交通費や現地での食事など、旅行は何かとお金がかかってしまうもの。宿泊するホテルにはお金をかけず、節約するという人もいるでしょう。でも、旅の非日常体験を充実させるには、ホテル選びはとても重要です。

宿泊費に使えるお金は限られている…でも素敵な場所に泊まりたい…そんなわがままを叶えてくれるのが、1泊1万円以下で宿泊できるスタイリッシュなホテルです。全国各地の様々な宿泊施設を利用し、TwitterやInstagramで情報を発信しているインフルエンサーのこのみさんに、東京都内のおすすめホテルを紹介してもらいました。

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画像1: みんながいいね!する、東京のスタイリッシュホテル5選

このみ

ホテル関連の仕事の経験を生かして、TwitterやInstagramでホテルの情報を発信するインフルエンサー
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このみさん流、スタリッシュホテルの見つけ方&過ごし方

予約サイトではなく、SNSと雑誌からホテルを見つける

画像: 予約サイトではなく、SNSと雑誌からホテルを見つける

これまでに、数々のスタイリッシュなホテルに宿泊されてきたこのみさん。宿泊するホテルは、どのように探しているのでしょうか。おすすめのホテルを具体的に教えてもらう前に、まずはホテル選びのコツを聞きました。

「仕事柄、ホテルの新規オープンの情報は知人から入ってくることも多く、プレスリリースなども常にチェックしています。宿泊する場所や日が決まっている時はそういった情報のストックから選ぶことが多いですね。

行き先や日程が決まっているとホテル予約サイトで検索して探すことが多いと思うんですが、これだとシンプルな普通のビジネスホテルなども出てきてしまいます。ピンポイントにスタイリッシュなホテルを探すなら、ホテル予約サイトのSNS、特にインスタグラムをチェックするのがおすすめですよ」

中でもデザイン性が高いホテルを紹介しているおすすめのアカウントが、「Relux(リラックス)」(@relux_jp)、「CHILLNN(チルン)」(@hotels.chillnn)。また、検索結果が多く出る「#地名+ホテル」で調べることもあるのだとか。

「Relux(リラックス)」(@relux_jp

「CHILLNN(チルン)」(@hotels.chillnn

Instagramで検索すると、かなりたくさんヒットします。数が多い分、まだ話題になっていないおしゃれなホテルが見つかることが多い気がします。また、ホテル特集が組まれた雑誌を参考にすることもあります。雑誌だと、人気ホテルの系列施設など王道路線のホテルが紹介されていることが多く、クラシカルなホテルが見つけやすいです」

“ライフスタイルの試着”と非現実の時間を楽しむ

画像1: “ライフスタイルの試着”と非現実の時間を楽しむ

旅行の宿泊先は“寝るだけの場所”になってしまいがちという人も多いのではないでしょうか。しかし、「旅はホテル選びで大きく変わる」というのがこのみさんの持論です。

「せっかく旅行するなら、ずっと非現実の世界に浸っていたいですよね。宿が簡素だと、旅の高揚感から現実に引き戻されてしまいます。素敵なホテルを選んで、ホテルも旅の目的地のひとつにすれば、1日の最後まで非日常感が味わえるんです。

素敵なホテルに宿泊することになったらおすすめしたいのが、規定の時刻よりも遅くチェックアウトできる “レイトチェックアウト” です。1時間1,000円くらいお金がかかることが多いのですが、1時間余裕ができるだけで、朝を優雅に過ごせるんです。私自身、『バルコニーに出たかったのに忘れていた』『レストランのおすすめを食べてない』など、ホテルでやりたかった体験が全てできずに帰ることが多かったんですが、レイトチェックアウトを活用するようになってから、ホテル滞在をより楽しめるようになったと思います」

とはいえ、ホテルステイに慣れていないと、たっぷりある客室での時間を「どう過ごしたらよいの?」と疑問が湧く方もいるかもしれません。このみさんはどのように楽しんでいるのでしょうか。

画像2: “ライフスタイルの試着”と非現実の時間を楽しむ

「ティータイムを楽しんでいます。セレクトされたお茶やコーヒー、それを飲むためのマグカップやケトル。それらの味や使い心地を体験することもホテルステイの楽しみのひとつです。ホテルはライフスタイルを試着できる場所。ホテルで経験するコトやモノは、日常に落とし込めるんです。自宅のインテリアや毎日の飲み物・食べ物選びの参考にもしています」

ここからは、このみさんが選ぶ、東京のおすすめホテルを見ていきましょう。価格の基準は、「1泊1室2名で宿泊して、ひとり1万円以下」。ホテルへの滞在のために東京へ行きたくなってしまうこと間違いなしの、とっておきの5つの施設です。

※年末年始などの繁忙期を除く

このみさん厳選。東京のスタイリッシュホテル5選

東京のど真ん中で、温泉街の旅館のような風情を味わう「ONSEN RYOKAN 由縁 新宿」

ONSEN RYOKAN 由縁 新宿
住所:東京都新宿区新宿5-3-18
電話:03-5361-8355
予算:1泊1名 9,000円~
web:https://www.uds-hotels.com/yuen/shinjuku/

画像1: 東京のど真ん中で、温泉街の旅館のような風情を味わう「ONSEN RYOKAN 由縁 新宿」

おもてなしの文化が凝縮された日本特有の宿泊施設“旅館”の空間やサービスを、現代のニーズに合わせて「編集」した都会の温泉旅館です。

画像2: 東京のど真ん中で、温泉街の旅館のような風情を味わう「ONSEN RYOKAN 由縁 新宿」

宿泊棟は18階建てのビルですが、前庭と瓦門の間には通路があり、歩いている間に温泉地に来たかのような気分に。館内に入るとゆったりとした共有部分が広がっていて、和装のスタッフによる出迎えや生け花の飾りが風情を感じさせてくれます。露天風呂の温泉は箱根の源泉から運ばれてくるアルカリ性単純温泉。新宿の街を眺めながら、温泉旅行に来たような時間をゆったりと過ごせます。

画像3: 東京のど真ん中で、温泉街の旅館のような風情を味わう「ONSEN RYOKAN 由縁 新宿」

【このみさんのおすすめコメント】

「ONSEN RYOKAN 由縁 新宿」は、新宿という場所にありながら限りなく“旅館”なんです。建物自体は都会的なビルで部屋もコンパクトですが、館内の至る所に和の趣が感じられます。そのため、都会の真ん中にあるのに、館内に入ると一瞬にして温泉宿に来たようなリラックスモードに切り替えられるんです。

都内に住んでいる人なら気軽に温泉旅行を楽しめるし、都外から東京観光に来る人なら、東京旅行も温泉旅行もという欲張りな旅を楽しめるんじゃないでしょうか。そして、それが1人1万円というリーズナブルな価格なのがすごい!想像以上の、素敵な体験ができますよ。

地域とのつながりを感じる空間で美味しい食事を味わえる「NOHGA HOTEL」

NOHGA HOTEL AKIHABARA TOKYO
住所:東京都千代田区外神田3-10-11
電話:03-6206-0569
予算:1泊1名 8,000円〜
web: https://nohgahotel.com/akihabara/

画像1: 地域とのつながりを感じる空間で美味しい食事を味わえる「NOHGA HOTEL」

“地域との深いつながりから生まれる素敵な経験”がコンセプトで、周辺地域のお店やクリエイターとコラボレーションしているのが特徴です。客室に気鋭のアーティストの作品が飾られていたり、高音質のスピーカーが設置されていたりするほか、不定期で秋葉原を深く知るワークショップやイベントが開催されています。

画像2: 地域とのつながりを感じる空間で美味しい食事を味わえる「NOHGA HOTEL」

また、館内にはレストランだけでなくジムやギャラリースペースがあり、宿泊客以外の人も立ち寄ることができるようになっています。客室はシンプルですが、日本製のアメニティ、家具、備品が揃えられています。レストランの食器類も地域の店舗とコラボレーションしたもの。開放的で活気あるレストランには、カジュアルなバーゾーンとオープンキッチンが望めるレストランゾーンがあり、気取らない雰囲気の空間が評判です。提供されるスパニッシュイタリアンには生産者にこだわった旬食材が使われており、その味わいは折り紙付き。

画像3: 地域とのつながりを感じる空間で美味しい食事を味わえる「NOHGA HOTEL」

【このみさんのおすすめコメント】

空間がおしゃれなのはもちろん、食事が美味しいのが最大のおすすめポイントです!まずは、チェックイン時に渡されたコインをレストランでウェルカムシャンパンと交換する、という素敵な演出に気分が上がります。レストランは外国のバルのような賑やかな雰囲気。ウェルカムドリンクを飲みながら、ぜひ食事も頼んでみてください。夕食にもぴったりな本格的な窯焼きのピザなどの料理がすごく美味しくて、次の日の朝ごはんが楽しみになるはずです。

期待を裏切らない朝食は、マッシュルームオムレツやエッグベネディクトなどの5種から選べます。おしゃれなホテルは朝食がシンプルなことが多いのですが、ここの朝食はボリューム満点。居心地の良い客室でゆっくり眠って、朝食を楽しめば、元気に次の日の観光に出かけられるはずです。

レトロポップな内装にテンションが上がる「LANDABOUT TOKYO」

LANDABOUT TOKYO
住所:東京都台東区根岸3-4-5
電話:03-6802-4431
予算:1人1泊7000円〜
web:https://landabout.com/

画像1: レトロポップな内装にテンションが上がる「LANDABOUT TOKYO」

古い建物を活かしたカフェやゲストハウスが増え、かつての下町の雰囲気から変わりつつある街・鶯谷。この場所に2020年1月にオープンしたのが、“まちの見方を変える「エリアリノベーション」の旗印”がコンセプトのホテル「LANDABOUT TOKYO」です。グリーンとサーモンピンクが色の基調になっているラウンジ、カラフルなエレベーターホールなど、レトロポップな内装が特徴です。対して客室はスタイリッシュで落ち着きのある、旅や仕事の疲れを癒す空間になっています。

画像2: レトロポップな内装にテンションが上がる「LANDABOUT TOKYO」

11階〜15階にはバルコニー付きの客室があり、一部の部屋ではスカイツリービューも楽しめます。カフェ&ダイニングバーはカジュアルな雰囲気で、地域の人々も集う場所になっています。朝食には好きな食材を組み合わせて作ってもらえるオリジナルサンドイッチが提供されます。

画像3: レトロポップな内装にテンションが上がる「LANDABOUT TOKYO」

【このみさんのおすすめコメント】

とにかくかわいいのが「LANDABOUT TOKYO」の魅力。私がSNSで投稿して、一番バズったのがこのホテルなんです。外国の古いホテルのようなレトロな世界観が作られていて、好みが合う人には「かわいい!」って深く刺さるはず。

内装だけでなくアメニティやレストラン細部まで世界観が統一されています。消臭スプレーもオリジナルのボトルで、蒸し料理に敷いてある紙までロゴ入りなんです。

レストランで提供される食事もリーズナブルで美味しい。鶯谷ってあんまり旅の目的地にならない場所だと思うんですが、羽田空港から約40分、東京駅から約10分と観光の拠点にも良いので、地方から友達が来るときには必ずオススメしています。

アートの裏側を覗き見ることができる「KAIKA 東京」

KAIKA 東京 by THE SHARE HOTELS
住所:東京都墨田区本所2-16-5
電話:03-3625-2165
予算:1人1泊5,000円〜
web:https://www.thesharehotels.com/kaika/

画像1: アートの裏側を覗き見ることができる「KAIKA 東京」

1966年に建てられた倉庫ビルを2020年にリノベーションし、美術作品を保管するアートストレージを併設したホテルとして誕生したのが「KAIKA 東京 by THE SHARE HOTELS」。コンテンポラリーアートを公開保管しておくアートストレージがバーラウンジや宿泊者専用ラウンジに配置されており、作品の裏側を見ることができたりフェンス越しに鑑賞できたりと、美術館の展示などとは違った角度からアートを楽しめます。

画像2: アートの裏側を覗き見ることができる「KAIKA 東京」

客室は、アートストレージの雰囲気を引き継ぎながらも、木材やファブリックの温かみが感じられる雰囲気。全室バスルームとトイレが独立しているのも、嬉しいポイントです。ツインやダブルのほかに畳やロフトを用いた4人部屋や6人部屋もあり、グループでも利用しやすくなっています。

画像3: アートの裏側を覗き見ることができる「KAIKA 東京」

【コメント】
アートがコンセプトのホテルは多いのですが、アート作品を展示しているだけでは、他のホテルとの差別化が難しいと思っています。「KAIKA 東京 by THE SHARE HOTELS」ではアートストレージに作品が並んでいるという空間が他とは違っていて、ずっと見ていたくなるし、倉庫にもぐりこむような感覚になって高揚します。壁にアート作品が飾ってあるよりもなぜか集中して見ることができるんです。

ここまで尖った演出のホテルですが、演出に全振りしているのではなく、お部屋も素敵。ほとんどの客室に大きめのバスタブがあるのが、私的には“推し”ポイントです。スピーカーの貸し出しがあるので、照明を落として音楽を流しながらお風呂に入れば、深くリラックスできますよ。

無駄を削ぎ落としたシンプルな空間が心地良い「DDD HOTEL」

DDD HOTEL
住所:東京都中央区日本橋馬喰町2-2-1
電話:03-3668-0840
予算:1泊1人6,000円〜
web:https://dddhotel.jp/

画像1: 無駄を削ぎ落としたシンプルな空間が心地良い「DDD HOTEL」

元々ビジネスホテルだった空間を2019年にフルリノベーションして誕生したホテル。国内外で有名施設のインテリアや建築のデザインを手掛ける「ケース・リアル」の二俣公一氏による空間デザインが特徴的です。無駄のないシンプルな内装ですが、落ち着きあるモスグリーンがアクセントになっていて、簡素ではなく贅沢な雰囲気。また、「FRANCE BED」の最上級マットレスやラグジュアリーホテルでも採用されている「デキャン」のタオル、ファッションデザインレーベル「HATRA」のデザイナー長見佳祐氏によるルームウェアなど、高品質なアメニティが揃っています。

画像2: 無駄を削ぎ落としたシンプルな空間が心地良い「DDD HOTEL」

さらに、現代美術を軸にプログラムを展開するアートギャラリー、バリスタによるスペシャルティコーヒーを提供するカフェ&バー、旬の食材やワイン、日本酒が楽しめるレストラン(2021年4月15日オープン)など、それぞれにこだわりの詰まった施設が併設されています。

画像3: 無駄を削ぎ落としたシンプルな空間が心地良い「DDD HOTEL」

【このみさんのおすすめコメント】

ホテルのコンセプトや内装はシンプルにしていくとどこか物足りない雰囲気になってしまいがちなのですが、ここはそのバランスが秀逸。不要なものを削ぎ落としていながらも洗練されていて、余白が生きた上質な空間になっています。

また、施設全体のホスピタリティが素晴らしいんです。知人のエピソードですが、2日連続で2種から同じ朝食を選んだら、苦手な食材に気が付いたスタッフの方がメニューのアレンジの提案をしてくださったそうです。すごいのが、次の日も別のスタッフの方が同じ対応をしてくれたということ。スタッフ間で情報を共有しケアする、このホスピタリティが1万円以下で提供されているのは本当にすごい!

【番外編】ミニマムながら居心地の良い“進化系カプセルホテル”「The Millennials渋谷」

The Millennials渋谷
住所:東京都渋谷区神南1-20-13
電話:03-6824-9410
予算:1泊1人5770円〜
web:https://www.themillennials.jp/shibuya

画像1: 【番外編】ミニマムながら居心地の良い“進化系カプセルホテル”「The Millennials渋谷」

合理的で自由な発想を持つ傾向にあるミレニアル世代(1981年以降生まれの人たち)の趣向を反映した、“進化系カプセルホテル”です。一般的なカプセルホテルでは、簡易ベッドを備えたカプセル状の空間が宿泊スペースですが、「The Millennials渋谷」では、独自の「スマートポッド」を採用。ベッドがぴったりと収まるサイズながら230cmと天井は高く、姿見や荷物置き、金庫などが備わっています。

画像2: 【番外編】ミニマムながら居心地の良い“進化系カプセルホテル”「The Millennials渋谷」

アラームがスマートポッド内のベッドや照明と連動していて、起きる時間が近づいてくるとベッドのリクライニングや照明の明るさなどで自然に起こしてくれるというユニークな体験も。最低限の設備でありながら、シャワーやランドリー、部屋着などもオプションで用意されていて、快適に滞在できます。

【このみさんのおすすめコメント】

ここまで紹介してきたホテルとは少し趣向を変えて、一人旅特化のホテルを紹介します。贅沢なホテル滞在というよりも、新しく面白い体験ができるのが「The Millennials渋谷」。iPodを使って部屋の照明やベッドを操作するなど、IoTによる様々な体験が新鮮です。

独立した「スマートポッド」に泊まれるため、「お金はかけたくないけどドミトリーは嫌」という人におすすめ。ゲストハウスだと気になる他の人のアラーム音ですが、ここでのアラームは照明やベッドのリクライニングなので、他の人の動きも気にならずしっかり眠れます。コンパクトながら、ベッドがふかふかなのもうれしい!

カフェやラウンジの利用から、ホテルステイを楽しんでみよう

最後に、このみさんに、ホテルの楽しみ方についてとっておきのアドバイスを頂きました。

「おしゃれなホテルに憧れるけど、なんとなくハードルが高いとか、ホテル滞在をうまく楽しめないかも、という方は、まずは宿泊せずに、ホテルのカフェやラウンジで過ごしてみるのがおすすめです。初めは、家の近くのホテルでも良いと思います。「ホテル」というものの雰囲気や過ごし方がわかってくると、より自由に旅を楽しめるようになりますよ」

この記事の執筆者

河島まりあ(かわしままりあ)

1989年生まれ。編集プロダクションに在籍後、フリーランスとして雑誌、ウェブメディアなどで編集、ライティングを行う。グルメ、ライフスタイル、ペットなど様々なジャンルで執筆をしている。

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