毎日株価の値動きなどをチェックすることもなく、極限まで手間を省いた効率的な投資手法「ほったらかし投資」。負担が少ないことから、投資初心者にもますます注目されています。この「ほったらかし投資」という言葉が広まるきっかけとなったのが、書籍『ほったらかし投資術』です。そこで、本書の共著者である水瀬ケンイチさんから、基本的な考え方・始め方・運用を続けるコツを紹介してもらいます。

【この記事の監修者】

水瀬 ケンイチさん(みなせ けんいち)

1973年、東京都生まれ。都内IT企業で会社員生活を送る個人投資家。2005年より投資ブログ「梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー」を開始、インデックス投資家のバイブル的存在として知られる。ロングセラーで山崎 元氏との共著『ほったらかし投資術』(朝日新書)、10万部突破の著書『お金は寝かせて増やしなさい』(フォレスト出版)のヒットで注目され、ウェブメディアでも連載を持つ。生ビール、スノーボード、サッカー応援(日本代表&大宮&いわて)が趣味。
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「ほったらかし投資」ってなに?

画像: 画像:iStock.com/anyaberkut

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ほったらかし投資=インデックスファンド×積立投資×長期保有

皆さんは投資と聞くと、どのようなイメージをお持ちでしょうか? 企業に関するデータを分析したり、株価の値動きを細かくチェックしたりと、手間と時間が掛かると思っている人がほとんどかもしれません。

私は自分の経験をもとに「そのイメージはある意味で正しい」と思っています。

現在、私は都内のIT企業で会社員をしていますが、投資をはじめたのは20代後半でした。「将来の生活やライフイベントへの備えのために資金を作りたい」という漠然とした思いが芽生えたのがきっかけです。

そこで、最初はマネー雑誌でおすすめされている企業の株を購入しました。しかし、株価が気になって仕事が手につかなくなる始末。仕事中にトイレに駆け込んで、売買することもありました。デイトレーダーならぬ “トイレトレーダー” と化してしまった私は、投資2年目にして心身ともに疲弊してしまったのです。

どうにかして楽にお金が増えるしくみはないものか――そう考えながら、様々な本を読み漁り、試行錯誤しながら辿り着いたのが、「ほったらかし投資」です。

私が実践している「ほったらかし投資」とは、「手軽に世界中に分散投資できるインデックスファンドを、積み立て投資して長期保有すること」です。

〈図〉水瀬さんが考える「ほったらかし投資」のエッセンス

インデックスファンドとは?

インデックスファンドとは、日本であれば「日経平均」や「TOPIX」、アメリカだと「NYダウ」や「ナスダック」など、特定の株式市場における株価の基準(株価指数)や、日本の債券市場全体の動向を反映する指数などと、基本的に同じ値動きをするよう設計された投資商品です。

〈図〉インデックスファンドとは

画像: インデックスファンドとは?

たとえば、日経平均は日本経済新聞社が東京証券取引所第一部に上場する約2,000銘柄の株式のうち225銘柄を選び、その平均価格を示したものです。

この平均価格に連動するように、個別株の配分を調整しながら購入し、パッケージにして販売したものがインデックスファンドです。ちなみに、インデックスファンドは、投資家から集めたお金をひとつまとめにしながら運用しています。

なお、運用成果は投資家それぞれの投資額に応じて分配されるようになっており、「投資信託」という金融商品のひとつです。

インデックスファンドって何がいいの?

画像: 画像:iStock.com/davidp

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インデックスファンドの良さは、「少額から購入できること」「たくさんの銘柄の株式や債券に分散投資できること」が挙げられます。

(1)少額から投資ができる

投資はお金持ちにしかできないと思っている方からすると意外かもしれませんが、最近は証券会社によって100円からインデックスファンドを購入できるようになっています。

(2)簡単に分散投資ができる

「卵は一つのカゴに盛るな」という有名な投資の格言がありますが、特定の企業に集中的に投資を行ってしまうと、景気の影響を受けやすく、倒産や業績悪化により株価が左右されるリスクが高くなります。それに対して、国内外の市場に分散することで、特定の原因による大きな株価下落のリスクなどを回避することができます。

その点、投資信託は1社ではなく数十社~数千社もの個別株を組み入れており、個別株だと最低購入価格が高くて手が出せないような人気の企業も含まれています。数多くの企業に分散投資するのと同じ効果が得られます。もちろん、日本だけではなく、海外の株式市場を対象にしたインデックスファンドもたくさんあります。

積立投資&長期保有のメリットとは?

画像: 画像:iStock.com/Casper1774Studio

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「ほったらかし投資」の重要なポイントである「積み立て投資で長期保有すること」のメリットについてもご説明します。

(1)インデックスファンドの買い方の基本

まずはインデックスファンドの買い方について押さえておきましょう。

インデックスファンドは、1口・2口という「口数単位」で購入することができ、1口あたりの値段は、その時々のファンドの価格(基準価額)によって変わります。そのため、買った時点の相場によって、同じ金額でも購入できる口数が異なります。

つまり、インデックスファンドの購入価格が上がっていた時に買う場合と、下がっていた時に買う場合とでは、その後の利益に差が出ます。簡単に言えば、購入価格が上がっている時に買うと損をしてしまう可能性が高くなるわけですが、いつの時点で買うのがお得なのかを見極めることは、投資経験者でも難しいものです。

〈図〉値動きが見えない中での購入時期の難しさ

(2)毎月定額の積み立てなら、運用コストが低い

そこで、私がおすすめしたいのは、その時々の価格や買える口数を気にせず、毎月決まった金額で同じインデックスファンドを購入し続けることです。

これは、投資用語で「ドルコスト平均法」と呼ばれます。購入価格が上がっている時も、下がっている時も毎月定額で同じ商品を購入し続けることで、長い目で見るとおおよその平均価格で保有口数を増やすことができるというわけです。

〈図〉ドルコスト平均法のイメージ

ドルコスト平均法は、毎月一定の給料がある会社員にフィットする方法です。銀行口座と紐づけて、毎月決まった日に決まった額だけ自動で引き落とされる設定にすれば、購入するタイミングを考える必要すらありません。まさにほったらかしです。限りある時間を仕事や家事、趣味などに費やしたい人にとって、投資について考えなくて済むという意味でも、とてもメリットがある方法です。

(3)長期保有でも安定的な成績を期待できる

インデックスファンドに対して、アクティブファンドと呼ばれる投資信託について説明しながら、インデックスファンドの長期保有が、どれほど安定的な成績を残せるかについて紹介しましょう。

アクティブファンドとは、投資の専門家が集まる運用会社が独自に銘柄を選び、オリジナルの構成銘柄で市場平均を上回ることを目標とする運用方法です。それなら、インデックスファンドよりアクティブファンドの方が、投資で得られる利益が大きいのでは? と直感的に思いますよね。

〈図〉アクティブファンドとインンデックスファンドの違い

ところが、実際のところ7~8割のアクティブファンドが、インデックスファンドの運用成績を下回っています1)。裏を返せば、2~3割はインデックスファンドに勝っていることになりますが、勝っているアクティブファンドの顔ぶれは毎年異なっています。その年にインデックスファンドを上回っていた1位のアクティブファンドが、次の年にはビリ近くになっていたりもします。

よって、継続して優秀な運用成績を出せるアクティブファンドを見つけ出すことは困難だと言えるでしょう。実のところ、私もアクティブファンドをいくつか保有していた時期がありましたが、いずれも残念な成績でした。

さらに、インデックスファンドもアクティブファンドも、投資信託という商品には購入時手数料(購入時のみ発生)や信託報酬(年率で発生)が発生します。特に、信託報酬は保有し続ける限り、利益が出なくても差し引かれることになるので、気をつけなくてはいけません。こうしたコストは一般的にアクティブファンドの方が、インデックスファンドより高く設定されています。

インデックスファンドに勝てるアクティブファンドを見つけ出す労力や、コストを引いた時に手元に残る利益など、様々な観点を総合しても、やはりインデックスファンドの方が長期の運用に向いていると言えます。

ほったらかし投資を始めて18年ほどに経った現在、私はすべてインデックスファンドで資産運用をしていますが、高級車が何台も買えるほど利益を出すことができました。

何だか怪しい……と思われるかもしれませんが、インデックスファンドを利用した投資は、世界中の年金基金や保険会社が運用のベースにしている投資方法です。このことからも、数多ある投資方法の中でも、安全で堅実な投資であると言えるでしょう。

「ほったらかし投資」を始める前にするべきこと

(1)まずは「生活防衛資金」を考えよう

画像: 画像:iStock.com/Ivan-balvan

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インデックスファンドを毎月定額で長期にわたり積み立て投資するにあたって、大切になるのが「生活防衛資金」の存在です。

健康でしっかり働いている時は、投資資金を出すことは難しくないかもしれません。しかし、人生はリストラ・病気や怪我による長期入院・災害などのリスクと無縁ではいられません。そこで、生活防衛資金を銀行預金などでしっかり貯めておくことで、気持ちに余裕をもって投資を始めることができます。

私がおすすめする生活防衛資金は、ズバリ「生活費の2年分」です。そんなに必要なの!?と思われるかもしれません。ただ、東日本大震災などの未曽有の災害が起こった時のことを思い出してください。被災者は生活を再建するまで、長い時間がかかりました。こうしたリスクも踏まえると、やはり安心のためには2年分くらいの生活費は用意しておきたいところです。

「世の中で何が起ころうが自分や家族を守る」という前提に立つことで、はじめて「ほったらかし投資」を始める土台ができるのです。

しかし、生活費の2年分となると数百万円の貯金が必要になります。それがないと投資が始められないかというと、そうではありません。私は、貯金と並行した投資をおすすめします。

もし現在、毎月2万円を積み立て投資できる余力があるとしたら、1万円だけ投資に回し、1万円を貯金といった具合に分けます。何年かして生活防衛費が生活費の2年分に達したら、以降は2万円をすべて積み立て投資に回しましょう。

(2)自分のリスク許容度を知ろう

画像: 画像:iStock.com/Fokusiert

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比較的安心な投資商品とされるインデックスファンドであっても、やはり投資にはリスクが伴います。

期待通りのリターンを得られることもあれば、リーマンショックやコロナショックのような世界経済に打撃を与える事態が起こると、せっかく積み立てた資産が大きく目減りすることもあります。

そこで、肝心なのが投資を始める前に、自分のリスク許容度を知る・イメージするということです。

投資におけるリスク許容度とは、「どの程度の損失を受け入れることができるか」を示す指標となります。これを知らないと、資産が目減りする度に気が気ではなくなり、日常生活に支障が出てしまうでしょう。

具体的には次の3つの考え方を基準にしながら、自分自身のリスク許容度を把握することをおすすめします。

【考え方①】損失予想金額を「年間の貯蓄可能金額」の範囲内にする

もし年間50万円貯蓄できる余裕があるとしたら、50万円の損失は1年で取り戻せる見込みが立ちます。「確かに!それなら、50万円を失う程度のリスクは負ってもいいかも」と思えるなら、この考え方を採用してください。

インデックスファンドをはじめ、投資商品は過去の事例から損失予想を見積もることができます。また、期待リターンや損失予想を計算できる無料ツールを公開しているサイトもあります。こうしたツールを活用すると、年間の貯蓄可能金額の範囲内の損失に収まるかどうか、すぐさま計算することができます。

これらを利用して、最大限損失を「年間の貯蓄可能金額」と考えて、運用をスタートするようにしましょう。

【考え方②】「GPIFが負っているリスク」の範囲内にする

私たちの公的年金は、厚生労働省所管の年金積立金管理運用独立行政法人(Government Pension Investment Fund)によって運用されています。約150兆円にものぼる国民の大切な資金の運用責任を負っているため、金融のプロたちができるだけ安全で効率的な運用をしています。

そこで、GPIFの運用方針を自分のリスク許容度として採用する、という考え方です。

ちなみに、2019年度の運用報告によると、GPIFは年間12.32%のリスクを想定して運用していました2)。投資の世界では、年間のリスクの2倍で損失をみておくと最悪のケースに備えられると言われているので、およそ24.6%の損失を想定するようにします。つまり、仮に年間50万円投資するとしたら、12万6,000円の損をする可能性があるということになります。

なお、時折GPIFが出した損失についてニュースで報じられることがあります。しかし、長期運用を前提にしているGPIFは、着々と運用を進め、資産を増やし続けています。運用方針のみならず、この姿勢は個人投資家も見習うべきところがあると言えます。

【考え方③】「損失があっても夜ぐっすり眠れる」と思える範囲内にする

リスク許容度は人それぞれで、その人の性格によっても大きく変わります。1円たりとも損したくないと考える人もいれば、元本の半分まで減ってしまっても気にしない人もいるでしょう。

ちなみに、私は資産の3割を失くしても眠れますが、さすがに半分は眠れなくなりそうです。

この考え方は年齢によっても変わるはずなので、年齢を重ねるごとにリスク許容度を見直して、資産配分を変えることも念頭に置いておく必要があるでしょう。どれくらいの損失までならぐっすり安心して眠れるか、想像力を最大限に働かせて考えてみましょう。

「ほったらかし投資」の始め方

準備ができたら、いよいよ「ほったらかし投資」を行なっていきましょう。

(1)税制上有利な制度を利用して口座を開設する

画像: 画像:iStock.com/SB

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まずは証券口座を開設しますが、ここで大切なのが税制優遇を受けられる制度を利用することです。たとえば、「NISA」や「つみたてNISA」、「iDeCo(個人型確定拠出年金)」などの言葉を聞いたことはないでしょうか? これらはいずれも投資商品そのものではなく、税制優遇で投資を支援する制度の名前です。

なかでも、私が投資初心者向けにおすすめしたいのは、「つみたてNISA」を利用した証券口座の開設3)です。インデックスファンドをはじめとする投資信託を積み立て方式で、年間40万円まで20年間投資することができます。

通常、投資による利益(配当、分配金、売却益)は課税対象となりますが、つみたてNISAはこれらが非課税になります。少額からほったらかし投資をはじめたいと思っている人にはうってつけの制度と言えるでしょう。

制度の取り扱いのある金融機関(銀行、証券会社など)ならどこでも「つみたてNISA」の口座を開設することができます。なお、「つみたてNISA」の口座開設は、すべての金融機関を通じて「一人一口座」しか開けませんので、ご注意ください。

(2)インデックスファンドで積立投資を開始する

画像: 画像:iStock.com/JGalione

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口座を開設したら、いよいよインデックスファンドを購入します。操作方法は金融機関によって変わりますが、基本的には、「買いたい商品を選ぶ」→「積立の設定金額をして指定する」→「購入頻度を選ぶ」→「確定」という順番で進みます。

「投資は難しいもの」と思っている初心者の方は、おそらく拍子抜けするほど簡単な手順です。また、PCやスマホなど、オンラインで手続きできるので、ちょっとしたスキマ時間で完結できます。

インデックスファンドの選び方

画像: 画像:iStock.com/Nuthawut Somsuk

画像:iStock.com/Nuthawut Somsuk

ここまで読み進めて、「では、どんなインデックスを選ベばいいの?」と思った人も多いでしょう。ひとくちにインデックスファンドといっても多種多様です。先進国の株式市場に連動するもの、新興国の株式市場に連動するもの、日本の債券市場に連動するものなど、多岐にわたっているため、迷ってしまうことでしょう。

そこで、選ぶ時のポイントを2つご紹介します。

そのポイントとは、購入時手数料や信託報酬など、投資を行う時の「①コストが低いこと」、そしてリスク許容度に応じて、「②株式と債券の商品を組み合わせて購入すること」です。

とくに②が重要です。インデックスファンドは、大きく2種類に分けられます。リスクが比較的高い「株式」と、リスクが比較的低い「債券」です。基本的に、この2つは相反する値動きをする傾向があります。また、値動き幅の特徴から、前者はリスクを取りたい場合、後者は安定性を求める場合に選ぶことが多いです。

〈図〉株式と債券の値動きの違い

(1)株式のインデックスファンドの選び方

今後の発展が見込める新興国の株式市場と連動するインデックスファンドや、直近好調なアメリカの株式市場と連動するインデックスファンドなど、比較的ハイリスク・ハイリターンが見込まれるインデックスファンドもあります。

しかし、私は国や地域ごとの成長性に着目するよりも「世界の経済が安定的に成長することに投資する」というスタンスで選んだ方がいいと思っています。

つまり「世界の株式市場全体」の動向に連動したインデックスファンドを選ぶ、ということです。そんなダイナミックな商品ってあるの?と思うかもしれませんが、実際に存在します。ぜひ一度、「世界株式」というワードが入った商品を探してみてください。

(2)債券の選び方と、株式と債券のバランスの取り方

「世界の株式市場全体」に連動するインデックスファンドを選んだら、リスクを調整するために債券のインデックスファンドを選びます。こちらも様々な国や地域などの債券市場に連動したものがありますが、為替リスクがなく比較的リスクの低い日本の債券を対象にするインデックスファンドでよいでしょう。

そして、この時、株式と債券をどのくらいの比率で購入するのかを考えます。たとえば、リスク許容度の高い20代の方なら、将来的にリカバリーも可能と考えて、株式のインデックスファンド80%・債券20%で資産を構成してもいいでしょう。逆に年齢を重ねて、元本割れするリスクは取れないということであれば、株式30%・債券70%にするなど、リスク許容度に応じて債券を加えていくといいと思います。

なお、債券を組み入れる割合としておすすめなのは、自分の年代と債券のパーセンテージを同じにする方法です。たとえば、30歳なら70%は株式で、30%は債券にします。この方法を採用する場合、10年に一度、年代が変わるごとに、比率を見直すとよいでしょう。

〈図〉株式と債券の組み入れ割合の決め方

「ほったらかし投資」だけど…年1回はメンテナンスをしよう

どのインデックスファンドをどのくらいの割合で購入するのかといった、金融商品の組み合わせは目標とする資産に近づけるために非常に重要です。この組み合わせを「ポートフォリオ」といいます。

ほったらかし投資の場合、定額で各資産を積立購入していくため、その時々で取得できる口数はバラバラになります。そのため、最初に決めたポートフォリオの資産比率が徐々に変わり、リスクやリターンのバランスが崩れてしまいます。それにより、時間の経過とともに理想とする配分がズレていってしまうのです。

〈図〉リバランスのイメージ

画像: 「ほったらかし投資」だけど…年1回はメンテナンスをしよう

そこで、必要なのがリバランスです。具体的には、増えた資産を売却して、減った資産を買い戻し、資産のバランスをもとのポートフォリオに戻すことを指します。

1年に1回を目安にリバランスを行うのが理想ですが、実際には1年ではそこまでバランスが崩れません。そのような場合は、数年ごとにチェックすれば十分でしょう。

コロナによる「ほったらかし投資」への影響は…?

画像: 画像:iStock.com/claffra

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新型コロナウイルスの影響で、株価は激しく乱高下しました。私の知人でも、暴落により投資を断念する人がいました。しかし、資産が減った状態で資産を売却すると、リカバリーの機会がなくなり、損失が確定してしまいます。

まだコロナショックが終わったと言える時期ではないかもしれませんが、2020年10月現在、株式市場は暴落前の相場に戻っています。リーマンショックの時は回復まで数年かかったので、それと比較するとかなり早いスピードで回復しています。

このことからも、今後大きな経済的打撃が起こっても、相場は永遠には下がり続ける可能性は低いでしょう。資本主義経済というしくみが崩壊しない限り、長期に保有することで損を取り戻せる可能性は十分に残されます。

コロナショックに限らず、これから先も世界経済が打撃を受けることはあるでしょう。しかし、そのたびに投資を辞めてしまっては、理想とする期待リターンを手にすることは困難です。

どんな景況感でも、ほったらかし投資を継続して、長期で資産運用を続けるためにも、相場の下落を見越して投資に臨むことが大事です。

まとめ

「ほったらかし投資」は簡単で、初心者でも始めやすい投資方法と言えます。ただ、何事もそうですが、実際に長く続けるのは意外と大変なものです。なぜなら、最初は数千円単位の取引だったものが、投資金額が増えていくと数十万円単位で変化するようになっていくからです。

たとえば、保有しているインデックスファンドの値動きに関連する株式市場のニュースを耳にすると、「いま利益確定したら得なのでは?」と考えたり、暴落したら不安になって手放したくなったりもするはずです。

しかし、長期投資で利益を出すために重要なのは、最初に決めた目標やルールに従ってブレない運用を続けること。そのためにも、継続しやすいしくみを作っておくことが大事なのです。

ちなみに、私は、ほったらかし投資をはじめて18年になりますが、これまで利益確定や損切りのために、インデックスファンドを売却したことはありません。そして、投資のことを考えずに済むようになったおかげで、本業に打ち込むことができています。

人が幸せを願う限り市場の成長は続いていく――。それを信じられる人は、ぜひほったらかし投資にチャレンジしてみてもらいたいと思います。

【この記事の著者】

末吉 陽子(すえよし ようこ)

1985年生まれ。広告制作会社で営業・制作ディレクターを経験後、編集者・ライターとして独立。インタビューをメインにビジネスからカルチャーまで幅広いジャンルの記事を担当。現在、iDeCoとつみたてNISAをコツコツ運用中。

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