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今回お話を聞いた人
東京海上日動あんしん生命 東京第一支社
第二営業所 ゼネラルライフパートナー
石原拓実
2017年、あんしん生命入社。自動車整備士とフロントマンとして5年間勤務後、生命保険業界へ。7年のキャリアながら、生命保険と金融の専門家からなる組織「MDRT」に6度選出。休日には子どもとの時間を大切にする二児のパパ。
お客様の人生に深く関わる仕事だからライフパートナーを選んだ
お客様1人ひとりに寄り添い、どんな些細なことでも心を込めて向き合う。それがあんしん生命のライフパートナーです。
石原拓実は「365日ご相談対応可能」という信念を持ち、仕事に全力で取り組みます。「お客様が困っていれば、できるだけご自宅へ伺い、顔を合わせてお話を聞きます。オンラインが当たり前になった今の時代、泥臭いやり方かもしれませんが……」と笑います。今では毎日のようにお客様と接している石原ですが、前職ではお客様よりもクルマと接する時間の方が長い仕事をしていました。
「僕が最初に勤めたのは自動車販売会社で、そこで5年間、整備士とフロントマンとして、お客様からクルマの不具合をヒアリングし、故障の原因を特定して修理するという仕事をしていました。基本的には、クルマと向き合う仕事で、お客様との関わりはクルマの状態をヒアリングする時や、受け渡し時のやりとり程度。コミュニケーションといえば、取引先や開発担当者の方とのやりとりがほとんどでした。
クルマは今でも大好きですが、もっと人と直接コミュニケーションが取れる仕事がしたいと思うようになり、自然と営業職への興味が湧いてきました。それを実現するために、転職を考え始めたんです」
そして、「これまでとは違う仕事をするなら、お客様の人生に深く関わる仕事がいい」と思い至り、保険業界に転職することを決意したそう。
「保険の仕事を志望したのには、もうひとつ理由があります。プライベートな話になりますが、じつは私は、生後9カ月の時に両親が離婚して、父親に引き取られたんです。父と祖母の3人家族で育ちましたが、母親の顔も名前も知らないままでした。
ところが、10歳の時に父が病気で亡くなって、それ以降、22歳まで祖母が育ててくれました。そんな幼少期の経験から、『万が一に備えることの大切さ』を身をもって学びました。この経験があるからこそ、お客様の相談に対して、心から向き合うことができるのだと思います」
ライフパートナーの仕事は課題を見つけ、解決策を提供すること
こうして石原は、お客様の人生と向き合う仕事に就きました。お客様と面談を重ねる中で、石原は前職の整備士とライフパートナーの仕事にある共通点に気づいたといいます。
「ライフパートナーの仕事は、まずお客様の不安や悩み、そして将来にどんな希望を持っているのかをお伺いすることから始まります。お会いした際には、ご家族の構成や生活スタイルを確認し、お客様が抱える課題や現状について詳しく伺います。そして、その課題をどのように改善していきたいかという想いも丁寧に聞きます。そのプロセスを通じて、お客様の課題を明確にし、それに対する最適な解決策をご提案することが、私たちの役割です。
このプロセスが、クルマの整備と似ていると感じました。クルマの整備の際も、必ずお客様にヒアリングをするんです。今、クルマのどこが調子が悪いのか、どのように運転した時にどのような不調を感じたのか、その時の天気や路面の状況はどうだったか、など細かく伺います。こうして原因を特定し、必要な修理を行う。仕事は整備士からライフパートナーに変わりましたが、お客様からお話しを聞くことで課題を見つけ、解決策を提案するという点は同じだと思ったんです」
クルマの整備士としての経験で培った「細かなヒアリング」が、この仕事にも生きているのです。そして「聞くこと」を積み重ねて、「話す」時にも石原は細心の注意を払っているといいます。
「これも前職でたたき込まれたことなんですが(笑)、お客様には絶対に専門用語を使わず、一般的な言葉で説明することを心がけています。たとえば整備士時代、つい『このファンモーターが〜』なんて言ってしまいそうになるんですが、普通はファンモーターなんて知らないですよね? だから、『エンジンを冷やすための装置が〜』とわかりやすく説明を加えるようにしていました。
保険のしくみも同じです。私たちとしては、専門用語を使う方が説明しやすいのですが、それではお客様に理解してもらえません。お客様の人生に関わる話なので、ご本人に理解して納得してもらわなければ、意味がないんです」
石原は、使う言葉だけでなく、伝え方にも気を配り、相手が無理なく理解できるよう心がけています。
「整備士でもライフパートナーでもありがちですが、専門知識を一方的に伝えるだけで満足してしまうことがあります(苦笑)。だから、私は前職でも今の仕事でも、“お客様と同じ目線で話す”ことを何よりも大切にしています」
「将来への備えの大切さ」を伝える。ライフパートナーとしての役割
どのようなお客様とお付き合いするかは、各ライフパートナーに委ねられています。石原の場合、主に20〜40代の若年層、特にご夫婦にアドバイスすることが多いそうです。
「将来への備えの大切さを、この世代の方々にもっと真剣に『立ち止まって』考えていただきたいからです。ただ、難しいことを伝えたいわけじゃないんです。同じ世代の私もそうですが、若い世代のご夫婦は、税金や保険のことをきちんと考える機会がなかなかないと感じています。でも、将来のために今からしっかり準備をしておいた方が、絶対にいいと思います。
とはいえ、漠然としたお金の疑問や万が一への備えについて気軽に相談できる人って、身近にいないものですよね? そんな時に、私のような人間が『お客様の想像する未来やライフイベント』をヒアリングすることで、『自分たちもそろそろ考えないと』というきっかけになればと思っています。
押し付けがましい指導をするつもりは全くありません。お客様と同じ目線でお話しを聞いて、一緒に考えることを大切にしています。将来への備えを考えていただいた結果として、保険に加入する選択をしてもらえれば、それはとても嬉しいですね」
ライフパートナーの世界は、口コミと紹介が非常に大切です。「石原さんって話しやすかったよ」「お金のことをいろいろ教えてくれたよ」という評判が信頼の土台を築きます。こうして石原を頼りにするお客様は、北海道から九州まで各地に広がりました。
“お客様から声がかかれば、いつでもどこへでも駆け付ける”というのが石原のスタイル。年間の移動距離を尋ねると「主にクルマ移動で、合計8万kmほど走りますかね(笑)」と、そのフットワークの軽さが数字にも表れていました。
“人生の転機”に寄り添うため、お客様に会いに行く
お客様に会いに行く時は、大切な時間を空けてもらう以上、「会ってよかった」と思ってもらいたい、と語る石原。そのために、お客様が興味を持ってくれそうな話題や有益な情報を用意しているそうです。
「私は、お客様の“人生の転機”に寄り添ったアドバイスができるライフパートナーでありたいと考えています。たとえば、家を建てたいという方がいれば、住宅ローン減税についてお伝えするなど、お客様のライフイベントに役立つ情報を提供できるようにしているんです。お客様がどんな未来を描いているのかを知るには、やはり直接お会いして、お話しを伺うことが大切です。だから、お客様から声をかけられると、うれしくて、つい足を運んでしまうんです(笑)」
そんな仕事熱心な石原ですが、仕事に打ち込めるのは家族の支えがあるからだといいます。
「私がこうして頑張れるのは、家族のおかげです。その感謝の気持ちとして、2週間に1度、『妻が好きなことをしていい日』を設けています。その日は僕が家事や子どもの世話を全部引き受けます。やはり、家族あってこその仕事ですから(笑)」
お客様との信頼を築くために、自分にできる限りのことをするのが、私のやり方なんです、と石原は語る。真摯な姿勢で向き合うその姿勢こそが、石原の仕事の流儀なのです。
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