人生設計を立てる際、調べることが多かったり、お金の計算が必要になったりと、一からすべて自分で作るのは難しいものです。そんな時に役立つのが、アプリやシミュレーションサイトです。
 
そこでこの記事では、ファイナンシャル・プランナーの高山一恵さん監修のもと、人生設計に役立つおすすめのアプリやシミュレーションサイトを紹介します。

※この記事は2024年7月23日に公開した内容を最新情報に更新しています。

この記事の監修者

高山 一恵(たかやま かずえ)

ファイナンシャル・プランナー(CFP)/Money&You取締役。
中央大学商学部客員講師。一般社団法人不動産投資コンサルティング協会理事。慶應義塾大学文学部卒業。2005年に女性向けFPオフィス、(株)エフピーウーマンを創業、10年間取締役を務め退任。その後現職へ。NHK「日曜討論」「クローズアップ現代」などテレビ・ラジオ出演多数。ニュースメディア「Mocha(モカ)」、YouTube「Money&YouTV」、Podcast「マネラジ。」、Voicy「1日5分でお金持ちラジオ」運営。「はじめての新NISA&iDeCo」(成美堂出版)、「マンガと図解 はじめての資産運用」(宝島社)、「50代から考えるお金の減らし方」(成美堂出版)など書籍100冊、累計180万部超。1級FP技能士。住宅ローンアドバイザー。

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【スマホ用】人生設計に役立つおすすめ無料アプリ3選

家計簿アプリやタスク管理アプリ、資産形成を学べるアプリなど人生設計を立てる際に役立つアプリには様々な種類があります。以下では、その中でも特におすすめのアプリを紹介します。

マネーフォロー

画像1: マネーフォロー
画像2: マネーフォロー

「マネーフォロー」はいくつかの項目を入力することで、老後までのお金が足りるかどうかシミュレーションできるアプリです。

入力する内容は、自分の誕生年や現在の年収、いつまで働く予定か、支出の内容、ライフイベントの予定、資産運用の内容など詳しく入れることができます。できるだけ詳細に項目を入力すれば、自分に合ったシミュレーションを作ることができるでしょう。

将来いくらお金が足りなくなるのか、何歳の時点で資産がいくらになるのかという推移をグラフと表でわかりやすく見ることができるので、お金の流れをつかみやすいでしょう。

料金:無料
ダウンロード:App StoreGoogle Play
開発元:Kazuteru Ohashi

みんなのお金

画像: みんなのお金

「みんなのお金」は自分や家族の収入、支出、資産情報などを入力することで、簡単に将来のお金のシミュレーションができるアプリです。グラフと表で数字を視覚的にわかりやすく表しているのがポイントです。

結婚などのライフイベントの予定や子どもの進学先、保険・ローンなどの状況、投資の利回りまで入力でき、それらをすべて含めて計算をしてくれるため、より具体的に人生設計を立てることができるでしょう。

また、シミュレーションのほかに「お金の掲示板」の機能もあり、ユーザー同士で節約術やおすすめの投資情報などの情報共有をすることもできます。

料金:無料
ダウンロード:App StoreGoogle Play
開発元:Share Data LLC

マイライフプラン

画像: マイライフプラン

「マイライフプラン」は目標、今年やりたいこと、欲しいものなどを一覧で管理し、達成までのロードマップを作れるアプリです。

目標を立てて、達成までの期限を定め、達成するまでのロードマップを小目標として整理していくことが可能なため、1つ1つの目標達成のために何が必要なのか整理したい際に役立つでしょう。

また、目標のカテゴリー分けもできるので、たとえば「家庭」「仕事」「趣味」など人生設計を考える時に落とし込みやすいカテゴリーを作成することもおすすめです。

料金:一部有料
ダウンロード:App Store
開発元:Isami Odagiri

【PC用】人生設計におすすめの無料シミュレーションサイト

ウェブ上で公開されているシミュレーションサイトも、人生設計を立てる上では大いに便利です。以下では、代表的なサイトを3つ紹介します。

東京海上日動あんしん生命|みらいのレシピ

画像1: 東京海上日動あんしん生命|みらいのレシピ

東京海上日動あんしん生命が提供している「みらいのレシピ」は、5ステップ3分でライフプランのシミュレーションができるサービスです。年齢や年収などの基本情報のほか、結婚、子ども、住まい、生活費の情報を入力することで、老後資金がいくら足りるか、足りないかなど、将来の収支を算出できます。

〈ライフプランシミュレーションの例〉

画像2: 東京海上日動あんしん生命|みらいのレシピ

また、資金形成をするための積立シミュレーションも可能。診断後には無料でお金のプロへの相談をすることもでき、よりひとりひとりに合った人生設計のアドバイスを行っています。

〈積立シミュレーションの例〉

画像3: 東京海上日動あんしん生命|みらいのレシピ

【みらいのレシピ】

日本FP協会|ライフプラン診断

画像: 日本FP協会|ライフプラン診断

日本FP協会が提供している「ライフプラン診断」は、9つの質問に答えるだけで1万ケース以上のライフスタイルから将来の家計を診断できるサービスです。

質問は世帯主の年代や職業、家族構成、年収、支出などから構成されており、簡単に入力ができます。また、診断結果には人生の収支と貯金額がわかりやすいグラフで表示されるほか、FP(ファイナンシャルプランナー)からのアドバイスも含まれているため、タメになる情報が豊富です。

【ライフプラン診断】

金融庁┃ライフプランシミュレーター

画像: 金融庁┃ライフプランシミュレーター

金融庁の提供しているライフプランシミュレーターは、自身や家族の収支や将来の計画から、今後の収入・貯蓄額・支出額がわかるシンプルでわかりやすいシミュレーターです。

自身・配偶者・子ども・暮らしと4つの観点で必要事項を入力すれば、グラフ形式で収支がわかります。簡単なアドバイスも受けられるため、今後のライフプランの立て方の参考にもなるでしょう。

簡易的なシミュレーターなので、将来のおおよその収支をさっと把握したい時に便利なツールです。

【ライフプランシミュレーター】

ノートやエクセルを使った人生設計の書き方

画像: 画像:iStock.com/shironagasukujira

画像:iStock.com/shironagasukujira

アプリやシミュレーションサイトでは、個人の細かな内容を反映することが難しいですが、ノートやエクセルを使った自作の人生設計では、より自分に最適化しながら人生設計を作成することができます。

ノートやエクセルで人生設計を作成する手順は以下のとおりです。

①横軸に人生設計を立てる年(西暦)の欄を作る
②縦軸に家族構成と、ライフイベント、ライフイベントにかかるお金の欄を作る
③西暦に対応した家族の年齢を記入する
④ライフイベントの欄と、かかるお金の欄を記入する

〈表〉人生設計の例

画像: ノートやエクセルを使った人生設計の書き方

作成する期間は、できるだけ人生全体を考えるために老後まで含めるといいでしょう。ただ、いきなり数十年分を一気に考えることが難しいと感じる場合には、まず5年、10年とできるところから始めてみるのもおすすめです。「人生設計を立てる」という作業に慣れることで、人生を計画する感覚をつかんでいきましょう。

詳しい人生設計の書き方は以下の記事で紹介しています。ぜひ併せてご覧ください。

【関連記事】人生設計ノートの書き方について、詳しくはコチラ

人生設計アプリの活用法

人生設計にアプリを活用すれば、家計や将来の支出が可視化でき、より現実的なライフイベントやお金の計画を立てられるようになります。保険などの備えを見直す機会にもなるため、「備えが足りているのか」を客観的に確認でき、将来への安心感が高まります。

今の家計や将来の支出を“見える化”できる

人生設計アプリは、現在の収入や支出、資産額などを入力することで、家計の現状や将来必要な支出を可視化できます。

アプリがあれば収支を一覧で管理できるため、家計が黒字か赤字か、一目見て判断できます。また、シミュレーションにより将来の資産額や必要な支出額も確認でき、今後お金がどのように動いていくのかが理解しやすいです。

漠然としたお金の不安を具体的な数値やグラフで把握できるため、家計の課題や将来に向けて用意すべき資産額が明確になります。

ライフイベントのタイミングとお金の計画を立てられる

アプリを使えば、ライフイベントのタイミングと、それに合わせた貯金目標の設定がしやすくなります。

主なライフイベントとしては「5年後に家を購入する」「10年後の子どもの大学進学に備える」などが考えられます。アプリでそうしたイベントを設定すれば、そのために毎月いくら貯蓄すべきなのかを把握できるのです。

目標達成に向けた進捗などもアプリでチェックできるため、ライフイベントを実現するためのモチベーションも維持でき、計画的に備えられます。

保険や投資など“備えの見直し”にもつながる

アプリで将来の資産額をシミュレーションすれば「老後に向けていくら資産が足りないのか」「万が一の事態に備えられる保障があるか」も見えてきます。シミュレーション結果をもとに、保険や投資の現状を見直すこともできるのです。

もし現在の備えが足りないと感じれば、必要な保障額や保障内容などをあらためて見直す機会になります。また、老後の資産が足りない場合は、NISAやiDeCoの活用など、資産運用について考えるきっかけになります。

備えを見直して家計の弱点をかんたんに把握できるのが、アプリの強みといえるでしょう。

アプリで人生設計をするメリット

アプリで人生設計をするメリットは、以下の3つです。

情報をおさえやすく手軽に見直しできるため、人生設計がより身近なものになります。メリットを詳しく解説します。

いつでも手軽に見直し・更新できる

人生設計アプリは、スマートフォンでの利用に適したものになっています。そのため、アプリをダウンロードしておけば、通勤中や休憩時間など、好きな時間に設計の見直しができるのです。

また、手軽に見直せるため、給与の変動や家族構成の変化などがあっても、すぐに情報更新ができます。最新の状況や情報をすぐに取り込めるため、より実態に即した人生設計を作成できます。

グラフやシミュレーションで視覚的に見られる

人生設計アプリは、グラフや簡単なシミュレーションで収支や将来の見通しがわかるため、お金の流れを感覚的に把握しやすいのが特徴です。

家計の状況は基本的に収支が数字で示されますが、数字だけではその金額が多いのか少ないのかを客観的に理解しにくくなります。アプリではこれらが図やグラフで表されるため、家計の現状がよりわかりやすくなります。

複雑な計算もアプリに任せればおおよその金額を算出してくれるため、お金の流れの全体像を掴みやすいのです。

情報が一元化されて把握しやすい

人生設計アプリは、様々な情報を一元管理できます。具体的には、以下のようなものです。

  • 銀行口座
  • クレジットカード
  • 証券口座

複数のアプリを跨がないと情報確認できないような内容でも、人生設計アプリならそれぞれ連携して1つのアプリで管理・確認できるようになります。

家計の全体像が見えやすくなるうえ、管理の手間が省けるため、家計の現状を正確に把握できます。

【関連記事】人生設計を立てるメリットについて、詳しくはコチラ

アプリで人生設計をするデメリット

アプリで人生設計をするデメリットは、以下の3つです。

アプリは利便性が強みですが、使いこなせないと逆に手間になります。また、精度の高い将来予測や専門知識が必要な判断までは対応しきれないケースもあるでしょう。デメリットを詳しく解説します。

情報の入力・更新に手間がかかる

アプリを使う際は、収入や支出、資産額など、現在の情報を記録し設定しなければなりません。そのため、導入までには手間がかかる場合があります。また、金融機関との連携ができないアプリを選択してしまうと、情報の更新に手間がかかってしまいます。

古い情報のままだと適切な人生設計を描けません。しかし、手間がかかると途中で情報更新を放棄してしまうケースも考えられます。できれば各種情報をスムーズに入力・連携できるアプリを利用しましょう。

将来の変化までは完全に予測できない

アプリで行うシミュレーションは、あくまで入力した情報をもとに実施するものです。そのため、将来の不確実なリスクには十分に備えられません。

たとえば、転職や急病、経済情勢の急変などは、予測できません。こうしたことが起きると、急に給与や運用中の資産が増減し、当初のシミュレーション結果から異なった状態が発生する可能性があります。

シミュレーションはあくまでライフプランや人生設計をつくる際の参考として考えておき、実際の人生設計はシミュレーションどおりにはいかない可能性があることをおさえておくとよいです。

保険・資産形成など一部の専門的な判断は相談が必要

アプリを使った家計や収支の把握は、現在の課題を“見える化”することには適していますが、具体的な解決策の提案はまでは対応していません。

たとえば「どの保険商品を選ぶべきか」「どういった計画で資産形成をしていけばよいか」は、アプリだけでは判断できず、専門家のアドバイスや自身でのリサーチが必要です。

アプリの分析結果を踏まえて、どのように行動していけばよいのかを専門家に相談する形で、人生設計を具体化していくとよいでしょう。

人生設計の意味とは

画像: 画像:iStock.com/takasuu

画像:iStock.com/takasuu

そもそも人生設計とは、誰しもが持っている将来の夢や目標、そして理想の生活のために、自分の人生の計画を立てることです。
人生設計で考えるテーマは、「30歳までに結婚したい」「将来はマイホームが欲しい」「早期退職をしたい」など、家庭や仕事、趣味まで多岐にわたります。

人生設計に+α!目的別に役立つアプリ

人生設計をより身近にできるアプリを、目的別に解説します。

自身のライフプランや目的にあわせて最適なアプリを活用し、将来に向けて安心できる一歩を踏み出してみましょう。

目標や習慣づくりを支援するアプリ

人生設計を実現するには、目標の達成や日々の習慣づくりが大切です。目標や習慣づくりを支援するアプリは、以下の2つです。

・みんチャレ
概要
同じ目標を持ち、ニックネームでつながる5人組のチームに参加して、習慣を続けていくアプリです。匿名性があるため安心して利用でき、ダイエットや勉強はもちろん、フレイル予防などにも役立ちます。同じ目標を持つ仲間との出会いが、日々の刺激や継続の力になるでしょう。

料金:無料
ダウンロード:App StoreGoogle Play
開発元:A10 Lab Inc.

・DotHabit(ドットハビット)
概要
シンプルな習慣管理アプリです。ドットが貯まっていくことで達成感を得やすく、ワンタップで記録ができる手軽さも強みです。ひとりでコツコツと目標に向かっていきたい人に適しています。

料金:無料
ダウンロード:App StoreGoogle Play
開発元:Mono Incorporated

家族・ライフイベントの備えに便利なアプリ

家族と共に人生設計をしたい人や、出産・マイホーム・子どもの進学といったライフイベントに備えたい人に適したアプリは、以下の2つです。

TimeTree(タイムツリー)
概要
予定を家族と共有できるアプリです。メッセージ・写真投稿機能もあり、このアプリだけで予定を決めたり変更したりできます。お互いの予定が可視化されることで、家族内でライフイベントをスムーズに調整できます。

料金:基本無料・アプリ内課金あり
ダウンロード:App StoreGoogle Play
開発元:TimeTree, Inc.

OsidOri(オシドリ)
概要
夫婦やカップルなど、2人で家計管理を行うのに適したアプリです。家族の収入や支出は共有し、自分のお小遣いは自身で管理するなど、目的に応じた家計管理ができます。家族のライフイベントや目標に備えた貯金を、2人で計画的に積み立てていけます。

料金:基本無料・アプリ内課金あり
ダウンロード:App StoreGoogle Play
開発元:OsidOri.Inc

資産形成も人生設計の一部!投資アプリ

物価上昇に賃金上昇が追いつかない現状から、資産形成の重要性が高まっています。資産形成ができるアプリを2つ紹介します。

WealthNavi(ウェルスナビ)
概要
資産運用のロボアドバイザーアプリです。運用プランを自動で提示してくれるため、簡単に運用を始められます。長期・積立・分散を自動で行い、将来に向けた資産形成をサポートしてくれます。

料金:無料(手数料などは別途)
ダウンロード:App StoreGoogle Play
開発元:WealthNavi Inc.

PayPay証券/PayPay資産運用(PayPay内ミニアプリ)
概要
PayPayには2種類の資産運用アプリがあります。「PayPay証券」は、1,000円から日本株や米国株などを金額指定で購入できる資産運用アプリです。PayPayアプリと連携すれば、チャージしたPayPayマネーをそのまま資産運用に回せる点も特徴です。

また、PayPayアプリを使っている人なら、「PayPay資産運用」が便利です。PayPayアプリ内のミニアプリとして提供されており、PayPayマネーやPayPayポイントを使い100円から、初心者でも簡単に資産運用を始められます。

PayPay証券アプリ
料金:無料(手数料などは別途)
ダウンロード:App StoreGoogle Play

PayPay資産運用PayPayアプリ内のミニアプリ
料金:無料(手数料などは別途)
ダウンロード:App StoreGoogle Play

開発元:PayPay証券株式会社

キャリア設計に役立つアプリ

キャリアの歩み方は、人生設計において様々な影響を与えます。キャリア設計に役立つアプリを紹介します。

・Schoo(スクー)
概要
“今日から役立つ実践スキル”が学べるオンライン学習サービスです。マーケティングやプログラミングなど、社会人向けの動画を約9,000本配信しています。生放送であれば無料で閲覧できるため、手軽に学び直しを始められます。

料金:無料/内部課金アリ
ダウンロード:App StoreGoogle Play
開発元:株式会社Schoo

便利なツールを活用して、よりいい人生設計を立てよう

人生設計を立てるのは、初心者であれば特に難しいと感じる場合も多いでしょう。しかしながら、便利なツールを活用すれば、始めるのはそこまで難しいことではありません。この記事で紹介した内容を参考に、ぜひ人生設計を立ててみてください。

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