病気やケガなどで急な入院が決まった時、病室に何を持っていけばいいかわからない人もいることでしょう。

そこでこの記事では、元看護師のアルノ章子さん監修のもと、基本的な持ち物や、快適な入院生活を送るための便利グッズについて、チェックリスト化して解説します。この記事を参考に準備を進めてみてください。

この記事の監修者

アルノ章子(あるの しょうこ)

英国在住、元看護師のブロガー。整形外科、心臓外科、リハビリ科にて勤務し、数多くの入退院支援に携わる。白血病を患った妹のドナーになった体験をきっかけに、ブログ「ビューティフル・デイズ」を運営している。

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入院時の持ち物チェックリスト

画像: 画像: iStock.com/Ralf Geithe

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入院時の持ち物を用意する時には、忘れものがないようチェックリストを活用しましょう。入院時に必要な一般的な持ち物をまとめたので、ご覧ください。

〈表〉入院時の持ち物チェックリスト

分類項目
入院時の手続きで必要なもの□保険証□診察券
□印鑑□筆記用具
□現金□入院時の提出書類
体調管理に必要なもの□処方薬□お薬手帳
身支度に必要なもの□パジャマ□下着、靴下
□スリッパまたは室内シューズ□タオル(バスタオル、フェイスタオル)
□入浴用品(石鹸、シャンプー、リンスなど)□洗面用品(歯ブラシ、歯磨き粉、コップなど)
□ティッシュ類(ボックスティッシュ、ウエットティッシュ、除菌シートなど)□スキンケア用品(リップクリーム、ボディシートなど)
□生理用品(女性)□髭剃り(男性)
□化粧品、手鏡、ヘアゴムなど(女性)
身の回りで必要なもの□スマホ、携帯電話(充電器含む)□割り箸、スプーン
□ビニール袋□湯呑み(マグカップ)
□文房具(ファイル、メモ帳、ハサミ、油性マジック)□ポーチ、エコバッグ
□S字フック、ハンガー
暇つぶしに使えるもの□パソコン、タブレット□雑誌、小説、漫画
□携帯ゲーム機□イヤホン

上記のチェックリストでは、持ち物を以下の5項目に分けてまとめています。自分に必要なものを付け足すなど、カスタマイズして活用してみてください。

  • 入院時の手続きで必要なもの
  • 体調管理に必要なもの
  • 身支度に必要なもの
  • 身の回りで必要なもの
  • 暇つぶしに使えるもの

チェックリストを自分で作る場合には、まず一番上に入院手続きに必要なものを書き出しましょう。その際、漏れてしまいがちなのが書類関係です。病院から事前に渡された書類や、医療費の限度額適用認定証、身体障害者手帳、紹介状など、個別の必要書類がある人はそれらを細かく書いておくと忘れものを防ぎやすくなります。そのあと、身支度や暇つぶしのためのものなど、自分で必要だと思うものを足していくといいでしょう。

忘れものをすると、場合によっては自宅まで取りに帰らなければなりません。手続きが遅れることにより、入院の日程に影響が出る場合も考えられるので、十分に気をつけましょう。

なお、それぞれのアイテムがなぜ必要なのかについては、以下の記事で詳しく説明しています。

【関連記事】入院時に必要なものチェックリストを入院日数別や性別で紹介! 詳しくはコチラ

入院時に欠かせない基本の持ち物

画像: 画像: iStock.com/takasuu

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チェックリストを紹介しましたが、中でも必ず準備したほうがいい必須の持ち物は以下のとおりです。

  • 保険証、診察券、印鑑、筆記用具
  • 現金
  • 処方薬、お薬手帳

それぞれ詳しく解説していきます。

保険証、診察券、印鑑、筆記用具

入院するにあたり、保険証や診察券、印鑑は必須です。ポーチなどにまとめて入れておきましょう。1つにまとめておけば、手続きの際に慌てずに済みます。また、筆記用具は病院でも借りられると思いますが、入院中は同意書や誓約書などなにかと記入する機会が多いので用意しておくと安心です。

現金

入院時には、ある程度の現金を持っておくと安心です。現金は、売店で食べものや飲みものを買ったり、備え付けの冷蔵庫を使うためのカードを購入したり、コインランドリーを利用する際に必要になります。機械によっては小銭しか使えない場合もあるので、あらかじめ用意しておくといいでしょう。

ただし、不特定多数の人が訪れる病院では、盗難に注意が必要です。持っていく現金は必要最低限にとどめ、貴重品は肌身離さず持つなどの対策をしましょう。

処方薬、お薬手帳

画像: 画像: iStock.com/laymul

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ほかの病院で薬の処方を受けている場合、普段飲んでいる薬とお薬手帳を持っていきましょう。安全に治療できるよう、薬剤師が現在の投薬内容を確認します。入院時の書類と一緒に、お薬手帳を提出しておくとスムーズです。

入院時に受ける治療に影響のない薬であれば、そのまま服用を続ける指示が出るかもしれません。入院中に処方薬が足りなくなる場合は、入院前に通院先の病院で多めに処方してもらうか、入院している病院に相談しましょう。

自分に合ったものを準備しよう

そのほか、身支度や身の回りで必要なものは、入院先の病院、入院の期間やタイミング、そして普段の自分のライフスタイルによって変わります。自分に合った持ち物を準備するようにしましょう。

たとえば、男性であれば髭剃りを持参するといいでしょう。入院中に伸びた髭をすっきりさせたい時や、退院時に身だしなみを整えたい時に使います。電動シェーバーは音が響くので、病室では使わず洗面所を利用するといいでしょう。

女性の場合は、入院の時期によって生理用品が必要になります。普段使っているナプキンなどを持っていくと、急に生理が来た時に慌てず対処できます。病院の売店でも購入できますが、種類が限られており、自分に合ったサイズがない場合もあるでしょう。昼用と夜用、どちらも持っていくと使い分けできて便利です。また、化粧品なども持っておくと、退院時の身だしなみを整える際に安心でしょう。

そのほか、室内での履きものについては確認が必要です。病院によっては、転倒予防のためスリッパが禁止されているところもあります。入院のしおりを確認し、必要に応じてかかとのついた靴タイプの室内シューズを用意するといいでしょう。

なお、以下の記事では、入院に必要なものを詳しく解説しています。入院の予定がある人は、併せてご覧ください。

【関連記事】日数別、性別・年齢別の入院時に必要なものチェックリストはコチラ

100均でも買える入院時の便利グッズ

画像: 画像:iStock.com/sergeyryzhov

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ここからは、入院時にあると便利なグッズを紹介します。100均で買えるものばかりなので、ぜひ参考にしてください。

それぞれ詳しく解説します。

①身だしなみ・ボディケア用品

2泊3日などあまり期間が長くない入院であれば、普段使っているシャンプー・リンス、スキンケア用品を小分けにして持っていける小さめの詰め替えボトルがあると便利です。チューブタイプやポンプタイプなど、100均には様々な種類があるので、チェックしてみるといいでしょう。

シャンプー・リンス、スキンケア用品などは、本体を持っていくと荷物になる上、入院のためだけに買っても使いきれず持ち帰らなければなりません。必要な分だけ持っていくことがおすすめです。また、使い捨ての歯ブラシなども便利でしょう。

そのほか、入浴できない場合に使えるボディシートもあると安心です。病気やケガの具合などによって入浴できないと、どうしても不快感が出てきます。そういった際に、サッと使えるボディシートを手元に用意しておくといいでしょう。

②飲食に使う小物

病院側で用意されていることがほとんどですが、マイ箸や割り箸などを持参しておくと、おやつや差し入れを食べる際にも使えます。100均では使い捨ての割り箸、スプーンが売っているので、ぜひ持っていきましょう。

ペットボトルに付けられるストロー付きの蓋は、ベッドから起き上がっての水分補給が難しい時に重宝します。使い捨てストローを使う商品なら衛生的にも安心です。

③リラックスできる小物

画像: 画像:iStock.com/CkPhoto67

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入院生活が快適になるよう、クッションなどのリラックスできる小物を用意しましょう。不安な気持ちを落ち着かせるためにも、リラックスグッズは重要です。

特にクッションは、腰に当てたりスマホを見る時の台にしたりと、使い勝手がいいです。家にあるものを持っていきたくない際には、100均で揃えましょう。

また、手や足の冷えを感じやすい人は、アームウォーマーレッグウォーマーがあるといいでしょう。そのほか、大部屋での入院で周りの様子が気になる人は、アイマスク耳栓が便利です。静かな状態で落ち着いて眠れるでしょう。

④収納や整理整頓に使える小物

入院する時は、収納や整理整頓に使えるグッズを用意しましょう。ベッドには棚が備え付けられている場合が多いですが、使い勝手が悪いことも考えられます。よく使うものは便利グッズを使って収納するのがおすすめです。

収納グッズのなかで特におすすめなものは、S字フックです。たとえば、ベッドフレームに取り付けてゴミ袋をかけると、寝ながらゴミを捨てられます。床に置きたくないバッグ類もベッドにかけられるので、いくつか持っていくといいでしょう。

ほかには、小物を整理するポーチ小さめのカゴ、タオルを乾かすためのハンガー、売店での買いものに使うエコバッグがあると便利です。

⑤電化製品やスマホ用の小物

100均では、スマホの充電コードや延長コード類も売っています。入院中の暇つぶしにスマホやタブレットを使う人は、ぜひ用意しておきましょう。

パソコンなど電源を必要とする機器を使うなら、延長コードを用意したほうがいいでしょう。病室に電源があっても、ベッドで寝たまま使うにはケーブルの長さが足りないケースが考えられます。

スマホで動画を楽しむなら、スマホスタンドも便利です。枕の横にスタンドを立てると、寝ながらでも動画視聴ができます。術後の体力が戻っていない時期などに役立つでしょう。

1週間以上の入院時にあると便利な暇つぶしグッズ

画像: 画像:iStock.com/diane555

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入院期間が1週間以上になる場合は、病状次第で暇を持て余すことが考えられます。長い入院生活を楽しく過ごせる、おすすめのグッズを紹介します。

好きな娯楽グッズを持っていき、少しでも楽しい気分になれるよう工夫しましょう。

①パソコン、スマホ、タブレット、携帯ゲーム機

1週間以上の入院では、パソコンやスマホ、タブレット、携帯ゲーム機があると暇つぶしに重宝します。病状が落ち着いてくれば、入院中は貴重な余暇時間といえます。この機会に、ドラマや映画を動画配信サービスなどで楽しむといいでしょう

パソコンやスマホ、タブレット、携帯ゲーム機を使う際には、音が漏れて迷惑にならないようイヤホンを装着するのがマナーです。充電ケーブルと一緒に入れておくと、忘れないでしょう。

仕事をしたい人は、パソコンのキータッチ音が響くことが考えられるので、大部屋に入院している場合は気をつけるようにしましょう。周りの迷惑にならないよう、使用時間にも注意してください。

②ポケットWi-Fiなど

パソコンやスマホ、タブレット、携帯ゲーム機を使うなら、インターネット環境の整備が重要です。フリーWi-Fiを導入している病院もありますが、ない場合はスマホのテザリングやポケットWi-Fiで対応する必要があります。

スマホのテザリングを使う場合は、いつもより多くのデータ容量を消費することが想定されるため、契約しているプランを見直しましょう。携帯ゲーム機やパソコンなど、一度に複数台の機器を接続するなら、ポケットWi-Fiがあると便利です。ポケットWi-Fiは購入かレンタルかを選べるので、入院期間や使い方に合わせて検討しましょう。

③雑誌、小説、漫画

画像: 画像:iStock.com/Alberto Gagliardi

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読みたい小説や漫画があるなら、入院期間は好きなだけ読むチャンスです。読みかけで放置している本があれば、病室に持ち込みましょう。

週刊誌などの雑誌類は気軽に読めるので、暇つぶしにぴったりです。読みたかった漫画を、全巻読破することもおすすめです。入院前にレンタル店で借りるほか、選んだ漫画を自宅に届けてくれる宅配サービスも便利です。入院中は自分で返せないので、返却期限を確認してから借りましょう。

病室は狭いので、持ち込む本の量が多いと置き場に困るかもしれません。その際は電子書籍を購入したり、漫画アプリなどを利用したりしましょう。スペースを気にせず読書を楽しめます。

なお、下記の記事では入院中の暇つぶしのアイデアを紹介しています。長期の入院を予定している人は、ぜひご覧ください。

【関連記事】入院中の暇つぶしグッズやアイデアについて、詳しくはコチラ

便利グッズを揃えて快適な入院生活を送ろう

画像: 画像:iStock.com/Light Design

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入院する予定がある人に向けて、必要なものやあると便利なグッズを紹介しました。ただでさえ家と環境が違い、ストレスが溜まりがちな入院生活では、いかに快適に過ごせる準備をするかが重要です。今回紹介した便利グッズを参考に、快適な入院生活を送れるよう準備しましょう。

入院時の持ち物を用意する時は、チェックリストを作るのがおすすめです。紹介したものをベースに、自分なりにカスタマイズしてみてください。

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