ご相談者:Cさん
50歳・男性。早期退職し、これから独立・フリーランス転向を検討している。会社員時代は社会保険について会社任せで、自分で手続きをするのは初めて
今回、相談に答えたライフパートナー

元吉 文香
東京海上日動あんしん生命保険、広島支社所属。AFP(日本FP協会認定)。前職は外資系製薬会社の営業職(MR)として勤務。「健康であることの大切さをより多くの人に届けたい」という思いと、長く現役で働けるキャリアを求めて転職。2020年11月入社、現在6年目。子育てをしながら働く女性ライフパートナーとして、働く女性や家族のライフプラン相談を多数担当している。
国民健康保険と国民年金は一緒に申請・支払うものですか?

相談者(Cさん):
早期退職して、これからフリーランスとして独立しようと思っています。「国民健康保険と国民年金に入らなければならない」と聞いたのですが、これはセットで一緒に払うものですか?両方あわせると、年間どのくらいかかるのでしょうか?

元吉LP:
Cさんのように、退職後に初めて「これからはすべて自分で手続きしなければ」と思いつつ、やることの多さや書類の意味のわかりにくさに戸惑う方は多くいらっしゃいます。会社に所属している間は、保険料の支払いや手続きはすべて会社が行うため、あまり意識する機会がないのは当然のことです。
結論からお伝えすると、国民健康保険と国民年金は、まったく別々の制度です。「国民」という言葉がついていることと、手続き窓口が同じ(お住まいの市区町村の窓口)ことから、「セット」と思われがちですが、2つは目的も、保険料の計算方法も、それぞれ独立しています。
Cさんのケースのように退職直後であれば、前の会社の健康保険を任意継続する選択肢もあります(退職後最大2年間)。 その場合、健康保険は任意継続、年金は国民年金、という組み合わせになります。大企業の健康保険は給付内容が手厚いことが多いため、任意継続の方が国民健康保険より条件がよいこともあります。なお、任意継続の場合、保険料は会社との折半がなくなるため全額自己負担となる点には注意が必要です。
国民年金保険料は全国一律で、2026年度は月額1万7,920円1)です。国民健康保険料は、所得・家族構成・お住まいの自治体によって大きく異なります。保険料は「所得割(前年の所得に応じた金額)」と「均等割(加入者の人数に応じた金額)」などを合算して計算され、納付義務は世帯主が負います。詳細はお住まいの自治体のホームページや窓口でご確認ください。
ライフパートナーからのワンポイントアドバイス
Cさんのように、退職後に「何をどこに払えばいいかわからない」と不安を感じている方へ、まずお伝えしたいのは、「1人で抱え込まなくていい」ということです。退職金が入って一時的に余裕はあるのに、社会保険の手続きや将来のお金の見通しがわからないまま、不安を抱えてしまいやすいのが、この時期の特徴です。
国民健康保険も国民年金も、ご自身の状況(所得・家族構成・今後の働き方)によって、任意継続か国保か、保険料の免除が使えるかなど、選択肢は変わります。さらに、退職後は税負担の変化も重なるため、社会保険と税金を合わせて考えることが、ご自身にとっての最適な選択につながります。制度にはそれぞれ一長一短があるからこそ、「自分の場合はどうか」を整理することが大切です。
そして、迷った時に気軽に相談でき、ライフプランの変化にも長期で寄り添ってくれる「お抱えFP(ファイナンシャルプランナー)」とも呼べる専門家を、早めに見つけておくことをおすすめします。







