「株式投資を本で勉強したいけれど、たくさんありすぎて迷ってしまう」「株式投資の勉強で有名な本を読んだけれど、どう活かしたらいいかわからない」先人の知恵や投資家のテクニックなど、インターネットでは得られない知識が身につく本は、株式投資の勉強には不可欠です。
しかし、手あたり次第に読みあさっても時間を無駄にするだけで、勝てる投資家にはなれません。本の知識を実際の株式投資で活用するには、レベルや目的がマッチする1冊を見つけることが大切です。
そこで今回は、ファイナンシャルプランナーの佐々木裕平さん監修のもと、初心者や中級者、上級者といったレベル別、そして「基礎を知りたい」「もっと稼ぎたい」などの目的別に、株式投資の勉強でおすすめの本を厳選して紹介します。併せて、本の知識を実践で最大限に活かすためのコツも解説します。
自分に合った本を読めば、「難しすぎて株式投資の勉強をあきらめてしまった」「本を読んだけど成果につながらない」といったことがなくなるでしょう。
※この記事は、2022年4月13日に公開した内容を最新情報に更新しています。
この記事の監修者
佐々木裕平(ささき ゆうへい)
ファイナンシャルプランナー。金融教育研究所代表。著書に『これ一冊で基礎から運用までOK! 投資信託 超入門 人生を楽しくする知識本』(Kindle版)、『お金と僕らの物語』(GAKKEN)、『FPの先生!小学生の私でもわかるように、お金の増やし方教えてえや』(文響社)、『学校では教えない! お金を増やす授業」(ぱる出版)など多数。1級FP技能士。中立・公正な立場からの金融教育を行う。
自分だけの1冊に出合ったら、最大限に活用して株式投資の成果につなげましょう。下記の記事では株式投資の勉強法についてわかりやすく解説しています。
株式投資の勉強本を選ぶ時のポイント

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株式投資の勉強本を選ぶ時は、下記3つのポイントに着目するようにしましょう。
(1)自分のレベルに合う本を選ぶ
(2)本を読む目的を明確にする
(3)希望の投資スタイルに合わせる
「買って読んでみたものの、まったく理解できず途中でやめてしまう」「何回読んでもどこをどう活かせばいいのかわからない」そんなことにならないように、これらのポイントをしっかり意識することが大切です。
(1)自分のレベルに合う本を選ぶ
株式投資の勉強を成果につなげるには、自分のレベルに合う本を選ぶことが重要です。
自分の今のレベルがわからない場合は、以下の内容を参考にしてみてください。
- 初心者:株式投資についてまったく知らない、もしくはある程度知識があるが売買未経験
- 中級者:株式投資について1年以上の売買経験がある
- 上級者:株式投資について5年以上の売買経験がある
自分のレベルに合った本を選んでいないと、せっかく買った本でも身にならないことが多くなってしまいます。
初心者が上級者向けの本を読んでも、内容が難しくて挫折する可能性が高いです。中には実際に株を売買した経験がないと理解できない本もあるためです。
反対に、中級者が初心者向けの本ばかりを読んで勉強するのも、効率的といえないでしょう。すでに株式投資の経験がある方は、財務諸表の読み方やテクニカル分析の手法など、不足していると感じた知識を補充できる本を選ぶのが有効です。
(2)本を読む目的を明確にする
読む目的を明確にすることも、株式投資の勉強本を選ぶ時に重要なポイントです。代表的な目的の例を3つ挙げてみました。
- 株の基礎知識を把握したい
- 実践的なテクニックを身につけたい
- 先人の知恵・専門家のノウハウを知りたい
目的を持って本を選ぶことで、自分に足りない知識やテクニックを把握することにもつながります。
反対に目的が不明確なまま本を手にしても、求める情報を得られず、投資に活用できません。まずは目的を明確にして、その上で本のレビューや目次を確認し、マッチする本を選びましょう。
(3)希望の投資スタイルに合わせる
「基礎知識を押さえ、やりたい投資の種類がわかってきた」「売買経験を積むことで自分に合う投資手法が見えてきた」。そんな方は、希望の投資スタイルについて深い知識を得られる勉強本を選びましょう。具体的には、以下のような投資のスタイルがあります。
- 短期投資
- 長期投資
- 少額投資
- デイトレード・スイングトレード
目的と同じく、自分が希望する投資スタイルに合っていない本を選んでも、活用することができません。
たとえば、長期投資を望む方がデイトレードについて書かれた本を読んでも、効果的ではありません。長期にわたり企業業績を分析するファンダメンタルズ分析や、財務諸表の読み方を勉強できる本を選びましょう。
一方、短期投資を望むのであれば、相場の動きを把握するのに役立つチャートの見方を勉強できる本がおすすめです。
また、「まずは少ない金額で株式投資を練習したい」という方はミニ株やおつり投資など、少額投資に関する本を選びましょう。
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【初心者向け】株式投資の勉強におすすめの本13選

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いよいよ、具体的におすすめの本を紹介していきます。まずは、株式投資の初心者に向けた、おすすめの勉強本13冊です。
〈一覧〉【初心者向け】株式投資の勉強におすすめの本
マンガで簡単に株式投資の全体像をつかめる本や、株式投資を行うにあたり大切な心構えを学べる本など、第一歩を踏み出すのにふさわしいものを厳選したので、ぜひチェックしてください。
マンガで株式投資や資産運用について学ぶ
お金や投資に苦手意識がある方は、まずはとっつきやすいマンガから株や資産運用の基礎を学ぶのがおすすめです。
『マンガでわかる最強の株入門』
著者:安恒 理/出版社:新星出版社
「ホリエモン株」で有名な堀江貴文さんが推薦する株式投資の勉強本です。堀江貴文さんいわく「株に興味があるなら今すぐ始めるべき。必要なことはこの本にすべて載っている!」とのこと。
マンガで構成された物語形式で読みやすく、最近株に興味を持ち始めた方にぜひ読んでいただきたい1冊です。
著者の安恒理(やすつねおさむ)さんは、1987年のブラックマンデー以降、35年以上の投資歴を持つ投資のプロ。本書は物語形式のマンガで、最近株に興味を持ち始めた方でも理解しやすい1冊です。
本書の主人公・倉森琴音は、テレビで見たのをきっかけに知識皆無の状態から株式投資を始めた超初心者。SNS仲間のレクチャーを受けながら億単位の利益を上げるトレーダー、いわゆる「億り人」を目指していきます。
口座の開き方から銘柄選び、儲けを増やすコツまで、株式投資を一通り勉強したい初心者におすすめです。
『マンガでわかる 世界でただひとつの株式投資入門』

著者:山崎元/出版社:講談社
2024年に逝去された経済評論家の山崎元(やまざき はじめ)さん晩年の書籍です。
山崎さんは、東大卒業後、外資系証券や保険など金融12社を渡り歩いた“お金のプロ”で、資産運用関連のベストセラー作家。本書では、金融・経済理論に裏打ちされた山崎さんの株式投資術をマンガ形式で気楽に学ぶことができます。
売り手側のからくりを含めた金融商品の基礎知識から、個別株式銘柄の選び方、ポートフォリオの組み方や売り方まで、株式投資でお金を増やす秘訣が詰め込まれた一冊です。初心者はもちろん、中級者にも「これを知りたかった!」という難点が理解しやすく、大満足できるでしょう。
『漫画 バビロン大富豪の教え 「お金」と「幸せ」を生み出す五つの黄金法則』
著者:ジョージ・S・クレイソン、イラスト:坂野 旭、企画・脚本:大橋弘祐/出版社:文響社
世界的ベストセラーとなり100年読み継がれる名著『バビロンの大金持ち(The Richest Man In Babyron)』を坂野 旭(さかの あさひ)さん、大橋弘祐(おおはしこうすけ)さんがマンガ化した1冊です。
本書のテーマは資産を増やし、お金に縛られず充実した人生を送ること。読めば、金融の起源といわれている古代バビロニアから伝わる「人類不変の知恵」を習得できます。
原作者のジョージ・S・クレイソンはネブラスカ大学卒業後、米西戦争を経て、クレイソン・マップ・カンパニーを設立。経営のかたわら節約と経済的成功をテーマにした短編寓話シリーズを出版し、人気を博しました。
また坂野 旭さんは2014年に大手少年誌の新人賞を受賞しマンガ家デビュー。繊細な画力とファンタスティックな作風は、読者を投資の世界に引き込みます。
本書で習得できるお金の知恵は、株式投資のリスクヘッジや資産運用で大いに役立つはずです。
株式投資の基礎知識を学習する
苦手意識はないけれど、株式投資についてはまったくの初心者という方は、まずはこのあと紹介する2冊を通じて、基礎からしっかり学ぶのがおすすめです。
『世界一やさしい 株の教科書 1年生』
著者:ジョン・シュウギョウ/出版社:ソーテック社
株式投資を「シンプルに、わかりやすく、楽しく」勉強して資産を増やすことをテーマとした本です。
利益を得るための3つのポイントや、守るべきルールなど、初心者が押さえておきたい知識が満載です。
「投資とは本来楽しいものです」と語る著者のジョン・シュウギョウさんは資産形成に関する学びを支援するTBLアドバイザリーを設立し、投資教育の変革を担いながら、株式投資に関する数多くの本を出版しています。
キャッチコピーは「5秒で選び、5分で取引、5銘柄だけ保有」。株式投資を簡単に解説する本書は、「投資で利益を上げたいけれど難しいことは考えたくない」という初心者にぴったりの1冊です。
『いちばんカンタン! 株の超入門書改訂4版』
著者:安恒 理/出版社:高橋書店
シリーズ100万部突破のベストセラー『いちばんカンタン! 株の超入門書改訂4版』の著者は、『マンガでわかる最強の株入門』と同じ、安恒理さん。とにかくわかりやすくあっという間に読めると評判で、4版まで改訂を重ねています。
注文の出し方、株の選び方、絶好の売買タイミングを知るためのチャートの見方、利益を上げるための+αのテクニック、初心者がやってはいけない注意点など、株式投資で差がつく基礎知識を勉強できます。また、2024年開始の新NISAやiDeCo拡充にも対応しています。
フルカラーで図が豊富な点も人気の秘密。株式投資をまったく知らない方も、本書を手にすれば楽しんで勉強をスタートできるでしょう。
株式投資で勝つセンスを徹底的に磨く
「いくら株式投資の勉強をしても、そもそもセンスがなければ勝てないのでは…」。そんな方におすすめなのが、成功した投資家たちのお金のセンスについて学べる本です。
お金に関する考え方のほか、株式投資で勝つためのセオリーや法則について勉強できる4冊を厳選してご紹介します。
『金持ち父さん 貧乏父さん:アメリカの金持ちが教えてくれるお金の哲学』
著者:ロバート・キヨサキ、翻訳:白根美保子/出版社:筑摩書房
「変化の時代のサバイバルツール」として日本やアメリカのみならず世界全109カ国で読まれ続けるベスト&ロングセラー。日本でもシリーズ累計410万部を突破しており、刊行から20年以上経った今でも変わらず投資の入門書として支持されています。
金融リテラシーの低さを突きつけ、「投資欲」をかき立てる本書は、これまで多くの人の「お金の価値観」を変えてきました。
「お金と人間の関係は、主人になるか奴隷になるかそのいずれかしかない。あなたの中で起こされるのを待っている、お金に関する才能を目覚めさせよう」
著者ロバート・キヨサキさんのメッセージは、役に立つ知識を学び経済的に豊かになりたいと望むすべての人にとっての優れた指針です。
本書を読めば、「正しい金融リテラシーを身につけて投資に活かせば、思いどおりの人生が手に入る」。そんな自信が湧いてくるでしょう。
『超改訂版 難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!』
著者:山崎 元、大橋弘祐/出版社:文響社
60万部を超える「難しいことはわかりませんが」シリーズの1冊で、勉強して積極的にお金を増やしたい株式投資の初心者におすすめです。新NISAにも対応しています。
本書では、“お金のド素人”である作家の大橋弘祐(おおはし こうすけ)さんが “お金のプロ”である山崎元さんにお金の増やし方を対話形式で教えてもらいます。山崎さんは、前述の『マンガでわかる 世界でただひとつの株式投資入門』の著者でもあります。
「銀行には近づいてはいけない」「覚える金融商品は3つだけ」「素人でも年間+5%の運用を目指せる」など、投資経験ゼロの方でも簡単かつ安全にお金を増やす方法がわかります。
「難しいことはわからないし、投資をするのってなんだか怖い」。そんな方でも本書を読めば、株式投資を成功させるマインドを獲得できるでしょう。
『投資で一番大切な20の教え 賢い投資家になるための隠れた常識』
著者:ハワード・マークス、翻訳:貫井佳子/出版社:日本経済新聞出版
株式投資における常識を離れた、著者独自のアイデアや思考方法を勉強できる本です。
「成功する投資哲学」がテーマの本書には、投資現場でコンセンサスと別の見方をする極意、市場環境が芳しくない時に損失を最小限に抑える方法など、珠玉の名言と実践的なテクニックが満載です。
著者のハワード・マークスさんは約800億ドルにのぼる巨大ファンドを運用する著名投資会社オークツリー・キャピタルの創業者であり、株式投資で40年以上勝ち続けてきた経歴の持ち主です。
株式投資で10兆円の資産を築いた「投資の神様」こと、ウォーレン・バフェットさんも、「極めて稀に見る、実益のある本」と大絶賛。バフェットさんは本書を大変気に入り、みずから率いるバークシャー・ハザウェイ社の株主総会で配布したほどです。
『本当の自由を手に入れる お金の大学 改訂版』
著者:両@リベ大学長/出版社:朝日新聞出版
本書は「令和で一番売れているお金の勉強本」といわれ、142万部を突破した『お金の大学』の改訂版です。
実業家YouTuberとして活躍する中田敦彦さんも「めちゃくちゃ面白い、めちゃくちゃわかりやすい」と大絶賛する本書。「人生6大固定費の見直し方法」「本当に必要な保険」「マイホームより賃貸をおすすめする理由」など、お金の不安を減らし、自由に生きるためのノウハウが満載です。
さらに改訂版には、新NISAに対応した説明のほか、「証券口座やクレジットカード、銀行などの選び方」「超危険な金融商品リスト」など、新規内容が50ページ以上追加されています。
読めば「貯める・稼ぐ・増やす・守る・使う」の、一生お金に困らない「5つの力」が身につきます。
節約から株式投資までお金のリテラシーを一から勉強したい方におすすめの1冊です。
初心者におすすめの銘柄をチェックする
銘柄選びは株式投資の登竜門。優良株とは何か、どんな銘柄を買うべきなのか示唆してくれる本は初心者にとってありがたいものです。
そこで、株式投資で初心者におすすめの銘柄がわかる3冊を紹介しましょう。
『バカでも稼げる「米国株」高配当投資』
著者:バフェット太郎/出版社:ぱる出版
30代OLから50代管理職まで、これを読めば株で稼げる1冊!
「米国株投資なんて、スタバでフラペチーノを飲むくらいカンタン!」というインパクト大なキャッチフレーズが付けられているとおり、英語力ゼロ・投資知識ゼロでも元手10万円から始められる、超シンプルな米国株投資の勉強本です。
著者のバフェット太郎さんはサラリーマンとして働くかたわら、毎月たった3分のチェックで、2年で純利益1,000万円を出すことができたそう。
株初心者から中級者、また、副業収入を得たい主婦から多忙な会社員まで、幅広い方におすすめしたい1冊です。
『株式投資初心者が絶対に知っておきたい グローバルニッチな日本の超優良企業株』
著者:千竃鉄平/出版社:サンライズパブリッシング
超有名企業から地方の中小企業まで株式投資初心者が買っておきたい、24銘柄をピックアップして紹介する本です。
著者は投資顧問会社・暁投資顧問の代表取締役で、YouTubeチャンネル登録者数10万人超を誇る千竃鉄平(ちかま てっぺい)さんです。
本来の株式投資とは、一時的に10倍になるような株を探して儲けるようなものではなく、長期目線で業績が向上するであろう企業に継続的に資金を投じるもの。
しかし、どんな企業なら長期目線で業績が向上するのか、どんな銘柄であれば投資する価値があるのか判断するのは、投資を始めたばかりの方にとって困難といえます。
そんな初心者に向け、本書では「ニッチな分野で世界のトップシェアを握る日本企業」、すなわち「グローバルニッチな銘柄」を一挙紹介。
銘柄のほかにも、テクニカルな視点で読み解く具体的な「買い時」や、初心者でもすぐに始められる少額からの株式投資術、長く収益を得るためのしくみづくりを解説します。
株式投資を始めるにあたりグローバルニッチ企業の可能性にかけてみたい方、ぜひ本書を手に取ってみてはいかがでしょうか。
『新NISAはこの9本から選びなさい』
著者:中野晴啓/出版社:ダイヤモンド社
税金がおトク、少額でできるなど株式投資初心者にとってメリットが大きい新NISA。
しかし各証券会社における取り扱い銘柄は、つみたて投資枠で200本以上、成長投資枠では1,000本以上も用意している場合もあり、どれを選んだらいいかわからない方も多いでしょう。
本書ではそんな方に向け、厳選した投資信託9本を紹介することで、新NISAで資産形成をする上での銘柄選びの判断基準を示しています。おすすめ銘柄のほかにも、つみたて投資枠と成長投資枠の使い方をはじめ、新NISAの特徴や注意点について丁寧に説明をしています。
おすすめ銘柄のほかにも、「世界へ分散して投資する」「日本株の比率は1/3にする」「為替ヘッジなしのものを選ぶ」「純資産総額が50億円以上のものを選ぶ」「ターゲットイヤーファンドは外す」など、つみたてNISAにおける投資信託の選び方を明確に示します。
「そもそも投資信託とNISAの違いがわからない、どっちにするべき?」という方でも安心。両者の違いやしくみをわかりやすく解説されています。
なお、本書の著者、中野晴啓(なかの はるひろ)さんのほかの著書では、3,000本の投資信託の中から長期投資にぴったりな9本をチョイスして紹介するベストセラー『最新版 投資信託はこの9本から選びなさい』(ダイヤモンド社)も初心者におすすめです。
簡単に株式投資のテクニックを押さえる
チャートの見方や分析手法など株式投資のテクニカルな知識をしっかりと勉強して成果を上げたい。そんな方におすすめの書籍を紹介します。
『株を買うなら最低限知っておきたい ファンダメンタル投資の教科書 改訂版』
著者:足立武志/出版社:ダイヤモンド社
企業の事業内容や将来性をじっくりと研究・分析して儲けたい方はファンダメンタルズ分析(※)を勉強するのが有効です。
本書は、株式投資初心者からセミプロまで幅広く支持される、ファンダメンタルズ投資のバイブルです。
企業業績をもとにした銘柄選びのノウハウを学べる本書は、特に日本株で儲けたい方におすすめです。
著者は公認会計士、税理士、ファイナンシャルプランナー(AFP)の資格を持ち、足立公認会計士事務所代表、株式会社マーケットチェッカー取締役として活躍する足立武志(あだち たけし)さん。資産運用に精通した公認会計士として、執筆活動、セミナー講師などを通じ、個人投資家を対象とした有益な知識や情報提供に努めています。
※:景気や金利、企業の業績などの“経済の基本情報”をもとに、株価や為替が今後どう動くかを予想する投資の方法のこと。
【中級者向け】株式投資の勉強におすすめ本10選

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株式投資の基礎を押さえている方、売買の経験がある方はより実践的なテクニックやプロのノウハウを勉強できる本を選びましょう。
「基礎は大体押さえているが+αのテクニックを知りたい」「もっと利益を上げたいが、自分だけの知恵では限界がある」。そんな株式投資中級者におすすめの10冊をご紹介します。
〈一覧〉【中級者向け】株式投資の勉強におすすめの本
さらに株式投資の知識を深める
売買の経験があり、利益を出したこともあるがもっと儲けたい。そんな方におすすめの4冊を見ていきましょう。
『年率10%を達成する! プロの「株」勉強法』
著者:栫井駿介/出版社:クロスメディア・パブリッシング(インプレス)
儲けにつながる効果的な勉強法を解説する、中級者向けの1冊です。
投資を「勉強」という観点で考えてみることや、投資しながら勉強法を改善していくことなど、ありそうでなかった株式投資への新しいアプローチ手法を提示。
「勉強し続けた人だけが、投資のプロになれる」というテーマのもと、株式投資の本当に正しい勉強法を伝えます。
著者の栫井駿介(かこい しゅんすけ)さんは、東大で最先端の金融理論を学び、証券会社を経て投資顧問会社を設立。卒業後ビジネスパーソンとして活躍する中、「株式投資から学ぶことは、東大を出るよりはるかに尊い」という信念のもと、継続的な勉強を行い、投資の成果につなげてきました。
個別株やバリュー株の売買など著者の経験にもとづいた実践的な投資手法を習得すれば、利回り10%達成も夢ではないかもしれません。
『一生働いても貯められない1億円をすごい小型株に投資してつくる本』
著者:坂本 彰/出版社:クロスメディア・パブリッシング(インプレス)
著者の坂本 彰(さかもと あきら)さんの「株式投資で稼ぐ極意」が集約された1冊です。
少額から始める個人投資家にとって、最適の手法といわれる「小型株集中投資」。著者は小型株に投資して、10万円を1億円超に増やしました。
本書が提示する株式投資の戦略とは、1年以内に株価3倍以上になる小型株1銘柄を見つけて集中投資すること。
著者が今後、株価が大きく上昇すると見込む小型株は、「次世代テーマ株」と「政策テーマ株」の2ジャンルです。
「新しい潮流やトレンドをつかんで素早く対応するのは、小回りの利く新興企業が多く、ビジネスチャンスを活かしてどんどん成長していく」というセオリーのもと、注目の34銘柄や小資金で化ける成長株に投資するノウハウを解説。
登録者15万人以上の投資系人気YouTuberとしても活躍する著者の実践テクニックを習得して、億単位の利益を目指しましょう。
『2000億円超を運用した伝説のファンドマネジャーの株トレ 世界一楽しい「一問一答」株の教科書』
著者:窪田真之/出版社:ダイヤモンド社
「この株は売り? それとも買い?」「儲かる株はどっち?」といった一問一答形式で株式投資を勉強できる本です。
楽天証券経済研究所 所長兼チーフ・ストラテジストである著者の窪田真之(くぼた まさゆき)さんは、日本株ファンドマネジャー歴25年以上の投資熟達者です。
年間100社を超える調査取材をこなし、公的年金・投資信託・NY上場ファンドなど、20代で1,000億円超、40代で2,000億円超の日本株運用を担当。
チャートの見方や移動平均線(※)の読み方、注文の出し方(指値・成行など)について、クイズ形式で楽しく学べます。株を始めたばかりの方でも、実践で役立つ感覚を身につけることができる内容です。
※:株価の一定期間の平均値を線でつないだもの。株価の流れやトレンド(上昇・下降)をつかみやすくするために、チャート上に表示される代表的なテクニカル指標のこと。
『日本一カンタンな日米10倍株をつかむ本』
著者:朝香友博 /出版社:クロスメディア・パブリッシング(インプレス)
10倍株とは、株価が10倍以上に上昇する大化け株のことで「テンバガー」と呼ばれます。たとえば当初10万円で買った株が100万円になるということなので、10倍株を見極めることは投資家の憧れといえます。
本書は独自の法則で多くの10倍株を獲得した著者の朝香友博(あさか ともひろ)さんが、長年にわたる10倍株研究をもとに、日本株・米国株投資で稼ぐ極意をわかりやすく解説した1冊です。
大化け株の芽を発見する「日米10倍株の新法則」をはじめ、上昇をいち早くとらえる「大化け期待ゾーン」など初公開の投資術が満載。
巻末では、著者が独自の法則で選び出した日米注目の20銘柄を紹介します。
著者いわく「急成長する米国株と、潜在力抜群の日本株をダブルで狙っていける環境を活用しない手はない」とのこと。日本と米国二刀流の投資を極めたい方は、ぜひ読んでみていはいかがでしょうか。
『100年生きても大丈夫! つみたて投資の終わり方』
著者:カン・チュンド
つみたて投資の「出口戦略(取り崩し手法)」に特化したありそうでなかった書籍です。
著者のカン・チュンドさんはインデックス投資アドバイザーで、2003年以来、一貫してETF(上場投資信託)、インデックスファンドを用いた投資を説いています。本書では、膨大な個別相談から経験を得た筆者にしか書けない「リアルな老後の資産運用のモデル」を伝えます。
本書が教える出口戦略のポイントは、退職に至るまでの5年間を「準備期間」として定め、資産を計画的に切り崩すこと。本書前半部の「準備編」では、老後に向けての心構えから退職までの準備(するべきこと)など、後半部の「実践編」では実際の切り崩し方法を解説しています。さらにはリタイア後のポートフォリオの組み方も紹介しています。
老後の資金づくりのために資産運用に取り組んでいる人は、ぜひご一読ください。
その道のプロ投資家の知恵を借りる
「投資手法がマンネリ化して、どうにもブレイクスルーできない」「株式投資でもっと効率的に稼ぐため先人の知恵を借りたい」。そんな方におすすめの4冊をご紹介します。
『ランダム・ウォークを超えて勝つための株式投資の思考法と戦略』
著者:田渕直也/出版社:日本実業出版社
金融経済学での常識は、「株価はランダム・ウォークする(でたらめに動く)」。
株価の動きは予測不可能で、決まった法則性はないため、全体の経済成長の果実として収益を得るには、多数の銘柄を「長期・分散」で保有することが正解……というのがランダム・ウォーク理論です。
本書は、そんな常識に真っ向から挑み、「どのような局面でも応用が可能な投資理論・戦略」を理解することができる一冊です。
では「どうしたらいいのか」という結論をあえて提示しないことで、中級者が自分なりのスタイルを構築するためのヒントが散りばめられています。
ちなみに、著者である田淵直也(たぶち なおや)さんは、金融理論教育を行うシグマインベストメントスクールの学長も務める金融アナリスト。本書のほかにも『不確実性超入門』(日経ビジネス人文庫)や『教養としての金利』(日本実業出版社)など、理論的な株式投資に役立つ著書を多数出版しています。
『となりの億万長者〔新版〕──成功を生む7つの法則』
著者:トマス・J・スタンリー、ウィリアム・D・ダンコ、翻訳:斎藤聖美/出版社:早川書房
結論からいうと、『となりの億万長者 成功を生む7つの法則』は株式投資の勉強本ではありません。とはいえ、株式投資で利益を上げてお金持ちを目指すのであれば、「億万長者(ミリオネア)」がどんな人なのか、特性やタイプについて知っておいて損はないでしょう。
本書は膨大なインタビューから「億万長者」の実像を描いた古典的名作であり、世紀を超えて読まれ続けるロングセラーです。
アメリカ富裕層研究の第一人者である著者のトマス・J・スタンリーさんとウィリアム・D・ダンコさんは、1万人以上の億万長者にインタビューとアンケートを行い、資産や年収、職業、消費行動のタイプを徹底的に調査。
その結果、億万長者は特別な人たちではないこと、常識とわずかな努力で、誰でもお金持ちになれることを導き出します。
億万長者とは、実際どんな人々なのか? 結果は驚くべきことに、彼らのほとんどはありふれた職業と家庭を持つ「普通の人々」だったのだ! では、億万長者とそうでない普通の人々(所得は多くても資産の少ない人々)とではいったいどこが違うのか? その疑問を紐解いていきます。
本書は、成功と幸福を手に入れたい読者に向け本物の億万長者の暮らしぶりから学ぶべき「7つの法則」を伝授。
株式投資で億単位の収入を得たいと考える方は、この本を読めば、普段の生活で心掛けるべきポイントが見つかるはずです。
『史上最強の投資家バフェットの教訓―逆風の時でもお金を増やす125の知恵』
著者:メアリー・バフェット、デビッド・クラーク、翻訳:峯村利哉/出版社:徳間書店
世界で最も成功した投資家、そしてビル・ゲイツに次ぐ世界第2位の富豪として知られるウォーレン・バフェット。
「バフェットの話を聞けば聞くほど、投資に関してだけでなく、ビジネス全般に関しても人生に関しても知識が深まる」
バフェットの義娘である著者が、投資家の血となり肉となるバフェットの言葉を厳選しまとめ上げたのが『史上最強の投資家バフェットの教訓―逆風の時でもお金を増やす125の知恵』です。
本書には、投資、ビジネス、経営、キャリア選択、そして人生、これらの分野で役立つバフェットの言葉が集約されています。
たとえば、No.18「わたしの場合、集団的意思決定とは、鏡をのぞき込むことである」というバフェットの言葉から、他人の賛同を得ようとはせず、独力で思考して他人との違いに心地よさを感じる、成功者の行動方針を学べます。
「貯蓄から投資へ」と大きくうたわれる今の時代、株式投資で成功を収め、仕事や人間関係、人生を変えたい方は必読の1冊です。
『ミネルヴィニの成長株投資法: 高い先導株を買い、より高値で売り抜けろ』
著者:マーク・ミネルヴィニ、翻訳:山口雅裕/出版社:パンローリング株式会社
著者のマーク・ミネルヴィニさんが独学で生み出した株式トレード法「SEPA」について書いた本です。
具体的には160以上のチャートや数多くのケーススタディから3桁のリターンを得る方法について、わかりやすく解説されています。
読めば、「最良の銘柄を大幅に上昇する前に見つける方法」「損失をコントロールして利益を守る方法」「高リスクを避ける方法」など、株式投資の具体的な戦術がわかるでしょう。
「生ける伝説的トレーダー」と呼ばれ、1,000冊位以上の本を読み、努力と苦労を重ね大成功を収めたマーク・ミネルヴィニ。彼が30年のキャリアで得た貴重な知識が本書に集約されているのです。
『マーケットの魔術師: 米トップトレーダーが語る成功の秘訣』
著者:ジャック・D・シュワッガー、翻訳:横山直樹/出版社:パンローリング株式会社
「本書を読まずして、投資をすることなかれ」と世界的なトップトレーダーが口をそろえる1冊『マーケットの魔術師』。
著者ジャック・D・シュワッガーが、世界有数のやり手トレーダーたちにインタビューして、成功の裏に隠れる秘密に迫ります。
・3万ドルの口座を8,000万ドルにまで膨らませた猛者マイケル・マーカス
・21年間の平均年間収益率が30%だったヘッジファンドの帝王マイケル・スタインハルト
・2万5,000ドルを手にトレーダーに転身し、1日に20億ドル相当のTボンド先物をトレードするスーパートレーダーのトム・ボールドウィン
上記のような著名投資家たちの実体験をもとにした本書は、現場さながらの手に汗握るようなトレードのスリルを味わえる点も魅力。
株式投資で一流トレーダーを目指す方、まずは達人の思考回路をトレースするところから始めてみていはいかがでしょうか。
【上級者向け】株式投資の勉強におすすめ本6選

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売買経験を積むと、株式投資における自身の思考や傾向がつかめるようになるものです。ここでは、方向性や売買タイミングを自ら判断できる株式投資の上級者が、さらにスキルアップして利益を拡大するのに役立つ6冊をご紹介します。
〈一覧〉【上級者向け】株式投資の勉強におすすめの本
自分にベストマッチする投資手法を見極める
順張りや逆張り、いくつかの手法を試してきた今、自分に最も合う株式投資の戦術を打ち立てたいと考える方もいるでしょう。そんな方におすすめの3冊をご紹介します。
『ウォール街のランダム・ウォーカー 株式投資の不滅の真理』
著者:バートン・マルキール、翻訳:井手正介/出版社:日本経済新聞出版
「投資のバイブル」といわれ、1973年の初版以来、全米累計200万部を超え、投資の名著として絶賛されるベスト&ロングセラーです。
出版以来、改訂を重ね、2023年に刊行された第13版は、初版から50周年の記念版です。新たな内容として、暗号通貨、NFT(※1)、ミーム株(※2)に関する説明を拡充しています。ただし、タイトルにもある通り、「不滅の真理」である従来の手法が引き続き有効であることには変わりがありません。
著者いわく、「市場平均リターンを獲得する最も確実性の高い方法は、インデックスファンドを買うこと」。本書はそんなインデックスファンドの魅力を、明確なデータとともに最大限に伝えます。
インデックス投資に興味がある方はぜひ手にとって読んでいただきたい1冊です。
※1:「Non-Fungible Token(ノン・ファンジブル・トークン)」の略で、唯一無二のデジタルデータに価値を持たせる技術のこと。
※2:オンラインコミュニティで人気になり、一時的に高値がつく株のこと。
『億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術』
著者:メアリー・バフェット、デビッド・クラーク、翻訳:井手 正介、中熊靖和/出版社:日本経済新聞出版
伝説の投資家ウォーレン・バフェットが投資手法を明かす稀有な1冊として、10年以上にわたって世界中の投資家に読まれ続ける驚異のロングセラーです。
基本的な銘柄選択術、優良企業を見極める8つのポイント、絶好の買い場が訪れる4つのケースなど利益に直結する重要事項について、わかりやすく解説されています。
本書のイチオシポイントは、バフェットによる「バリュエーション指標」の計算過程が記述されている点です。「バリュエーション指標」とは本来の企業価値に対して株価が相対的に割安か割高かを示す数値のこと。バリュエーション指標を算出するプロセスを読めば、論理的な企業分析のノウハウをつかめるでしょう。
例題を解きながらゲーム感覚で投資力を磨けることもおすすめのポイントです。
『賢明なる投資家 割安株の見つけ方とバリュー投資を成功させる方法』
著者:ベンジャミン・グレアム、監修:土光篤洋、翻訳:増沢和美、新美美葉/出版社:パンローリング株式会社
ウォーレン・バフェットが師と仰いだ「ベンジャミン・グレアム」が残した「バリュー投資」の最高傑作です。
バリュー投資とは企業の実態に比べて、株価が割安な銘柄に投資する方法です。本書では誰も気づいていない、将来伸びる「魅力のない二流企業株」や「割安株」の見つけ方を伝授。
著者は「詳細な分析に基づき、元本を保全して適切なリターンを上げる投資に徹すること」「投機を避け、優良債券の購入および優良企業の普通株への分散投資すること」が重要であると主張しています。
個人投資家やウォール街の金融プロフェッショナルの間で、投資理論書のバイブルとなった本書は、バリュー投資を勉強したい方にとって最高の「投資家の教科書」になるはずです。
「勝ちの法則」を学ぶ
勝率を上げて損失を出さない投資家になりたい。そんな方におすすめの「勝ちの法則」を勉強できる3冊をご紹介します。
『デイトレード マーケットで勝ち続けるための発想術』
著者:オリバー・ベレス、グレッグ・カプラ、翻訳:林 康史/出版社:日経BP
全米最強のトレーダー養成機関「プリスティーン」創業者が、勝者のセオリーを初公開。本書はデイトレーダーとして成功するための心構えを勉強できる1冊です。
著者のグレッグ・カプラさんは、「マーケットでは株式そのものを見るのでなく、その先に売買する人の動きを見ること、マーケットの機微を知って、賢い側に立てるように自分を鍛えることが重要」と主張。
突き詰めると、株式投資では儲けることより賢くあることを見つめる姿勢が成果につながる、という見解を得られます。
本書で勉強し賢明な投資家を目指せば、さらなる利益が望めるかもしれません。
『金融と投資のための 確率・統計の基本』
著者:田淵直也/出版社:日本実業出版社
「ギャンブルとしての危ない株式投資」から、「確率論・確率問題としての株式投資」へと考え方をガラリと変えることができる一冊です。著者は、前述の『ランダム・ウォークを超えて勝つための株式投資の思考法と戦略』と同じく、田淵直也さんです。
本書は、金融や投資に関わる確率・統計論の基礎的な概念を数学的な素養がない人にもわかりやすく解説しています。さらに「期待リターン」や「リスク(ボラティリティ)」など、わかっているようで、じつはきちんと理解していない専門用語の意味と理論を深く学ぶことができます。
理論的に資産運用を行いたい人や、入門書を読み終えて知識向上を目指す上級者におすすめです。
『株で億兆の富を築くバフェットの法則』
著者:ロバート・G・ハグストローム、翻訳:小野一郎/出版社:ダイヤモンド社
個人資産23兆円。94歳にして現役、世界最強の投資家、ウォーレン・バフェット。
なぜバフェットだけ勝てるのか?
本書はその疑問に迫るべくバフェットの投資戦略を解き明かす1冊です。世界18カ国で刊行され、2025年2月には大幅に改訂した30周年記念版が登場しています。
著者のロバート・G・ハグストロームさんはウォーレン・バフェットを40年以上にわたって研究し、「バフェットの法則」を解明。著者自身も法則に則った投資を実践することで好成績を収めてきたのです。
本書を読むことで磨かれる、企業の本質的な価値を見つめるセンスは株式投資をはじめとしたビジネスの広範囲で役立てることができるでしょう。
経験者も未経験者も、本書との出合いを株式投資との付き合い方を見つめ直すきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
株式投資を本で勉強する時のポイント

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株式投資を本で勉強する時は、読んで終わりにならないように注意が必要です。
「いい1冊を見つけて読み込んだものの、投資にどう活かせばいいのかわからない」「本でじっくり勉強したのに、なかなか成果につながらない」。そんな方に向け、株式投資を本で勉強する時のポイントを解説します。
読むだけでなく実際に投資をする
株式投資を本で勉強する時は、並行して投資に挑戦することが重要です。
チャートの見方を覚えて値動きを予測するなど、株式投資の現場には、本で学んだことが役立つシーンが数多くあります。実際の投資を行うことで、本で勉強した知識が生きたスキルとなるのです。
今は、ミニ株やワン株、単元未満株など少額で気楽に始められる銘柄が豊富ですし、ネット証券なら通常無料で口座開設できます。
「始めるハードルが高い……」と躊躇する気持ちはわかりますが、まずは少額からでも実際に投資をしてみましょう。本で勉強しながら実践すれば、よりいっそう勉強の効果を高めることができるでしょう。
本の知識を鵜呑みにしない
株式投資を勉強するにあたり、本の知識を鵜呑みにして、自分の意見を持たないことは危険です。
確かに、たくさんの本を読めば多くの情報を取得できますが、ただ鵜呑みにするだけでは単なる情報コレクターになってしまうでしょう。
「本に書いてあった手法をそのままやってみたが、何ひとつうまくいかない、かえって損した」。そんな人はじつに多いですが、著者と自分が置かれた状況は異なっていることを認識してください。株式投資の本で得られるテクニックや知識は、そのまま真似するのではなく活用することが大切なのです。
では、どうすれば活用できるのかというと、ポイントは問いかけることです。本で情報をインプットしながら、この情報は本当だろうか? 判断は正しいのだろうか? 自分だったらどうだろうか? といったふうに自身に問いかけます。
本を読む、問いかける、この繰り返しで情報を取捨選択して活用できるようになり、より効率的な投資手法を理解できるようになるでしょう。
投資の勉強は自分のレベルに合った本からスタートしよう
本は著者が投資人生をかけて気づいたことや身につけた知識を、わずか数千円で手にできるありがたい財産であり、株式投資の勉強に大いに役立つものです。
株式投資で成果を上げるためにどのような情報が必要か、自分の投資レベル・リテラシーなど現状を把握した上で、最適な本を選びましょう。
自分だけの1冊を見つけて知識を活用すれば、株式投資のスキルが向上し、利益の拡大につながるでしょう。