暮らし夫婦の場合に頭を悩ませるのが生活費の分担でしょう。収入が同程度の夫婦なら、ざっくりと折半にしているケースもあるでしょうが、実際には収入に応じて金額を変えている場合が多いと思います。共働きのふたり暮らし夫婦が生活費を分担する方法には、大きく2つのタイプがあります。それぞれのメリット、デメリットを紹介しましょう。

生活費の分担方法①:費目によって担当を分ける「役割分担」型

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食費は妻、家賃は夫というように、生活費の費目によって担当を分けるタイプです。互いの収入や考え方によって担当の分け方は変わりますが、家賃や保険料など、比較的高額な固定費を収入が多い夫が担当し、食費や日用品のように金額が動きやすい費目を妻が担当するというケースが多いようです。

共働きのふたり暮らし夫婦の場合には、この「役割分担」型を採用している家庭が多いようです。メリットとしては、自分の収入の中から夫婦の生活費の一部だけを担当すればよいので、残った金額を自由にできることが考えられます。

ただし、その場合には夫婦揃って家計全体の把握ができないというデメリットがあります。

生活費の分担方法②:生活費をまとめて管理する「おさいふ」型

画像1: 画像:iStock.com/ PonyWang

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生活費を分担するもう1つの方法は、互いの収入に応じた比率で生活費を出し合う「おさいふ」型です。片方がパートで収入が極端に少ない、もしくは専業主婦(主夫)の場合も、このタイプにあてはまります。また、このタイプの場合は、さらに、生活費のみを1つにまとめるパターンと、小遣いを含めた互いの収入のすべてを1つにまとめるパターンの2つに分かれます。

「おさいふ」型のメリットは、生活費全体の収支を把握しやすくなることです。また、互いの収入に応じて金額の比率を決めることができるので、不公平を感じにくい点もよいところと言えるでしょう。さらに、小遣いを含めた互いの収入のすべてを1つにまとめるパターンを採用すれば、夫婦共通の貯蓄も可視化しやすくなります。

一方、「おさいふ」型のデメリットと言えるのは、やり方によっては互いのプライバシーを守りにくくなることです。特に、互いの収入を1つにまとめるパターンでは、小遣いまで見える化されるため、不自由さを感じる人も多いようです。

「役割分担」型と「おさいふ」型では、どちらがよい?

「役割分担」型と「おさいふ」型のうち、ファイナンシャルプランナーとしておすすめしたいのは「おさいふ」型です。「役割分担」型には、互いの収入に対するプライバシーが守りやすいというメリットがあるものの、家庭の収支の全体像が把握しにくいため、節約が難しくなってしまうからです。

一方の「おさいふ」型は、家計全体の管理がしやすいので、生活費の見直しが容易なほか、貯蓄にまわすお金を捻出しやすいというメリットがあります。

ただし「おさいふ」型の場合でも、家計の管理を夫婦の片方に任せてしまう、もしくは互いにルーズに管理するやり方では、「役割分担」型と同様に上手な家計の管理はできません。「おさいふ」型を採用している夫婦の場合、家計管理は妻が担当するケースが多いのですが、できれば夫婦で一緒に管理すべきです。少なくとも、定期的に夫婦で家計について話し合う機会を設けるべきでしょう。

FPが教える理想的な生活費の内訳バランスは?

画像: 画像:iStock.com/ LeManna

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子どもがいないふたり暮らし夫婦の生活費は、子どもの教育費や育児にかかる費用が不要になる分、子どもがいる夫婦に比べ、ある程度の余裕が生まれます。たとえば、互いのライフスタイルを尊重する共働き夫婦の場合なら、その分の余裕を互いの趣味に使っているケースもあるでしょう。

しかし、現在は子どもがいなくても、将来的には子どもを持ちたいと考えている夫婦もいると思います。また、子どもを持つ予定がない夫婦の場合は、自立した老後を過ごすための資金を貯めておく必要があります。つまり、余裕があるうちに、しっかり将来への備えをしておくべきなのです。

そのために実践していただきたいのが、生活費の見直しです。具体的には、将来へ備える分をあらかじめ考慮に入れてから、収入に対する生活費の割合を決めることから始めましょう。そこで、ここでは生活費だけに注目するのではなく、毎月の手取り収入に対する支出全体のバランスから、ベターな生活費の目安を提案したいと思います。

〈表〉ふたり暮らし夫婦の理想の支出バランス(監修者作成)

費目バランスの目安
貯蓄手取り収入の10%以上
不定期な支出手取り収入の10%程度
住居(家賃/住宅ローン)手取り収入の20~25%
食費手取り収入の15%以内
通信費1万~1万5,000円程度
水道光熱費1万5,000~2万円程度
交通費ライフスタイルや収入に応じて調整
保険料
雑費(日用品費など)
小遣い

貯蓄

将来子どもを持つことや、老後の備えを考えると、少なくとも手取り月収の10%は貯蓄にまわすべきでしょう。あらかじめ比率を決めておけば、給与が振り込まれた時点で「先取り貯金」にもまわしやすくなります。

不定期な支出

冠婚葬祭にかかる費用や帰省費用、家具家電の買い替えなど、毎月ではなく不定期であるものの年単位でみれば発生する可能性が高い支出については、毎月積み立てをしておくと家計の管理がしやすくなります。金額は手取り月収の10%程度が目安となります。年末にあまった金額を貯蓄にまわすことも可能です。

住居(家賃/住宅ローン)

前述の総務省の「家計調査年報」では、住居の費目が低めになっていますが、手取り月収の20~25%が、家賃や住宅ローン(マンションの管理費や積立金を含む)を無理なく支払える範囲と言えます。ちなみに、国土交通省「平成30年度 住宅市場動向調査」2)によれば、住宅ローンの平均返済額は約8.7万円~10.9万円となっています。

食費

手取り月収に対して食費が占める割合は15%以内が適切と言われています。外食を多くしたい、食の質にこだわりたいなど、ライフスタイルによって食費のバランスは、ある程度調整してもよいと思います。

通信費、水道光熱費

子どものいないふたり暮らし夫婦の場合、通信費と水道光熱費という2つの固定費については、ある程度具体的な数値を出すことが可能です。「家計調査年報」1)によれば、ふたり暮らし夫婦の通信費の平均は約1万円となっています。また水道光熱費の平均額は1万7,724円ですから、だいたい2万円以内を目安と考えればよいでしょう。

交通費、保険料、雑費、小遣い

交通費、保険料、雑費、小遣いは、ライフスタイルによって調整が必要になる支出と言えます。具体的な目安がある費目を先に計算してから、残りの金額で配分を考えるとよいでしょう。

【モデル別】夫婦ふたり暮らしの生活費シミュレーション

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それでは、ここまでに提案したバランスをベースとして、ふたり暮らし夫婦の生活費をシミュレーションしてみましょう。ここでは、共働きやどちらかが専業主婦(夫)という夫婦の働き方の両方に対応できるよう、世帯年収別でシミュレーションを行っています。

額面年収300万円(20代想定)の場合

〈表〉ふたり暮らし夫婦(世帯額面年収300万円)の生活費シミュレーション

1カ月の収入(額面)25万円
所得税や住民税・社会保険料約5万円※
手取り月収約20万円
貯蓄2.5万円
不定期な支出2万円
生活費食料3万円
住居5万円
水道・光熱1万5,000円
通信5,000円
保険5,000円
交通0円
その他(日用品など)1万円
夫の小遣い(個人的出費)2万円
妻の小遣い(個人的出費)2万円
※地域や加入している健康保険組合などによって金額は前後するため、概算の金額となります。

世帯の額面年収が300万円の20代夫婦の場合、単純に12カ月で割ったとすると、毎月の手取り収入は約20万円となります。ここから、まず手取り月収の1割強の貯蓄と、不定期な支出分を取り分けた残りの15万5,000円を生活費としました。

不定期な支出は2万円としています。冠婚葬祭や家電類の購入など臨時の支出に対する備えとして、貯蓄の一環と考えて別途用意しておくとよいでしょう。

生活費の内訳のうち、水道光熱費と通信費はふたり暮らし夫婦なら、年収を問わず、ほぼ同額となります。ここでは、固定電話は持たない、スマホは格安SIM(MVNO)に乗り換えるなどの工夫をすることで、通信費を節約しています。

小遣いについては、夫婦共通の生活費に含まれない個人的な出費も含めた金額で想定しています。いったん、夫婦同額にしましたが、互いの収入に応じて納得できる比率に調整してもよいでしょう。

額面年収500万円(30代想定)の場合

〈表〉ふたり暮らし夫婦(世帯額面年収500万円)の生活費シミュレーション

1カ月の収入(額面)41万6,000円
所得税や住民税、社会保険料約8万7,000円※
手取り月収約32万9,000円
貯蓄6.6万円
不定期な支出3万円
生活費食料4万8000円
住居8万円
水道・光熱1万5,000円
通信1万円
保険1万円
交通(自動車維持費含む)1万円
その他(日用品など)1万円
夫の小遣い(個人的出費)2万5,000円
妻の小遣い(個人的出費)2万5,000円
※地域や加入している健康保険組合などによって金額は前後するため、概算の金額となります。

世帯の額面年収が500万円の30代夫婦の場合、単純に12カ月で割ったとすると、毎月の収入は約32万9,000円となります。ここから、まず貯蓄と不定期な支出分を取り分けた残りの23万3,000円を生活費としました。

30代のふたり暮らし夫婦と考えた場合、子どもを持つことのほか、マイホームへの準備を考える時期にあたるので、貯蓄にまわす金額を20%確保しました。また、お付き合いの機会も年齢に応じて増えることを考え、不定期な支出を10%としています。

通信費にはスマホ代のほか、インターネット回線も含んでいます。交通費1万円では、自動車の維持管理費などまわらないという場合には、住居費や小遣い、不定期な支出などと調整してみてもよいでしょう。

額面年収700万円(40代想定)の場合

〈表〉ふたり暮らし夫婦(世帯額面年収700万円)の生活費シミュレーション

1カ月の収入(額面)58万3000円
所得税や住民税、社会保険料約15万円※
手取り月収約43万3,000円
貯蓄10万円
不定期な支出4万円
生活費食料6万円
住居10万円
水道・光熱2万円
通信1万円
保険1万5,000円
交通(自動車維持費含む)1万8,000円
その他(日用品など)1万円
夫の小遣い(個人的出費)3万円
妻の小遣い(個人的出費)3万円
※地域や加入している健康保険組合などによって金額は前後するため、概算の金額となります。

額面年収が700万円の40代夫婦の場合、単純に12カ月で割ったとすると、毎月の手取り収入は約43万3,000円となります。ここから手取り月収の20%強の貯蓄10万円と不定期な支出分の4万円を取り分けた残りの29万3,000円を生活費としました。

貯蓄の目的は、ふたり暮らしの40代夫婦の場合、老後資金の準備が中心になるでしょう。貯金だけではなく、iDeCoなどの資産運用についても検討するとよいでしょう。

この年代では持ち家がある人も増えてくるため、住居費には、家賃のほかにマンションの管理費や修繕積立金も含めて考えます。夫婦の小遣いには、洋服や美容院代、仕事の合間のランチ代なども含みます。ランチ代を含むと小遣いが不足する場合には、食費と調整して考えましょう。

額面年収800万円(50代想定/子育て後)の場合

〈表〉ふたり暮らし夫婦(世帯額面年収800万:子育て後/住宅ローン完済)の生活費シミュレーション

1カ月の収入(額面)66万6,000円
所得税や住民税、社会保険料約17万9,000円※
手取り月収約48万7,000円
貯蓄15万円
不定期な支出5万円
生活費食料7万円
住居3万5,000円
水道・光熱2万円
通信1万円
保険1万5,000円
交通(自動車維持費含む)2万円
その他(日用品など)1万7,000円
夫の小遣い(個人的出費)5万円
妻の小遣い(個人的出費)5万円
※地域や加入している健康保険組合などによって金額は前後するため、概算の金額となります。

50代のふたり暮らし夫婦の生活費シミュレーションは、年代を考慮し、子どもが独立しており、さらに住宅ローンも完済しているケースでも考えてみました。

世帯の額面年収が800万円の50代夫婦(子育て後/住宅ローン完済)の場合、ボーナスなどを考慮せず単純に12カ月で割ったとすると、毎月の手取り収入は約48万7,000円となります。ここから、まず貯蓄と不定期な支出分を取り分けた残りの28万7,000円を生活費としました。

まず、注目していただきたいのは貯蓄にまわす金額です。子育てが終わっており住宅ローンも完済しているため、貯蓄の必要性は少ないと考えてしまうかもしれませんが、豊かな老後生活を過ごしたいなら、収入に余裕がある今のうちに、なるべく貯えを増やしておくべきでしょう。教育費の支出がなくなり、介護が始まる前は貴重な貯め時です。ここでは貯蓄を手取りの30%としていますが、「子育て後」のケースを想定しているので、それまで教育費にあてていた分を貯蓄にまわすと考えれば、さほど無理はないと思います。

不定期な支出は、夫婦での旅行や家の手入れなど、それまではできなかったことにまとまったお金を使う機会があることを想定しています。独立した子どもや親へのサポートなどにお金を使うこともあるでしょう。

生活費の配分では、住宅ローン完済後ですので「住居」の項目を、維持費程度に抑えました。一方で、食費の金額には少しゆとりを持たせています。また、子育てが終わって生活に余裕ができていると考え、体を動かしたり、趣味の活動を始めたりできるように、小遣いを多めに設定しました。

ふたり暮らし夫婦だからできる! 4つの節約術

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将来に備えて貯蓄や不定期な支出にまわすお金を除いた分を生活費にあてる考え方では、ふたり暮らし夫婦の場合でも、やり繰りが大変になると思います。そこで、生活費に余裕を持たせるために役立つ節約のポイントをいくつか、簡単にご紹介しましょう。

節約術① 各種の控除や制度を活用する

国や自治体などが用意している控除や制度を利用し、納める税金の額を減らすのは、節約の基本となります。子どもを持たないふたり暮らし夫婦の場合は扶養控除が使えないため、ほかの控除や制度を積極的に活用しましょう。マイホームを購入した場合に利用できる住宅借入金等特別控除のほか、住民税の節約につながる生命保険料控除やふるさと納税、老後資金の積み立てにも役立つiDeCoなど、様々な控除や制度があるので、一度調べてみるとよいでしょう。

節約術② 通信料、ネットサービスの見直しをする

現代の暮らしに欠かせないスマホ代や動画配信などのネットサービス代は、家族会員(家族アカウント)の契約をすることで、個別契約よりも安くなる場合が多いです。個別にサービスを利用している場合は、いちど契約形態を見直してみましょう。

節約術③ 家計簿アプリを活用する

生活費のやり繰りが上手な人たちに共通する傾向として、家計簿アプリを使い収支を小まめにチェックしていることが挙げられます。データの共有ができる家計簿アプリなら、夫婦で一緒に収支のチェックを行うことも可能です。何に、どれくらいお金を使っているのかが「見える化」されれば、節約をしやすくなるでしょう。

節約術④ シニア夫婦向けのサービスも活用してみよう

たとえば、50歳以上から利用できるJR東日本の「大人の休日倶楽部」のように、一定年齢以上の男女が利用できるお得なサービスを夫婦で活用すれば、レジャー代などの節約につながります。このほか、夫婦向けの特典があるサービスなどを一緒に調べてみるとよいでしょう。

生活費のおすすめ管理方法! ポイントは「口座」の使い方

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ふたり暮らし夫婦が上手に生活費を節約するための管理方法で、特におすすめしたいのが、夫婦の生活費をまとめる「おさいふ」型です。その際、給与振り込み用とは別に生活費を管理するための口座を用意しておけば、様々なメリットがあります。

メリット① 収支が「見える化」される

夫婦が互いの生活費の負担分を1つにまとめる口座を用意し、そこから支払いを行うようにすれば、生活費の収支が明確になります。生活費用の口座と家計簿アプリを連携させれば、収支のバランスも見えやすくなるでしょう。

メリット② 共通のお金と小遣いのお金を分けやすい

節約や将来への備えという点では、小遣いまで含めた分を1つの口座にまとめて管理するのが理想的ですが、互いのプライバシーを守りたい場合は、小遣いを除いた分だけを生活費用の口座にまとめても構いません。食費や日用品費の収支が「見える化」されるだけでも、互いに節約の意識が高まるでしょう。

メリット③ 振り込み手数料が節約できる場合も

生活費用の口座を新たに設ける場合は、ネット銀行を活用するのがおすすめです。実店舗を持つ銀行に比べ、振り込み手数料や、ATMの利用料が低く設定されている場合が多いからです。生活費の口座は、お金の移動や引き出しの機会が多いため、手数料が低いほうが節約につながります。

暮らしに余裕があるふたり暮らし夫婦こそ、早めの将来設計を心がけよう

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子どもがいないふたり暮らしの夫婦で、特に共働きの場合は収入に余裕があるため、ついつい生活費の管理がルーズになってしまいがちです。将来のことを考えて、余裕があるうちにしっかりと家計を管理し、貯蓄にまわすお金をつくっておきましょう。

そのための第一歩は、夫婦一緒に家計の管理を行い、ライフプランについても定期的に話し合うことです。ふたりの明るい未来のためにも、家計は夫婦で管理するもの、という意識を忘れないようにしてください。

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