今回は社会人3年目の25歳(女性)Bさん。どうやら先輩たちに“何か“を触発されて、相談に訪れたようですね。ライフパートナーの金刺丈晴より彼女へのアドバイスをお伝えします。
この記事の著者
金刺丈晴
東京海上日動あんしん生命生命保険、東京中央第一支社所属のライフパートナー。2019年度MDRT成績資格終身会員。生命保険協会認定ファイナンシャルプランナー。相続診断士。人生100年時代と言われ寿命が大幅に伸びた今、支出の無駄を省き『老後の経済的な苦痛』を少しでも和らげるよう保険のセカンド・オピニオンをオススメしています。
【今回のご相談者】
Bさん:25歳、エンタテイメント関連企業勤務
収入:約350万円
家賃:約7万円(賃貸マンション)
貯蓄合計:ほとんどなし
生命保険:未加入
社会人3年目の独身。都内在住の一人暮らし。
【お金に対する考え方】
- 「貯金したいなあ…」と感じてはいるものの、目の前のプライベート充実(食べる&飲むが大好き!)が最優先。お金はある分だけ遣ってしまう性格で、貯金はないに等しい。
- 会社の先輩から「少しくらいは将来のことも考えて貯金しておいたほうが良いのでは?」と言われたことがきっかけで、お金のことを考える必要性を感じ始めた。
今回の相談者は、毎日が楽しくて仕方がない25歳の元気女子Bさんです。
差しあたってお金に困っているわけではありませんが、勤務先の先輩とのちょっとした会話から、突然将来このままで大丈夫なの? と漠然とした不安がよぎる……このようなご相談も少なくありません。
彼女に対して行ったアドバイスを3つのポイントに沿ってお伝えします。
【ポイント1】貯金するなら目的を持っておきましょう
勉強でもダイエットでも、「周りのみんながそうしているから」「周りの誰かに言われたから」といった理由で始めてもなかなか長続きしませんし、むしろ反動が出たりしますよね。
これは貯金も同じ!「誰々はいくら貯金してる」とか「25歳女子は平均いくら貯金している」などの情報に振り回されないようにしましょう。
一番大事なのは、Bさん自身が「何のために貯金するのか」をはっきりさせることです。貯金する目的がないと、お金を使うのを我慢するという発想になって、続けることが苦しくなってきます。
「これからどんな人生を歩みたいのか」「将来どんなことにお金を使いたいのか」を想像してみると、自分が何のために貯金するのかが見えてくるはずです。
【ポイント2】本当に貯金したいなら「先取り貯金」!
「お金が余ったら貯金しよう」「節約できるようになったら貯金しよう」という考えだと、いつまでたっても貯金は増えていきません。
特にBさんの場合、お金があればある分だけ使ってしまうということですので、本当に貯金したいなら強制的に貯金されるしくみを作ることが大切です。
そこでおすすめするのは「先取り貯金」。現在の「全てのお金が手元にある」という状態を、「給料から貯金分を取り分けて残ったお金で生活する」という方法に変えてしまえば、給料をすべて使い込んでしまうということを避けることができます。
家賃や水道光熱費、日々の食費といった必要最低限の暮らしを送るだけで給料のほとんどがなくなってしまうという状態から貯金をスタートするのであれば、支出ひとつ一つを細かく見直すことが必要です。
けれど、Bさんの場合は、目の前の楽しみについお金を投じてしまう性格なので、家計にはまだ余裕がありそうです。手元の財布の中身が減れば、それに合わせて支出もスリムダウンできるのではないでしょうか。
ただし、無理な金額を「先取り」をしてしまうと、「飲みに行けない」「買いたいものが買えない」といったストレスが溜まってリバウンドの原因となってしまいます。はじめは少額からスタートして徐々に金額を増やしていくことをお薦めします。
【ポイント3】手間なく「先取り」されるしくみを作る
もう1つ大事なことは、この「先取り」が手間なく行われるしくみを作っておくということです。毎月、給料を受け取ってから、一定の金額を別の口座に移して、といった手間を掛けていると、「面倒くさいから今月はいいか…」といった気持ちが生まれてきがちです。
このようなことを避けるために、給料から毎月一定額が別の場所に自動的に移されるというしくみを作っておくことをお薦めします。
具体的な方法としては、①会社の財形貯蓄、②自動積立式定期預金、③保険、④iDeCo・つみたてNISAなどの投資商品などを活用するのが一般的です。
Bさんは、「投資」に対しては現時点では抵抗があるということですので、①②③それぞれのメリット・デメリットを整理したうえでどのしくみを採用するのかを決めていくとよいでしょう。
将来の不安があるなら、早めの対策を。
読者の皆さんの中にも「将来が不安」と考える一方で、「今の生活を変えたくない」と対策を先送りにしてしまっているケースが少なくないのではないでしょうか。
「いざ」というときに困らないように、そして今の生活をより豊かにストレスなく送っていくために、先送りにせず早い段階でマネープランを考えてみませんか? 早ければ早いほど、きっと無理のない計画を立てることが可能になりますよ。
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