【1】FP相談で失敗する場合、相談したいポイントを整理できていないことが多い。
【2】FPの得意分野とのマッチング、家計情報の提供が少なく、失敗する場合も。
【3】有意義な相談にするためには「相談内容の整理」「FPの得意分野の確認」は必要。
【4】初めての場合は無料のFP相談を利用するのも有効。
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ファイナンシャルプランナー(FP)相談で「意味がなかった…」と感じてしまう4つの失敗パターン
「FP相談は意味がない」と感じてしまう人は、いくつかの共通する原因があるのです。代表的な4つの失敗パターンとともに、その原因についてご紹介しましょう。
【パターン1】自分が抱えている“お金の不安”をわかってもらえなかった
【失敗の原因】相談したいポイントを整理できておらず、説明できなかった
「自分が抱えている“お金の不安”についてわかってもらえなかった」と感じる人の中には、そもそも自分が抱えている“お金の不安”が何なのかを、FPにうまく説明できていなかった場合が多いようです。
FPに相談したいと思う、最大の理由は「お金に関する不安」でしょう。しかし、ひとくちに「お金の不安」といっても、不安を感じる理由やポイントは人それぞれです。
たとえば、現在の生活資金に不安があるのか、それとも将来資金に不安があるのか、教育費に関する不安が大きいのかなど、ある程度ポイントが明確であれば、FPも的確にアドバイスできますが、「漠然と、お金に対する不安を抱えている」という相談では、返答に困ってしまうこともあるでしょう。
また、不安をヒアリングしているうちに相談時間が超過してしまい、肝心のアドバイスを具体的に受けることができなかった、という場合もあるようです。
【パターン2】知りたかったことに対して詳しい話が聞けなかった
【失敗の原因】相談したいことが、FPの得意分野ではなかった
FPは、個々人のライフプランに応じて、経済面のアドバイスをする専門家です。そのため、家計の節約術から社会保障制度、さらには不動産、民間保険まで、幅広い知識を持っています。しかし、個人によって知識と経験が豊富な「得意分野」があります。
つまり、保険の見直しをしたいのに、保険に関する知識が乏しいFPに相談してしまったため、満足できるアドバイスを得ることができなかった、というケースもあり得るわけです。
また、日本では特定の資格を持たずともFPを名乗ることができます。中には質の低いアドバイスしかできないFPもいるようです。相談するFPについて、よく調べていなかったことも、満足できる結果が得られなかった原因のひとつと考えられるでしょう。
なお、FPを選ぶ時のチェックポイントについては、以下の記事でもご紹介しています。気になる人はぜひ併せて読んでみてください。
【関連記事】失敗しない! ファイナンシャルプランナー相談時の4つの注意点
【パターン3】一般論程度のアドバイスしか受けられなかった
【失敗の原因】家計の収支など、必要な情報を伝えていなかった
FPに相談したものの「一般的な生活費の目安や平均年収など、ネットで検索すればわかるような情報ばかりだった」「自分の場合に当てはまるアドバイスをしてくれなった」と感じる人は意外と多いようです。しかし、その時の状況をよく聞いてみると、そもそも自分の家計や年収などを、FPに詳しく伝えていなかった、という人も少なくありません。
適切な資格を持つFPなら、お金に関する様々な知識と豊富な相談経験を持っています。とはいえ、お金に関するアドバイスを正確に行うためには、ベースとなる判断材料が必要です。たとえば家計についてのアドバイスを求められているのに、肝心の家計に関する情報を教えてもらえなければ、統計情報などを使った一般論的な回答しかできないのは、無理のないことといえるでしょう。
【パターン4】期待していたような話を教えてもらえなかった
【失敗の原因】FPから得られる知見を誤解していた
比較的レアケースではあるものの、FPに相談する人の中には「今後値上がりする投資商品を教えてほしい」といった利益優先の情報を求める人もいるようです。
確かにFPは投資商品に関する相談に乗ることはありますが、投資の相場に関する専門家ではありません。老後資金を賢くつくるための手段として、基本的な投資についての知識を教えてくれたり、リスクが少ない投資商品の例を挙げたりすることはあっても、いわゆる“儲け話”を勧めることはありません。「お金のプロだから、儲かる商品を教えてくれるはず」という考えで相談しても、意味のない相談になる場合が多いといえるでしょう。
なお、投資助言・代理業ができるように登録しているFPなら、おすすめの投資商品についてアドバイスしてくれる場合もあります。それでも、投機やマネーゲームのような“儲け話”を持ち掛けることはありません。
ちなみに、FPに相談する時の4つの注意点について以下の記事でもご紹介しています。FP選びのポイントなども紹介しているので、気になる人は併せて読んでみてください。
ファイナンシャルプランナー(FP)相談を「有意義なもの」にするための3つのポイント
それでは、FP相談で満足できる結果を得るためには、どうすればいいのでしょうか。FP相談を「有意義なもの」にするためのポイントをご紹介します。
【ポイント1】自分が相談したいことを整理しておこう
有意義なFP相談にするために欠かせないのが、自分が現在抱えている「お金に対する不安や希望とは何か」をなるべく具体的に伝えることです。
たとえば、将来に備えて貯金をしたい場合なら、「どれくらいの金額を貯えたいのか」「なぜその貯金額が必要なのか」などの理由を自分なりに整理しておくと、より具体的なアドバイスを受けることが可能になります。
また、適切なアドバイスを受けるためには判断材料となる情報提供も大切です。家族構成や年収、家計簿のような家計の現状がわかる資料を準備しておきましょう。
【ポイント2】適切な資格を持っているFPであることを確認しよう
前述どおり、日本では、資格を持っていなくてもFPを名乗り相談に応じることが可能です。もちろん、無資格でも十分なアドバイスをしてくれるFPはいるかもしれませんが、年金や保険、資産運用、税制、住宅ローン、相続など、幅広い専門知識が求められる職業だけに、できるだけ信頼できる資格を持ったFPを選びたいところです。代表的な資格には、国家資格である「ファイナンシャル・プランニング技能士(FP技能士)」のほか、「AFP認定者」「CFP®認定者」があります。
【ポイント3】FPの得意分野を確認しよう
保険の見直しをしたいのに、保険に関する知識が乏しいFPに相談してしまうと、満足できるアドバイスを得ることは難しくなります。FPを選ぶ際には、得意分野を確認しておきましょう。
得意分野を調べる場合、直接FP本人に質問する方法もありますが、ほとんどのFPは、登録しているFP紹介サイトや自身のブログなどに、得意分野を記載しています。
また、FP紹介サイトによっては、相談したいジャンル(家計管理、資産形成など)を指定することで、そのジャンルを得意とするFPのリストを提示してくれる機能があります。
たとえば、東京海上日動あんしん生命が提供する「お金のプロとのAIマッチングサイト」でも、自分の関心事項を入れると、おすすめのお金のプロを紹介してくれます。このような機能は有効に活用するようにしましょう。
初めての場合は無料のFP相談を利用するのも有効
ここまでにご紹介したように、納得のいく結果が得られる有意義なFP相談をするためには、ある程度の経験が大切です。とはいえ、特に初めてFP相談をする場合「どこまで準備をすればいいのか」「どのようにFPに相談すればいいのか」といったことがわからないのは当然です。
そこでおすすめしたいのが、気軽に利用できる無料相談を試してみることです。無料と聞くと、相談の質が気になるかもしれませんが、たとえば保険会社が実施している無料のFP相談なら、安心して利用していただけると思います。その理由についてご説明しましょう。
ご存じのようにFP相談を受ける目的はライフプランを立てたり、お金の不安を解消したりすることです。
一方、保険会社の役割は保険商品を通じて、お客様が抱いている不安を軽減し、安心をお届けすることです。そのためには、お客様のライフプランや現在抱えているお金に関する不安について理解する必要があります。
つまり、FP相談を受ける側とアドバイスをする側の目的が一致しており、あえて無料で実施しているわけなのです。
このようなケースでは、無料とはいえ適当な家計診断を行われることはまずありません。また、相談の結果によっては保険商品をおすすめしない場合もあります。まずはお金の悩みを解決する入り口として、無料相談をしてみるという使い方をしてもいいでしょう。
お金の専門家への相談は意味がある! ただし、目的ははっきりさせよう
ここまでご紹介したように、FP相談に関する知識や事前準備をしていれば、FP相談が「意味のない」ものになることはありません。また、経験を積めば積むほど有意義なFP相談ができるようになります。人生の夢や目標の実現に必要な経済面のアドバイスをしてくれるFP相談を、ぜひ積極的にご利用ください。