社会人であれば、年に1〜2回あるボーナス(賞与)の時期が楽しみな人も多いのではないでしょうか。ただ、「ほかの人はどのくらいもらっているの?」「自分は周りに比べて少ない?」など、一般的なボーナス(賞与)の支給額がどのくらいか気になる人も少なくないはず。

そこでこの記事では、ファイナンシャルプランナーの氏家祥美さん監修のもと、ボーナス(賞与)の平均支給額を業界・企業規模・年齢別で詳しく紹介します。

なお、ボーナス(賞与)の支給日のタイミングについては以下の記事で解説しています。ぜひ併せて参考にしてみてください。

【関連記事】ボーナスの支給日はいつ? 夏・冬のタイミングなど詳しくはコチラ

この記事の監修者

氏家 祥美(うじいえ よしみ)

ハートマネー代表。ファイナンシャルプランナー・キャリアコンサルタント。子育て世帯、共働き夫婦の家計相談に豊富な実績を持ち、「幸福度の高い家計づくり」を総合的にサポートしている。オンラインでの家計相談やマネー研修も実施中。

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ボーナス(賞与)の平均支給額は約38万円

画像: 画像:iStock.com/yuruphoto

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まずは、全体のボーナスの平均支給額を見ていきましょう。厚生労働省の「毎月勤労統計調査」1)2)によると、2020年、2021年の夏季・冬季におけるボーナスの平均支給額は以下のとおりです。

〈表〉ボーナスの平均支給額(民間企業)

2020年2021年
夏季380,439円380,268円
冬季380,481円380,787円

夏季・冬季ともに約38万円が支給されていることがわかります。また、調査対象となっている各事業所では、平均してボーナス1回につき約1カ月分の給与相当額が支給されています。なお、この平均支給額は、民間企業が対象となっているため、公務員の場合には平均支給額が異なります。公務員のボーナスの平均支給額は以下のとおりです。

〈表〉ボーナスの平均支給額(一般職国家公務員)3)4)5)6)

2020年2021年
夏季680,100円661,100円
冬季653,600円651,600円

上記は一般職国家公務員のみのデータのため、ほかの職種や地方公務員の平均支給額とは異なりますが、民間企業と比べて30万円程度高いことがわかります。

【企業規模別】ボーナス(賞与)の平均支給額

つぎに、企業規模別のボーナスの平均支給額を見てみましょう。同じく、厚生労働省の「毎月勤労統計調査」1)2)によると、2021年の夏季・冬季ボーナスにおける、企業規模別のボーナスの平均支給額は以下のとおりです。

〈表〉ボーナスの平均支給額(企業規模別)

2021年夏季2021年冬季
5〜29人265,204円273,064円
30〜99人338,240円344,921円
100〜499人417,894円424,899円
500人以上636,176円621,724円

企業規模が大きくなるほど、ボーナスの平均支給額が高くなっていることがわかります。5〜29人の企業と比べ、500人以上の企業では倍以上の金額となっています。

【業界別】ボーナス(賞与)の平均支給額

業界別のボーナスの平均支給額についても見てみましょう。厚生労働省の「毎月勤労統計調査」1)2)によると、2021年の夏季・冬季ボーナスにおける、業界別のボーナスの平均支給額は以下のとおりです。

〈表〉ボーナスの平均支給額(業界別)

2021年夏季2021年冬季
電気・ガス業867,560円794,941円
情報通信業665,248円671,032円
学術研究等653,687円594,138円
金融業・保険業643,656円625,813円
教育・学習支援業499,483円520,472円
不動産・物品賃貸業499,325円499,336円
建設業495,958円490,735円
製造業492,661円502,134円
鉱業・採石業等487,432円587,736円
複合サービス事業425,436円472,170円
卸売業・小売業357,487円344,023円
運輸業・郵便業322,898円328,857円
医療・福祉275,482円308,301円
その他のサービス業230,618円222,276円
生活関連サービス等135,034円127,657円
飲食サービス業等47,083円56,091円

電気・ガス業が最も高く、夏季・冬季ともに80万円前後となっています。一方で、飲食サービス業等は10万円を切っており、業界により大きな差があることがわかります。

【年齢別】ボーナス(賞与)の平均支給額

画像: 画像:iStock.com/maroke

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厚生労働省の「令和3年賃金構造基本統計調査」7)によると、年齢別のボーナスの平均支給額の年間総額は以下のとおりです。

〈表〉ボーナスの平均支給額(年齢別:年間総額)

年齢ボーナスの平均支給額(年間総額)
~19歳143,600円
20~24歳376,100円
25~29歳648,100円
30~34歳778,400円
35~39歳910,200円
40~44歳1,006,100円
45~49歳1,068,500円
50~54歳1,172,300円
55~59歳1,146,700円
60~64歳661,300円
65~69歳360,100円
70歳~252,100円
全体334,800円

なお、年代別の平均支給額(年間総額)は、20代53万5,920円、30代84万6,635円、40代104万92円、50代116万1,043円、60代57万6,092円です。

基本的には、年齢が上がるほどボーナスの平均支給額(年間総額)が高くなり、50〜54歳の年齢が一番高く117万2,300円となっています。60歳以降からは減少しており、これは定年や働き方の変化などが原因だと考えられます。

【男女別】ボーナス(賞与)の平均支給額

画像: 画像:iStock.com/kazuma seki

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前述の年齢別のボーナスの平均支給額(年間総額)を、男女別で見てみると以下のとおりです。

〈表〉ボーナスの平均支給額(年齢別・男女別:年間総額)

年齢男性女性
~19歳152,300円128,800円
20~24歳411,300円338,100円
25~29歳694,500円583,900円
30~34歳877,000円594,900円
35~39歳1,028,800円667,600円
40~44歳1,153,100円717,300円
45~49歳1,250,200円722,300円
50~54歳1,392,600円748,300円
55~59歳1,369,900円718,100円
60~64歳748,800円460,000円
65~69歳380,100円310,100円
70歳~238,100円287,100円
全体1,018,200円617,000円

なお、年代別の平均支給額(年間総額)は、以下のとおりです。

〈表〉ボーナスの平均支給額(年齢別・男女別:年間総額)

年齢男性女性
10代152,300円128,800円
20代585,342円474,248円
30代956,793円631,411円
40代1,205,741円720,048円
50代1,382,623円735,010円
60代642,741円419,273円
70代以降238,100円287,100円

20代では男性と女性の間で10万円程度だった支給額の差が、50代では65万円程度にまで広がっています。女性は男性に比べ、結婚・出産などによる働き方の変化が多いことが要因として挙げられ、特に30代以降からは差が大きくなっていっていることがわかります。

ボーナス(賞与)から差し引かれる税金・社会保険料とは

ボーナスは、毎月の給与と同様に以下のような税金や社会保険料が差し引かれます。そのため、額面の金額に対し、手取り額はおよそ70〜80%になることを覚えておきましょう。

①所得税
②健康保険料
③雇用保険料
④厚生年金保険料
⑤介護保険料

それぞれの項目の内容や計算方法について、詳しくは以下の記事で紹介しているので、ぜひ併せて見てみてください。

【関連記事】ボーナスにかかる税金や、差し引かれる金額について詳しくはコチラ

ボーナス(賞与)の使い道1位は「貯金・預金」

株式会社ロイヤリティ マーケティングが実施した「第53回 Ponta消費意識調査 2022年6月発表」8)によると、2022年夏のボーナスの使い道の第1位は「貯金・預金」となっています。

また、「貯金・預金」を選んだ人の中には、ボーナスの半分以上を「貯金・預金」したいと考えている人が6割以上もいることもわかっています。

ボーナスが支給されまとまったお金が手に入ると、普段我慢していた買い物や旅行などに多くのお金を使う人も少なくないでしょう。しかしながら、統計からみると「貯金・預金」など計画的にボーナスの使い道を決めている人が多いことがうかがえます。なお、調査の結果からは貯金だけではなく投資などの資産運用に活用している人も多くいることがわかっています。

そのほかのボーナスの使い道については、以下の記事で詳しく紹介しています。ぜひ併せて参考にしてみてください。

【関連記事】ボーナスの使い道ランキングや、おすすめの配分について詳しくはコチラ

様々な基準によりボーナスの支給額は異なる

画像: 画像:iStock.com/takasuu

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ボーナスの平均支給額について紹介しましたが、ボーナスの金額はこの記事で紹介した業界や企業規模、年齢以外にも勤続年数や会社の業績・個人成績、地域などにより異なります。基本的には、会社の就業規則により基準が決められているため、もし気になる点がある場合には、勤務先の担当部署に問い合わせてみるようにしましょう。

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