本連載では、SNSで話題の“セツヤク女子”たちに注目。日々の生活に一体どのように節約を取り入れているのか、彼女たちのとっておきの節約術を教えてもらいます。
3回目は、都内で旦那さまと暮らす、新婚のしろさん。もともとお金の管理が好きだったしろさんは、節約をするだけでなく、お金を増やすための工夫もしているんだとか。
一緒に暮らしているパートナーと、どのように二人で節約に向き合っていて、どのようにお金を増やしているのでしょうか。気になるその生活を教えてもらいました。
【セツヤク女子百科No.3】しろさん
旦那さんと二人暮らしの20代都内OL。ポイ活をはじめとした誰でもできる節約術のほか、「同棲を始める時の節約ポイント」など、二人暮らしならではの節約術も発信している。4月にアカウントを開設し、10月現在、既に1,900人以上のフォロワーを持つ。
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物心ついた時から節約するのが当たり前だった
「節約は、一人暮らしを始めてから意識するようになりました。ただ、実は物心ついた時からお金への意識は高かったようで、何かとお得なものを比較・検討していくことは自然としていましたね」
一人暮らしを始めると、大抵の場合は生活費の高さに驚くもの。義務的に「節約をしなければ」と思う方も多いなかで、しろさんは「やらなければいけないもの」という強い意識を感じることはなかったと言います。
「母の姿を見ながら、知らず知らずのうちに節約の感覚を学んでいたのかもしれないです。それに、もともと私の家族が節約・投資というような財テクの話が好きで、大学生の時には祖母から軍資金をもらってNISAやドル建ての投資などもしていました」
どうしても難しく複雑な印象から、後回しになりがちなお金のこと。しろさんは、もともとお金のことを考える機会が多かったため、旦那さんと同棲を始めることになった時も、特に負担なく家計管理に取り組むことができたそうです。
二人暮らしのセツヤク生活は「無理なくムダをなくす」
大学生の時から積極的に投資にも取り組むほど、お金への関心が高かったしろさん。相当ストイックに節約をされているのかと思いきや、旦那さんとの間では「浮いたお金で旅行に行けたらいいね」という温度感で、切り詰めすぎない家計管理を大切にしているそうです。
「彼も私もおしゃれが好きなんですが、好きなものまで省くのは嫌なので。例えば『このショップはデザインが良いのにお手頃で買える』といった感じで、安く買える服屋をお互いに教えあっています」
また、二人暮らしをするにあたって、電力会社などの固定費の見直しも行ったとのことですが、食費はかなり節約できるポイントのようで……。
「夫も私もお酒を飲むのが好きで、二人暮らしを始める前は週2回ほど二人で外へ飲みに行っていたので、二人で1回5,000円~10,000円、月では40,000円ほどかかっていました。でも、二人暮らしを始めてからは宅飲みをするようにしているので、お酒代を月5,000円くらいに抑えられています。食費も外で食べるよりは家で作る方がやっぱり安く済みますよね」
飲み会などの外食代は、どうしても高額になりがち。しかし、節約のために飲むのをやめるのではなく、宅飲みスタイルに切り替えてストレスのない節約方法を見つけるというのが、まさにしろさん流のセツヤク生活なのです。
「私の節約は『ムダを最低限省く』ことを基本としているので、無理はしません。でも、ムダをなくすだけでかなり節約できるので、まずは自分の生活のムダを見つけるのが大事だと思います」
やはり好きなものを我慢しない方が、節約は続きやすいはず。何でも切り詰めるのではなく、自身の生活スタイルに合わせて「ムダを省く方法」を見つけていくことが、セツヤク生活では重要なのです。
二人暮らしなら知っておくべき節約ポイント
ではここからは具体的に、二人暮らしだからこそできる節約ポイントを教えてもらいます。
(1)引越し代は二人分まとめて交渉!
二人で暮らし始める際、双方の家で引越し業者を手配しなくてはいけないため、それぞれに引越し代がかかり、二人分を合計すると10万円以上はかかります。しかし、その際にしろさんは2つの手を使って、節約したそうです。
まず、引越し代を少しでも安くするために、不要な家具・家電は事前に処分するようにしたとのこと。新居では自分とパートナーのどちらの家具・家電を利用するかを話し合い、不要な物は全てフリマサイトで売却。引っ越しの多い2〜3月に単身用の家具・家電を出品しておくと、新生活シーズンで需要が高いため、すぐに売り切れるそうです。
しろさんの場合は20,000円の売り上げを手にしただけでなく、引っ越しで運ぶものが少なくなり、引っ越し代も節約できたというのですから一石二鳥ですね。
もう1つの手は、引っ越し業者にしろさんの家だけでなくパートナーの家にも寄ってもらい、二人分の引っ越し代をまとめるという方法です。これは引っ越し業者さんとの交渉が必要になりますが、二人の家がさほど遠くない、運ぶものが少ないなどという条件があれば、応じてくれる業者さんもいるそうです。
結果、当初のしろさんたちの引っ越し代の見積もりは一人60,000円〜と言われていたところ、二人で50,000円に。ここまで節約できるのであれば、ダメもとでも引っ越し業者と交渉してみるのもありです。
(2)お酒を買うならドラッグストアを有効活用!
先ほど、外食はせず宅飲みをするようにしているというお話がありましたが、宅飲み用のお酒を買う時にもムダを省く方法があるそうです。
「お酒はコンビニでは買わないようにしています。二人ともハイボールが好きなので、ちょこちょこと缶で買うのではなく、ドラッグストアでウイスキーの瓶を買うようにしています」
コンビニでハイボールの缶を購入するとなると、1本(350ml)あたり200円ほどするのが普通。でもウイスキーを瓶(720ml)で買っておけば、安いものであれば10杯以上作れて600〜700円ほどで済みます。お酒を日常的に飲むというカップルなら、瓶で買ってしまった方が圧倒的にコスパが良いうえ、ちょこちょことお店へ買いに行くたび発生する“ついで買い”も防げます。
さらに、お酒を買う際はコンビニやスーパーではなく、ドラッグストアをチョイスするのがしろさん流。しろさんがよく利用している有名ドラッグストアチェーンであれば、月に1度、ポイントの付与が1.5倍になる日があり、ポイントを活用することで通常よりも33%も安く買えるため、スーパーで買うよりも圧倒的にお得になるとのこと。
ドラッグストア各店では、ポイントを活用したキャンペーンや割引サービスが度々開催されています。今後はお酒や食品などをドラッグストアで購入するというのも、検討してみてはいかがでしょうか。
<ワンポイントコラム>
ドラッグストア購入時のボーナスポイントを運用すればさらにお得に!?
最近、ドラッグストアでの買い物などで付与されたポイントで、資産運用できるサービスが出てきました。しろさんもおすすめしている「ポイント運用」です。
ポイント運用とは、もともと手元にあったお金ではなく、買い物などをして貯まったポイントを使って運用ができるという最近話題の資産運用方法。スーパーやドラッグストアなどのよく行くお店の独自ポイントや、クレジットカード・電子マネー、バーコード決済を利用して還元されるボーナスポイントを、そのまま投資にまわせてしまうのです。
「大手のポイント企業であれば、ほとんどがこの投資サービスを提供し始めています。自分のお金を投資にまわすのは怖いと思っている人が多いかもしれませんが、ポイント運用はあくまでも買い物のおまけで付いてきたポイントを使って勝手に運用してくれるので、気軽に始められます。毎日『今日はどれくらい増えたかな?』とチェックするのも楽しいですよ」
運用でポイントを増やしていくと、買い物の際、現金の代わりに増やしたポイントで購入することもできます。初心者でも簡単に運用できるので、ぜひ試して、増えたポイントでさらにお得に買い物してみてはいかがでしょう。
二人の将来のためにも、きちんとお金の管理を
「節約をして生活のムダをなくし、貯金もしっかりできたら、純粋に嬉しいですよね。それにお金をしっかり管理できていれば、収入が少なくても好きな物事を我慢する必要もないし、お金に関して困ることもありません」
今の生活で、お金に関するストレスは感じていないというしろさん。お金があれば生活への安心感が生まれ、たったそれだけのことで毎日の心持ちも変化します。バブルを知らず、収入が多くないことが普通のなかで生きている20〜30代にとっては、ムダのないお金管理をすることで、心の余裕を作り出すというのは賢い手に思えます。
夫婦だと、それぞれのお金に対する価値観の違いもあり、思うように家計管理ができない点もあるでしょう。しかし、しろさんのようにパートナーと無理なく節約をしていくことで、二人の将来のお金に対する不安も払拭していけるはずです。
もちろん、しろさんの家計管理方法は、二人暮らし以外の方でも取り入れることができます。セツヤク初心者の方は、ぜひしろさんのセツヤク生活を参考に、まずは今の生活を見直してみてはいかがでしょう。
この記事の著者
ながた さや
ウェブライター。1993年生まれ。新卒でIT企業のエンジニアとして勤務後、2018年9月からフリーランスのウェブライターとして活動を開始。SEO・取材を中心に、美容・旅行・ITなど様々なジャンルの執筆を行っている。
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