これから「お金」がどれだけ必要か、どのように準備するべきなのか、年齢や家族構成、そしてライフプランの考え方によって、ひとりひとり違いがあるものです。『お金のホント相談室』では、“生涯にわたる良きパートナー”として、現在の家計の状況やライフプランに応じて最適な提案を行っている東京海上日動あんしん生命保険のライフパートナーから、実際にあった提案事例をご紹介していきます。

今回は、妻の奨学金の返済と将来のマネープランのバランスをどう取ればいいかを悩んでいた新婚のAさん夫婦のお話。相談に乗ったライフパートナーの清水潤也(しみず じゅんや)より紹介します。

今回、相談に答えたライフパートナー

画像1: 新婚の男性(29歳)「妻の奨学金360万円の返済が心配…。繰り上げ返済するべき?」

清水 潤也(しみず じゅんや)

東京海上日動あんしん生命保険
東京第三支社 エグゼクティブライフパートナー
MDRT成績資格終身会員(COT) 

お客さまにとって本当に必要な保険、人生で最高のパートナーになる保険の提案がモットー。つねに前向きなスタンスでアドバイスし、お客さまが心を開いて何でも話せる関係を目指している。5人の子を持つ父でもあり、自身の経験を生かして妊娠・出産・子育てについても親身に答える。

Aさん夫婦の悩み

Q.妻の奨学金360万円を早く返したいのですが……。新婚で家を購入して貯金はほぼゼロ。住宅ローンと生活費で余裕がなくて。かしこい返済方法はありますか?

画像: 画像:iStock.com/ PonyWang

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●Aさんのプロフィール

基本情報29歳・男性・会社員(不動産業)
家族構成妻(公務員)との2人暮らし
世帯年収(内訳)800万円(夫500万円・妻300万円)
住居持ち家
預貯金ほぼなし
近況1年前に結婚。Aさんの仕事の知見を生かして、4,000万円ほどの自宅を購入したが、頭金でほとんど預貯金を使ってしまい、今後の保障やマネープランに不安を抱いている。
画像2: 新婚の男性(29歳)「妻の奨学金360万円の返済が心配…。繰り上げ返済するべき?」

私がお金の相談を受ける場面でも、Aさんご夫婦のように奨学金で悩まれる方には多々出会います。そんな方々が抱える悩みや、奨学金返済に伴うリスクや返済のコツについて、まずは整理をしてみましょう。

奨学金返済で、夫婦が抱えやすいリスクとは?

奨学金は、いまや多くの人が利用しており、昔に比べて一般化しています。月々の返済額はあまり高額ではありませんが、不測の事態が起こった時には重荷になることも少なくありません。特に夫婦間では、パートナーが返済を肩代わりすることになったり、返済を巡って思わぬ喧嘩に発展したりというケースもあります。そんな奨学金のリスクをまとめてみましょう。

奨学金の返済額は、月平均16,880円

画像: 画像:iStock.com /bankrx/

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近年は学生の2人に1人が奨学金を借りると言われるほど、奨学金は一般的なものになっています。労働者福祉中央協議会が2018年に行った調査1)によると、39歳以下のうち、学生時代になんらかの奨学金を利用した割合は46.9%。借入総額の平均は324.3万円となっています。

月々の返済額は、借入額や返済期間によりそれぞれ異なります。同調査の毎月の平均返済額を見ると、平均16,880円返済期間は平均14.7年です。

月々の返済額は、社会人としては決して高額ではないかもしれません。しかし卒業直後から30代中盤まで返済が続くと考えると、その金額は軽視できるものではないでしょう。

奨学金を軽視すると、夫婦喧嘩に発展する場合も

画像: 画像:iStock.com/takasuu

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奨学金の一般化にともない、返済に対しても気軽に考えている人が多くなったと感じます。その結果、夫婦間で奨学金返済についてきちんと話していないケースも見られます。ご相談者の中には、相手が奨学金を返済していることさえ知らないご夫婦もいらっしゃいました。

確かに月々の返済額はそれほど高額ではありませんし、共働き家庭や家計に余裕のある家庭はそこまで困らず過ごせるでしょう。しかし、何かのタイミングで家計が厳しくなると話は別です。

そんな時、改めてお互いの支出を見て「奨学金」の存在に気づくこともあるでしょう。または夫婦で情報共有していたつもりでも、当時は問題意識が薄く覚えていないケースも考えられます。

さらには「なんでお金に余裕のあるうちに繰上げ返済しなかったの?」と揉める夫婦もいらっしゃいます。思わぬ夫婦喧嘩に発展することがあるのです。

返済者が死亡した場合、失業時の返済のリスクとは?

画像: 画像:iStock.com/Yuuji

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奨学金の返済にはどんなリスクがあるのでしょうか。まず考えておきたいのが、返済者にトラブルが起きた場合のリスクです。

他の借金と同様、奨学金も保証人が設けられています。もしも返済者が亡くなった場合、返済の義務は保証人へと移行されます。奨学金の保証人は親になっていることが多く、すでに高齢の可能性もあります。返済残額が数百万円になる場合は重荷になるかもしれません。

場合によっては、返済者のパートナーがその責務を引き継ぐことになります。もし夫婦間で奨学金の返済が共有されていないと、思わぬ借金の存在が後から持ち上がってくるかもしれません。

また、家計が悪化した場合もリスクとなります。病気やケガにより働けなくなるといった事態が起きた場合、収入が減って奨学金の返済が滞ることもあり得ます。返済が遅れると延滞金が発生しますし、3カ月以上の延滞になると金融機関のブラックリストに載るケースもあります。今後ローンを組む場合に注意が必要です。

特に夫婦どちらかしか収入がない家庭は、仕事の状況で家計が大きく揺らぐので要注意でしょう。

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奨学金返済を考慮したマネープランの考え方

画像: 画像:iStock.com/west

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繰り上げ返済のメリット・デメリットとは?

奨学金の返済方法は、①所定の金額を月々返済するか②繰上げ返済を行うかの2つが挙げられます。繰上げ返済は、数カ月分を先回りして支払う場合と、全額を一括で収める場合があります。

繰上げ返済のメリットは、トータルの返済額が少なくなることです。有利子の奨学金を借りている場合、返済期間が短いほど金利分の金額を抑えられます。早いうちに返済義務も終わるので、保証人や家族が本人に変わって返済を継続するリスクも少なくなるでしょう。

一方、繰上げ返済のデメリットは、手元のお金が無くなることです。大きな金額をまとめて払うことで、預貯金は削られます。何かあった時の蓄えが減るため、心理的不安も生じるでしょう。

このメリット・デメリットを天秤にかけて、繰上げ返済を行うべきか考えるのが良いと思います。

死亡時のリスクは保障でカバーという手段も

繰上げ返済ができない場合、先述した死亡時のリスクが不安です。そこでこのリスクを保険などの保障でカバーする方法もあります。たとえば死亡保障に加入しておけば、返済者が仮に亡くなった場合、保障で残りの返済をまかなうこともできます。

画像3: 新婚の男性(29歳)「妻の奨学金360万円の返済が心配…。繰り上げ返済するべき?」

では、奨学金に関して基本的な考え方がわかったところで、実際にAさん夫婦の家計状況を見るとともに、具体的にAさんへ行ったアドバイスも紹介しましょう。

Aさん夫婦の家計状況

項目収入支出
夫の給与(手取り)260,000円-
妻の給与(手取り)160,000円-
住居費(住宅ローン)-78,000円
生活費(食費等)-290,000円
奨学金-15,000円
保険料-45,000円
小計420,000円428,000円
月々の収支▲8,000円

【備考】
・夫、妻ともボーナスは年2回。
・預貯金を行う習慣はなく、余った分を預貯金に回していた。
・住宅ローンのボーナス払いは10.4万円支払う計画。
・夫は現在、お客さんに勧められた保険に入っているが、あまり内容がわかっていない。

Aさん夫婦へのアドバイス&解決策は?

Aさんの家計状況を聞いて、問題解決のポイントは3つあると感じました。

1.奨学金の返済方法を考える
2.いざという時のための保険の見直し
3.貯金の習慣化

奨学金の返済を軸に、夫婦としてのマネープランも見直す提案をさせていただきました。3つのポイントを見ていきましょう。

(1)しばらくの間、奨学金は繰り上げ返済しない

画像: 画像:iStock.com/Waradom Changyencham

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まず奨学金の返済方法ですが、しばらくの間、繰上げ返済は使わず、所定の金額を月々返済する方法を提案しました

Aさんの奥様は「早く奨学金を返したい」というご意向がありましたが、ご夫婦の月々の収支は、支出が収入を上回っている状況です。ボーナスは余剰金になりますが、住宅ローンの支払いもあり、預貯金が十分に確保できていませんでした。その中でまとまったお金を用意し、繰上げ返済を行うのは現実的ではありません。

また、お子さんが欲しいというご意向もあり、今後のために最低限の貯金を確保したいという気持ちも強くお持ちでしたので、急いで繰上げ返済はしないほうが得策と考えました。

繰上げ返済は、お客さまが不安に感じるなら無理に行わなくて良いと思います。マネープランは、家計の状況だけでなく気持ちの部分でどう感じるかも重要です。不安な気持ちは家族計画や子育てにも影響を及ぼします。安心できる形を選択することが大切なのです。

(2)現在の保険料の範囲で、貯蓄と保障を最適化する

画像: 画像:iStock.com/gece33

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繰上げ返済をしないとなると、何かが起こり返済が厳しくなった場合に備えることが大切です。

Aさん夫婦は、住宅ローンや保険料で月10万円近い出費があります。夫婦共働きですが、仮にどちらかの収入が途絶えると、家計は圧迫されて月々の奨学金返済も大きな負担になるでしょう。そこで、いざという時の備えを準備しようと考えました。

とはいえ、すでに支出が収入を上回っている現状です。これ以上、新たな支出を積み上げるのは現実的ではありません。そこで着目したのが月45,000円の保険料です。

お話を聞くと、若い頃にいくつかの保険に加入されたのですが、その契約内容を細かく把握できていないとのことでした。Aさん夫婦は「現金ではなく、保険で貯蓄しよう」と考えていたものの、契約内容を見ると必ずしもその考えに適したものばかりではありませんでした。

そこで、今までの保険料を大きく変えずに保険内容を見直し、いざという時の備えを作ろうと考えました。

①変額保険
最初に、ご夫婦いずれにも変額保険を提案しました。これまでもおふたりは個人年金保険に加入されていましたが、個人年金ではもしも今すぐ(=保険料払込期間中)に死亡した場合、払い込んだ保険料相当額が死亡保険金として支払われるだけになりますので奨学金の返済に充てるには十分ではありません。

一方で、変額保険は保険期間中には一定の保障がありますので、万が一のことがあった場合の奨学金の返済リスクを軽減することができます。また、この保険は運用実績に応じて保険金額や解約返戻金額が変動するしくみです。リスクはあるものの運用実績がよければ期待以上の満期保険金や解約返戻金を受け取ることができますので、将来の資産形成にもお役立ていただける商品です。

②就業不能保険
次に、収入が多い旦那さまが病気やケガにより働けなくなった場合のカバーを手厚くする必要もあります。そこで、旦那さまのみ就業不能保険を提案しました。

③医療保険
ご夫婦ともに医療保険に加入し直しました。ここで意識したのは、これまで「掛け捨てタイプ」だった医療保険を、「使わなかった保険料が将来戻ってくるタイプ」に移行したことです。掛け捨ての保険はもったいないとの考えのご夫婦だからこそ、よりその意識にフィットした契約にしました。

保険はいろんな種類がありますが、あくまで契約する方の意向やライフスタイルに合ったものを提案したいと思っています。Aさん夫婦に「使わなかった保険料が戻ってくるタイプ」をすすめたのもそういった背景からです。

なお、医療保険は奥さまの方が高い契約になっています。お話しする中で奥さまは女性特有の病気を心配されていました。また、最近は帝王切開での出産が増えている点も気にされていました。私も5人の子どもがいますが、2人は切迫早産で苦労した経験があります。そこで奥さまに対し、より保障の充実した契約も紹介しました。金額は少し高いものの、奥さまのご意思でこちらに契約しました。

その分、保険料は上がったものの、これまでの保険料プラス5,000円ほどに収められました。今までよりもAさん夫婦に適した内容に組み替えられたと思います。

〈表〉奨学金返済やリスクに備えて提案した保険商品

商品金額保障内容
変額保険(夫)約13,000円/月・死亡保障1,000万円
変額保険(妻)約12,000円/月・死亡保障1,000万円
就業不能保険(夫)約5,000円/月・就労不能時、月5万円給付
医療保険・がん保険(夫)約8,000円/月・がん診断一時金100万円
・入院7,000円/日
医療保険・がん保険(妻)約11,000円/月・がん診断一時金100万円
・入院10,000円/日
総計約50,000/月

(3)無理のない範囲で貯金を習慣化しよう

画像: 画像:iStock.com/Ivan-balvan

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Aさん夫婦の家計を見ると、貯蓄できていないのは心配です。資産形成型の保険に組み替えたとはいえ、預貯金のようにすぐにお金を引き出せるわけではありません。また、奨学金や住宅ローンを月々安定して返済するには、手元に余裕資金を確保するのが理想です。そうでないと、家計のバランスが少し崩れただけで返済が厳しくなります。

そこで、貯金を習慣化するようアドバイスしました。具体的には、どんなに少額でも良いので、まずはお金を貯める経験をしてみることを提案しました。無理にたくさん貯金しようとするとストレスになってしまうので、月に数千円のレベルでいいのです。

ストレスのない範囲で貯金をしてみると、次第に感覚がつかめてきます。現状の家計でいくら貯金できるかという見通しに加え、どこを切り詰めればもっと貯金できるのか、出費のムダも見えてきます。

奨学金はリスクを抑えながら最善な返済手段を探しましょう

奨学金の返済方法は、人によってベストな方法が異なるでしょう。正解はないので、自分にとってリスクが少なくメリットが大きいものを模索することが大切です。

たとえば、今回は繰上げ返済を勧めませんでしたが、なかには親御さんからお金を借りて一括で繰上げ返済した人もいます。金利分は確実に得をするので、その点は大きなメリットになります。ご自身の家計を見ながら、様々な手段を想定するといいでしょう。

奨学金も借金のひとつなので、どうしても暗く考えがちです。しかし、ネガティブな気持ちばかりでも仕方ないので、どの方法が一番得策なのかを前向きに考えるのが良いのではないでしょうか。

私たちライフパートナーは、そういった決断をサポートするのが役目です。皆さんの状況を聞きながら、どんな解決策があるのか。奨学金ならどんな返済が良いのか。お話を伺いながらベストの方法を一緒に探します。ご興味のある方は、コチラの無料相談のご案内をご確認ください。

募集文書番号:20-KR13-K011

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