“節約”という言葉に、どんなイメージを抱きますか? 我慢をしなければいけない、管理が大変など、ネガティブな印象を抱いている方が多いのではないでしょうか。しかし、そんな節約をライフスタイルの一部として捉え、楽しんでいる方々がいらっしゃいます。

本連載では、SNSで話題の“セツヤク女子”たちに注目。日々の生活に一体どのように節約を取り入れているのか、彼女たちのとっておきの節約術を教えてもらいます。

第2回目は、節約料理とは思えない、彩り豊かなビジュアルのレシピの数々を発信しているrinaさん。お話を伺ったところ、rinaさんは現在実家にお住まいとのこと。実家暮らしでありながら節約を意識して生活しているというのは、なかなか珍しいことではないでしょうか。どんなことをきっかけに節約を意識することになったのか、rinaさんのセツヤク生活について、教えていただきました。

画像1: セツヤク女子百科#2 インスタで大人気の料理オタクに聞く! 自宅にあるもので安く美味しく作る方法

【セツヤク女子百科No.2】rinaさん

管理栄養士を目指し、養成学科に通学中の22歳。そうめんや野菜といった比較的安価な食材を使ったひねりのあるアレンジと、節約料理とは思えない彩りの鮮やかなレシピが、20代~30代を中心に人気を集めている。
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“食”から家計のサポートをしたくてはじめた節約料理

画像1: “食”から家計のサポートをしたくてはじめた節約料理

「節約のきっかけは母ですね。もともと母が節約をしていたので、一緒にスーパーに行ったり、食品の保存の仕方を見たりしているうちに、自然に身につけたような感覚です」(rinaさん/以下同)

中学2年生の頃から、頻繁に台所に立つようになったというrinaさん。幼い頃からお手伝いと食べることが好きだったこともあり、同世代の友人がゲームにハマるような感覚で、料理にのめり込んでいったそうです。

そんなrinaさんの転換期になったのが、高校2年生の時。病気で3カ月間入院したことで、食から健康を支えることの大切さに気付いたと言います。「もっと栄養について学びたい」「レシピを発信したら、誰かの役に立てるのではないか」そんな気持ちで、Instagramの投稿を始めたそうです。

画像2: “食”から家計のサポートをしたくてはじめた節約料理

ただレシピに書かれていたことを忠実に再現しながら料理を作っていたrinaさんですが、大学に進学した段階で、節約という新たな軸を料理に取り入れるようになります。そこには、どんな理由があったのでしょうか。

「何でもかんでもレシピ通りに取り入れて毎日作るのは大変。もう少し家庭にある物で工夫して作れるようにならないと、管理栄養士として問題があるのではと思うようになりました。大学の学費も支払ってもらっているし、柔軟性を磨きつつ、“食”という観点から家計をサポートできるようになれればと思い、節約レシピを始めました」

rinaさんの料理は、家にある物で誰もがマネしやすく、家計事情に寄り添った温かなレシピであるからこそ、多くの方々に支持されているのでしょう。

節約料理だけど、“見た目も味も美味しく”を心がけるべし

画像: 節約料理だけど、“見た目も味も美味しく”を心がけるべし

“自宅であるもので簡単にできて、かつ高コスパ。でも見栄えが良くて美味しいもの”をコンセプトに、レシピの発信をしているrinaさん。安く限られた食材を使って作る節約料理は、簡素なものというイメージが抱いてしまいがち。しかし、rinaさんの料理はどれも彩りが良く、食欲をそそるものばかりです。

「見た目・第一印象も料理の大切な味付けです。仕上げの時に、赤を添える、緑を添えるなどして、色が単調にならないように意識しています。また、高さがあるように盛り付けるのも、美味しそうに見せるコツです」

さらに、美味しさの追究も忘れていません。

「私の場合、家族からの評価が辛口で(笑)フィードバックをもらいながら、更に工夫をしています。辛口評価をもらったら『次はもっと美味しいやつを作ってやる!』って燃えて、この限られた食材で美味しくするにはどうすればいいんだろうってことを研究していますね」

ちなみにrinaさんがInstagramに投稿している写真は、一眼レフカメラで撮影しているとのこと。お父様がカメラ好きで、撮影方法のアドバイスも受けているそうです。

節約料理にはこれ! rinaさんおすすめ食材

ここからは、節約をするのであれば買うべき!とrinaさんが太鼓判を押す、マスト買い食材をご紹介していきます。

①まとめ買いをするなら、お魚よりもお肉!

画像1: ①まとめ買いをするなら、お魚よりもお肉!

「安い時にまとめ買い→冷凍保存」というのは鉄板節約テク。しかし、その時に買う食材選びにはポイントがあります。

「メインのおかずで使われやすいといえば、魚やお肉。でも魚は鮮度の影響が大きい食材なので、下処理や調理にテクニックを要し、冷凍保存をするにしてもけっこう手間がかかるんです。その点、お肉は下処理などにも手間がかからず、冷凍保存をしても味が悪くなりにくい食材。安い時に多めに購入して保存しておくには打ってつけなんです。保管は、ひき肉であれば小分けにした後にアルミホイルで包み、さらにジップロックに入れるという方法がおすすめですよ」

画像2: ①まとめ買いをするなら、お魚よりもお肉!

高くて節約に向いていないと思われがちなお肉ですが、保存がきくことを考えると、むしろかなり優秀な節約食材。rinaさんの家では、お肉の中でも安価な鶏の胸肉・ひき肉は冷凍庫のレギュラーメンバーとしてストックしておき、その他のお肉もスーパーで100グラム100円以下で売られている際には、まとめ買いをするようにしているそうです。

保存をしておいたら美味しくなくなった……というのは、結局食材をムダにしているということで、お金ももったいないですよね。様々な料理に使えて、満足度の高いお肉は、上手な買い方と保存をして、節約に活用しましょう。

画像3: ①まとめ買いをするなら、お魚よりもお肉!

ちなみに、冷凍保存を大活用しているからこそ気をつけていることもあるそうで、「冷凍されているものの情報は、母と共有をしています。余計なものを購入しないように、解凍した時には報告をするなど、お互いが常に把握できるように工夫していますね」。

スーパーで安かったからと言って買って帰ったら、冷凍庫にたくさん保存していたのを忘れてた……という経験はありませんか? こうした「家にあるのに買ってきてしまった」というムダな出費を防ぐことが、節約をする上では大事になってきます。

最近では、冷蔵庫・冷凍庫の中にあるものを管理できるアプリもあります。「言われてもすぐに忘れてしまう」「覚えておくのが面倒だ」という方は、アプリを利用してみるのも1つの手です。

②お手頃なえのきは、どんなアレンジにもぴったり

画像1: ②お手頃なえのきは、どんなアレンジにもぴったり

大体どこのスーパーでも1株100円以内で手に入れられるえのきも、rinaさんイチオシ。「私がよく行くスーパーでは、えのきを30円で購入できちゃうんです! スーパーへ行ったらマストで買い物カゴに入れます」とのこと。たしかに、100円以内で2~3個購入できるような食材は、節約的にはありがたい食材です。

しかし、rinaさんはただ安いから買うというわけではないそうです。というのも、実はえのきは様々なアレンジを試せる食材。rinaさんのInstagramには、多くのえのきレシピが投稿されています。

画像2: ②お手頃なえのきは、どんなアレンジにもぴったり
画像3: ②お手頃なえのきは、どんなアレンジにもぴったり

えのきというと鍋で使用されることが多い食材ですが、煮たり焼いたり揚げたりと様々な調理方法を試した結果、どの調理方法でもとても美味しくいただけるということが判明。特に揚げたえのきは、独特のシャキッとした食感と衣のサクサク感が出てクセになる味わいです。

ヤンニョム味や磯辺味など、味付けも趣向を凝らしてみると全く飽きずに楽しめるそうです。他の食材の裏に隠れがちですが、実は安くてアレンジがきく、隠れ万能食材として覚えておきましょう。

③調味料は「めんつゆ」と「オイスターソース」をレギュラーメンバーに!

画像1: ③調味料は「めんつゆ」と「オイスターソース」をレギュラーメンバーに!

節約料理をする際、美味しさをコントロールする調味料も、節約に大いに貢献してくれます。

どの食品とも相性が良く、美味しく仕上がる万能調味料を知っていれば、余計な調味料を購入する必要がなくなるだけでなく、先ほどのえのきのように、バリエーション出しにも繋がります。

料理をする時には、いつも食材にあった加熱方法と、相性の良い調味料を思い浮かべながら行っているというrinaさん。様々な調味料のなかで、めんつゆとオイスターソースの2つが特におすすめだそうです。

画像2: ③調味料は「めんつゆ」と「オイスターソース」をレギュラーメンバーに!

「めんつゆは、どんな食材とも合わせやすいのが魅力です。素麺などのつゆとしてはもちろん、炒め物・煮物などにも使えます。だしと甘味がもとになった調味料なので、醤油の代わりに使うと、角が取れた美味しいものができあがるんです」

めんつゆはrinaさんにとって欠かせない調味料だそう。しょうが・ゆずこしょう・オリーブオイルと合わせて使用するのもおすすめとのことでした。

「オイスターソースは旨味が強く味も良いので、炒めものにぴったりです。なす・ピーマン・焼うどん……炒めるだけで、簡単に美味しく仕上がります。オイスターソースとバターの組み合わせもおすすめです」

料理をする時、ついつい流れ作業で扱ってしまいがちな調味料ですが、節約料理をするのであれば、今までより少しだけ気にかけるようにしてみましょう。購入したままで、ほとんど使われていない調味料や、代替できそうな調味料が見つかるかもしれません。

限られた食材で作る節約料理だからこそ、達成感がある

画像1: 限られた食材で作る節約料理だからこそ、達成感がある

何も制約のない料理と比較して、節約料理では使える食材の幅が狭められてしまうぶん、苦労することも多くありそうな印象があります。しかしrinaさんは、節約料理をしているからこそ得られるものがあるとのこと。

「高い食材を使って美味しくなるのは当たり前じゃないですか。普通のもの・限られたもののなかで料理を作って『これはイケる』『これは美味しいね』と言ってもらえた時に、すごく達成感を感じるんです」

限られたもののなかで作るからこそ、自分の実力や表現が試される節約料理。家族からフィードバックをもらったり、ご自身で探求を続けたりしながら作り上げたものだからこそ、努力を認められた時の喜びもひとしおなのでしょう。

画像2: 限られた食材で作る節約料理だからこそ、達成感がある

健康と家庭への配慮・想いが込められた、rinaさんならではの愛情たっぷりの節約レシピ。家にあるものをベースに設計されたレシピだからこそ、節約初心者の方でも、気軽に取り入れられるはずです。

「食費の節約をしたい」「節約料理のバリエーションを増やしたい」そんな方は、ぜひrinaさんのアカウントをチェックしてみてはいかがでしょうか。

この記事の著者

ながた さや

ウェブライター。1993年生まれ。新卒でIT企業のエンジニアとして勤務後、2018年9月からフリーランスのウェブライターとして活動を開始。SEO・取材を中心に、美容・旅行・ITなど様々なジャンルの執筆を行っている。
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