「なかなかお金が貯まらない」「貯金しようと思っても、いつの間にか使ってしまう」と悩みのある人も多いでしょう。そんな貯金が苦手な人におすすめしたいのが、「先取り貯金」です。
そもそも「先取り貯金」とはどのような方法なのか、始め方や失敗しないコツ、金額の目安などをファイナンシャルプランナー・高山一恵(たかやま かずえ)さん監修のもと、解説します。

※この記事は、2021年3月8日に公開した内容を最新情報に更新しています。

この記事の監修者

高山一恵

ファイナンシャル・プランナー(CFP)/Money&You取締役。
中央大学商学部客員講師。一般社団法人不動産投資コンサルティング協会理事。慶應義塾大学文学部卒業。2005年に女性向けFPオフィス、(株)エフピーウーマンを創業、10年間取締役を務め退任。その後現職へ。NHK「日曜討論」「クローズアップ現代」などテレビ・ラジオ出演多数。ニュースメディア「Mocha(モカ)」、YouTube「Money&YouTV」、Podcast「マネラジ。」、Voicy「1日5分でお金持ちラジオ」運営。「はじめての新NISA&iDeCo」(成美堂出版)、「マンガと図解 はじめての資産運用」(宝島社)など書籍100冊、累計180万部超。1級FP技能士。住宅ローンアドバイザー。

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先取り貯金とは?

先取り貯金とは、1カ月の手取り収入から一定額を先に取り分けて貯金し、残りのお金で生活する貯金術です。手取り収入から生活費などの必要経費を差し引き、残ったお金で貯金する方法とは逆の手順となります。

画像: 先取り貯金とは?

「お金が貯まらない」という人は、残ったお金を貯金しようと思っても、あるだけお金を使ってしまっていることが多くあります。また、手取り収入が増えてもその分だけ支出も増えがちなものです。「ついお金を使いすぎてしまっている」「貯金が苦手」と感じている人は、先に貯金をして残りのお金は自由に使ってもいい、というルールのほうが貯金へのプレッシャーも減り、気持ちも楽になるでしょう。

また、先取り貯金の大きなメリットは、自動化することで、毎月貯金を意識しなくても着実にお金が貯まり、使いすぎの予防もできるという点にあります。手間なく貯金ができるので、「面倒なことは苦手」という人にもおすすめです。先取り貯金のおすすめの手法は、後述します。

先取り貯金を成功させるコツ

画像: 画像:iStock.com/marchmeena29

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貯金が苦手な人にもおすすめの先取り貯金ですが、もちろん失敗してしまうことも。無理なく成功させるコツを紹介します。

貯金を自動化するしくみを利用する

毎月、先取り貯金をする分のお金を貯金用の口座に送金するのは意外と手間を感じるものです。貯金はコツコツ長期的に行うことが大事なので、なるべく簡単に、貯金を自動化できるしくみを活用するのもポイントです。

たとえば、毎月決まった日に指定口座へ自動的に送金できる「定額自動振込」、毎月自動的に引き落として積立投資ができる「新NISA」、給与からの天引きができる「財形貯蓄制度」などがあります。貯金の目的や自分に合う方法を選ぶといいでしょう。

貯金をする目的や用途を明確にする

先取り貯金に限らず、貯金をする時には「何のために貯めるのか」という目標を持つことが、長くモチベーションを保ち続けるために必要となります。結婚やマイホームといったライフイベントのような目標を設定するのが難しいのなら、「1年間に100万円」というように目標金額を立てるのもおすすめです。

家計の「見える化」を行う

家計の「見える化」とは、毎月何にいくら使っているかを洗い出すことです。家計簿はハードルが高く感じてしまいますが、レシートを撮影するだけのアプリや、口座・ECサイトと紐づけられるアプリなど便利なツールもたくさんあります。

また、1円単位で計算する必要はなく、何にいくら使っているかざっくりとでも把握することが大切です。1~3カ月ほど記録することで傾向がわかり、何にお金を使い過ぎているか分析できるようになるでしょう。そうすることで、無駄遣いが減るだけでなく、無理のない先取り貯金額の設定にもつながります。また、先取り貯金を始めたあとも、家計の見える化は続けましょう。適切な生活費の見直しにもつながります。

貯金額を適切に設定する

手取り収入に見合わない貯金額を設定してしまうと、給料日前には「お金がない!」なんてことも。せっかく貯金したお金を使ってしまうことがないように、自分の手取り収入や生活に合った金額を設定することが大切です。先取り貯金を続けていくうちにもっと貯金ができると感じるのなら、それから金額を上げるといいでしょう。手取り収入に応じた先取り貯金額の目安は、後述します。

先取り貯金を始めるおすすめの方法

画像: 画像:iStock.com/maruco

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ひと口に先取り貯金といっても、そのしくみを使った手法は様々あります。メリット、デメリットとともに、どんな人に合っているのかも解説します。

自動積立型の定期預金

画像: 画像:iStock.com/west

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銀行などの金融機関で行う「積立定期預金」は、給料日後に毎月一定額を、定期預金口座へ自動で振り分ける方法です。ボーナス時には多めに自動で振り分けるよう、月ごとでの金額設定も可能です。

●メリット
一度金融機関で設定すれば、自動で毎月お金が積み立てられます。一般的に、定期預金口座は普通預金口座に比べて引き出しにくいため、“貯めたお金を使いにくい”という点も、貯金を成功させるポイントです。さらに、普通預金口座に比べて、定期預金口座のほうが金利が高い傾向にあります。少額からでも積み立てられるので、貯金が苦手な人でもはじめやすいでしょう。

●デメリット
はじめの金額設定を間違えると行き詰まる可能性が高くなります。また、途中で解約することもできますが、満期前に引き出すと利率が下がってしまいます。

●実施時のポイント
現在、大手都市銀行の定期預金の金利は0.125%程度と、上がったとはいえ低いのが現状です。そのため、金利にこだわるならネット銀行や地方銀行、信用金庫がおすすめ。また、給与口座と貯蓄口座を分ける場合、銀行間の資金移動サービスを活用すると便利です。主にネット銀行で利用でき、無料でお金を振り分けてくれるシステムを持つ銀行もあるので探してみるといいでしょう。そのほか、定期預金の金利がアップするお得なキャンペーンを実施している金融機関もあります。

●この方法に適した人
・貯金のために手間をかけたくない人
・利率が低くても確実に貯めたい人

財形貯蓄

画像: 画像:iStock.com/segawa7

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企業によっては、福利厚生のひとつとして「社内預金制度」や「財形貯蓄制度」「社員持ち株制度」など、従業員がお金を貯められる制度を導入していることがあります。職場に制度があるのなら、おすすめしたいのがこれらの手法です。

制度の種類内容
社内預金制度企業が給与の一部を天引きして預かり、企業自らが運用を行うしくみ。景気や業績などにより、企業ごとに金利が異なる。
財形貯蓄制度毎月の給与から一定額が天引きされ、銀行や保険会社、証券会社など、提携している金融機関によって積み立てられるしくみ。
社員持ち株制度従業員が会社やその親会社の自社株を保有する制度。

●メリット
基本的に一度手続きを済ませれば、毎月自動的に一定額を積み立てられるため、確実に貯金ができます。さらに、引き出すには会社や金融機関への手続きが必要なため、簡単に引き出すことができず、貯金が苦手な人にとっては効果的です。また、制度ごとに異なるメリットがあるので、自分に合った方法を選ぶことが大切です。

制度の種類メリット
社内預金制度厚生労働省令で下限利率が0.5%とされている。大手都市銀行の定期預金と比べ金利が高くなる。
財形貯蓄制度年金財形、住宅財形を利用する場合には、一定の条件を満たせば、払い出し時に一定金額まで非課税で引き出すことができる。
社員持ち株制度業績によって配当を受け取ることができ、資産を増やすことができる。

●デメリット
無理な金額設定をすると生活が厳しくなる恐れがあるため、事前に家計の見える化をして慎重に貯金額を設定する必要があります。また、引き出しにくさはメリットではありますが、急な出費に対応しづらいというデメリットにもなります。すべての貯金を集約せずに、生活費用や緊急予備資金と分けて運用しましょう。なお、それぞれの制度には、以下のデメリットもあるため、利用前に確認しておきましょう。

制度の種類デメリット
社内預金制度会社独自の制度のため、退職時に解約する必要がある。
財形貯蓄制度退職後は解約することになる。
転職する場合、転職先に財形制度がある場合は移行できるがなければできない。
社員持ち株制度自社の株価が下がってしまうと、利益を回収できないことがある。

●実施時のポイント
まず、自分が勤めている会社にこれらの制度があるかどうかを確認しましょう。一般的に大手企業は財形貯蓄制度を持っている場合が多いのですが、社内預金制度を備えている会社はひと昔前に比べてかなり少なくなっているのが現状です。もし、自分の会社が複数の制度を備えている場合は、自分のライフプランに合わせて積極的に活用しましょう。

●この方法に適した人
・会社の福利厚生を活用したい人
・自力で貯金するのが苦手で、給与天引きで貯金したい人

少額投資非課税制度(新NISA)

画像1: 画像:iStock.com/Yusuke Ide

画像:iStock.com/Yusuke Ide

新NISAは、株式や投資信託で得られる利益が非課税になる制度です。通常、配当金や売却益には約20%の税金がかかりますが、新NISAを利用すれば税金がかからず、利益をそのまま受け取ることができます。2024年から始まった新制度では、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の併用が可能になり、年間の投資上限額も大幅に引き上げられました。さらに、非課税期間が無期限となり、より自由度が高く、長期的な資産形成がしやすくなっています。

●メリット
通常、課税口座で投資をした場合、投資に対する利益には20.315%の税金がかかりますが、NISAの制度を利用すれば利益が非課税になります。また、非課税保有限度額は合計1,800万円、非課税期間は無期限となっています。証券会社でも利用できるのはもちろん、多くの銀行でも制度の取り扱いがあるため、現在給与口座のある銀行でも口座を開設できるなど、利用ハードルが低いのもメリットです。

●デメリット
新NISAで取り扱う商品は中長期的に安定した運用成果が出せる可能性が高いものが多いため、資産形成に時間がかかります。もちろん元本割れし、損をする可能性もあります。

●実施時のポイント
資金が必要な時には、運用を継続しながら資産の一部を引き出すことも可能です。また、保有している商品を売却すると、その購入時に使った非課税枠が翌年に復活するため、再び同じ枠を使って新たに投資を行うことができます。

●この方法に適した人
・投資に興味がある初心者
・節税効果を得ながら、投資をしたい人
・長期的な目的のためにお金を貯めたい人

【関連記事】新NISAについて、詳しくはコチラ

個人型確定拠出年金(iDeCo)

画像2: 画像:iStock.com/Yusuke Ide

画像:iStock.com/Yusuke Ide

拠出(※)した掛金を自分で運用して、資産形成をする年金制度です。20歳以上65歳未満の公的年金の被保険者が加入できます。

※:拠出とは、年金や保険の加入者が運営者に対して、掛金を払い込むこと。

●メリット
最大のメリットは節税になるということです。掛金全額が所得控除の対象になるだけでなく、運用益も非課税で再投資できます。さらに、年金として受け取る場合は公的年金等控除、一時金の場合は退職所得控除の対象にもなります。

●デメリット
原則として60歳になるまで資産の引き出しができません。また、一度老齢給付金(※)を受給すると、65歳に達していなくても掛金を拠出することができなくなります。そして、新規加入時や月々の掛金納付など、様々な場面で手数料が発生することもデメリットでしょう。運用商品には、元本確保型商品と投資信託があり、投資信託の場合は元本割れする恐れがあります。

※:確定拠出年金の加入者であった者に支給される年金または一時金のこと。

●実施時のポイント
自営業者は月額6万8,000円、勤務先に企業年金のない会社員は月額2万3,000円といったように職業によって拠出限度上限額が異なります。

●この方法に適した人
・老後資金の確保を貯蓄の目的としている人
・税制優遇を有効活用したい人

積立保険・変額保険

画像: 画像:iStock.com/Seiya Tabuchi

画像:iStock.com/Seiya Tabuchi

積立保険も変額保険も保険商品の一種なので、貯蓄と並行して、ケガや病気、死亡などの不測の事態に備えることができます。以下でそれぞれの特徴を紹介します。

保険の種類内容
積立保険万が一の時には保険金が受け取れ、何事もなければ満期や解約のタイミングで返戻金が受け取れる貯蓄型の保険。終身保険や養老保険、学資保険、個人年金保険などがある。
変額保険死亡のリスクに備えながら、貯蓄・投資ができる保険。保険料の一部を運用して、それに応じて保険金や解約返戻金が変動するのが特徴。保険期間が一生続く「無期型」、保険期間が決まっている「有期型」、給付金が年金形式で受け取れる「年金型」がある。

●メリット
いずれも、保障を得ながら貯蓄ができます。また、生命保険料控除の対象となるので、節税にもつながります。

保険の種類メリット
積立保険保障と貯蓄の両立ができることが最大のメリット。また、満期に近づくにつれて積み立てた保険料よりも受け取れる返戻金のほうが多くなる場合がある。
変額保険保障と貯蓄・投資の両立ができ、運用実績によっては期待以上の利益を得られる可能性がある。運用期間中に発生した利益には税金がかからない。また、景気がよくなり株価が上昇すると返戻金も増える可能性があるので、インフレ対策にもなる。

●デメリット
掛け捨ての保険と比べて保険料が高いことがあげられます。

保険の種類デメリット
積立保険途中解約すると返戻率が悪くなるだけでなく、タイミングによっては支払った保険料より戻ってくるお金が少なくなることがある。
変額保険リターンが大きい分、リスクも大きい。株価や金利などの変動により満期保険金や解約返戻金が払込保険料よりも少なくなる可能性がある。また、資産運用関係の費用がかかるほか、解約控除がかかることもあり、純粋な投資商品に比べコストが高い。

●実施時のポイント

保険の種類ポイント
積立保険加入目的に合わせて保障内容や保険期間を選ぶ必要がある。また、払い込んだ保険料に対してどのくらいのお金が解約時や満期時に受け取れるのかもチェックしておきたいポイント。
変額保険保障と資産形成のどちらを重視するのか、どんな保障を求めているのかによって適切な商品が異なる。また、運用する通貨もポイント。日本円で運用する円建てはリスクが少なく、外国の通貨に両替して運用する外貨建ては、円建てより運用成績が高くなる可能性があるものの為替リスクなどもある。

●この方法に適した人

保険の種類適した人
積立保険
  • リスクに備えつつ貯蓄もしたい人
  • 貯蓄が苦手な人
変額保険
  • リスクに備えつつ貯蓄もしたい人
  • 長期的な資産形成をしたい人

クレカ積立

画像: 画像:iStock.com/Phira Phonruewiangphing

画像:iStock.com/Phira Phonruewiangphing

クレジットカードを利用して、投資信託などの金融商品を購入する積立投資です。新NISAのつみたて投資枠でも利用できる証券会社も多くあります。

●メリット
積立額に応じてクレジットカードのポイントが貯まるため、口座引き落としなどで投資信託を積み立てるよりもお得になります。また、手軽に少額から投資できるので、投資初心者にはおすすめです。さらにクレジットカード決済になるため、証券口座への入金は不要と手軽です。

●デメリット
クレカ積立では毎月の積立額の上限が金融機関ごとに決まっているので、一度に高額な取引はできません。また、買い付けるタイミングも月に1回金融機関が定めた日に固定されているため、自分でタイミングを見て商品を購入したい人には向いていません。

●実施時のポイント
日頃活用しているポイント経済圏(※)があれば、その経済圏内の証券会社やクレジットカードを選ぶと便利でしょう。また、クレカ積立サービスでポイント還元率に差があるので、ポイント還元率にも注目して選ぶとよりお得になります。

※:ポイント経済圏とは、提携する企業やサービスを複数またいで利用できる共通ポイントや大手ポイントサービスの発行事業者を中心とする経済圏のこと。

●この方法に適した人
・投資初心者で、少額から投資をしたい人
・クレジットカードを普段から利用しており、ポイントを貯めたい人

方法ごとの特徴を見ていくと、何のために貯めたいかによっても選ぶべき方法が異なることがわかります。たとえば、3~5年の間に使いたい貯金は長期投資が必要となる新NISAは避けて定期貯金にする。老後資金ならiDeCo。積み立て期間が長くとれる教育資金は新NISAを活用するなど。方法を決める前に、何のためにいつ必要なお金なのか考えることが大切です。また、制度には変更がつきものなので、自身が選択した方法の動向には注目しておきましょう。そもそも、貯金が全くないという人は、まずは緊急予備資金(生活費の3~6カ月分)を貯めることを目標にしましょう。

先取り貯金をする金額の目安

画像: 画像:iStock.com/erdikocak

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自分に合った先取り貯金の方法を見つけたら、貯金額を設定する必要があります。先取り貯金をする際の金額の目安を解説します。

手取り収入の1~3割が目安

貯金額の目安は、手取り収入の1~3割程度が目安となりますが、独身や子持ち家庭など家族構成によって支出は異なります。ライフスタイルごとの目安をご紹介します。

●独身の場合

【貯金額の目安】

1人暮らし…手取り収入の1割
実家暮らし…手取り収入の3~4割

独身の1人暮らしであれば、手取りの1割が目安になります。一方、実家暮らしの場合は1人暮らしほど生活費がかからないケースが多いため、手取りの3〜4割を目標にしてみましょう。一般的には手取りの2割が理想といわれていますが、独身で実家に住んでいる間は貯金をするチャンスです。ぜひ、実家暮らしの恩恵を活かし、このタイミングに貯金をしましょう。

●夫婦2人の場合

【貯金額の目安】

手取り収入の2割以上

夫婦2人だけで生活しているなら、2人の手取りを合わせた収入の2割以上を目指しましょう。共働きのパワーカップルであれば3割ほど貯金できればベスト。子どもが生まれる前は貯金がしやすいので、ここで頑張っておきたいものです。

●子持ち家庭の場合

【貯金額の目安】

手取り収入の1~1.5割

子どもがいるとお金がかかり、家計に余裕がない家庭も多いと思います。しかし、将来へ向けて貯金は必要です。子どもの人数や年齢にもよりますが、特にお金がかかる教育費の出費がある時期でも世帯収入の1~1.5割を目指したいところです。

●自営業の場合

【貯金額の目安】

手取り収入の2割以上

自営業の人は、会社員に比べ将来もらえる年金額が少ないので、老後のために多くの貯金が必要です。2割以上を目指し、iDeCoを活用するなど、工夫をして貯金をしておきましょう。

【関連記事】iDeCoについて、詳しくはコチラ

金額は定期的に見直そう

結婚して子どもが増えたり、働き方が変わったりと、ライフステージが変わった時はもちろんですが、貯金額は定期的に見直しが必要です。最低でも1年に1度はしておきたいところですが、可能であれば毎月振り返ることがベターです。また、資産運用は制度が変わることがあるので、その都度見直しましょう。

ボーナスは5割を目安に

毎月先取り貯金をしているのなら、ボーナスはその半分を貯金にまわせるといいでしょう。不況や災害、感染症の流行など様々な要因でボーナスが減ったり、なくなったりすることがあるので、もらえるうちにしっかり貯金しておきましょう。銀行口座を使った定期積立なら、ボーナス月は普段より多く自動的に積み立てる設定にすることも可能です。

給与の手取り額から逆算! 先取り貯金早見表

前述の目安金額をもとに、先取り貯金額の早見表を作成しました。あくまで目安ですが、参考にしてみてください。

〈表〉月の貯金額の目安

手取り月収独身の目安
(1人暮らし)
独身の目安
(実家暮らし)
夫婦の目安
(2人暮らし)
子持ち家庭の目安
18万円1万8,000円5万4,000〜7万2,000円3万6,000円1万8,000〜2万7,000円
20万円2万円6万〜8万円4万円2万〜3万円
22万円2万2,000円6万6,000〜8万8,000円4万4,000円2万2,000〜3万3,000円
24万円2万4,000円7万2,000〜9万6,000円4万8,000円2万4,000〜3万6,000円
26万円2万6,000円7万8,000〜10万4,000円5万2,000円2万6,000〜3万9,000円
28万円2万8,000円8万4,000〜11万2,000円5万6,000円2万8,000〜4万2,000円
30万円3万円9万〜12万円6万円3万〜4万5,000円
32万円3万2,000円9万6,000〜12万8,000円6万4,000円3万2,000〜4万8,000円
34万円3万4,000円10万2,000〜13万6,000円6万8,000円3万4,000〜5万1,000円
36万円3万6,000円10万8,000〜14万4,000円7万2,000円3万6,000〜5万4,000円
38万円3万8,000円11万4,000〜15万2,000円7万6,000円3万8,000〜5万7,000円
40万円4万円12万〜16万円8万円4万〜6万円

先取り貯金をする際の注意点

画像: 画像:iStock.com/Maks_Lab

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先取り貯金は、貯金が苦手な人におすすめの方法ですが、もちろん失敗することもあります。気をつけたいポイントをご紹介します。

無理な金額を設定しない

先取り貯金を失敗する一番の原因が“無理な金額設定”です。貯金額に無理があると、ストレスになるだけでなく、生活自体が苦しくなり本末転倒です。金額を設定する際は、まず自分の家計を把握し、無駄な出費がないか確認したうえで、無理のない範囲で貯金を始めることが大切です。

貯金額は手取り収入の2割くらいを推奨していますが、これまで貯金ができなかった人は、まず貯金の習慣を確立することが大切です。貯金習慣ができ、余裕が出てきたら、2割を目標にして金額を少しずつ上げていくのがいいでしょう。

支出管理が苦手な人はすぐに引き出せない制度を利用する

そもそも支出管理が苦手な人の場合は、先取り貯金をしていても、お金が足りなくなったら口座から引き出して使ってしまうこともあるでしょう。自分がそのタイプだと自覚があるのなら、すぐに引き出せない制度を利用して、貯金に手を出さないようにしましょう。

積立預金でも解約してしまう人がいるので、特におすすめなのが会社の財形制度。財形住宅、財形年金はこれまで55歳未満が条件でしたが70歳未満に変更になっているので、長く利用できます。また、老後資金として貯めているのならiDeCoもおすすめです。こちらも今後制度が変わる可能性があるので、注目しておきましょう。

確実にお金を貯めたいなら「先取り貯金」が最適

人はお金が手元にあると欲望に負け、あるだけ使ってしまう傾向にあり、これを「パーキンソンの法則」といいます。そこからもわかるように、手取り収入から必要経費を差し引き、残ったお金で貯金するのは誰にとっても難しく、反対に先取り貯金は有効な貯金方法だといえます。無理のない貯金額を設定し、目的に合った手法を選んで着実に貯金をしていきましょう。

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