連続保険小説「ウッカリくんとシッカリさん」/仕事はできるけど、プライベートでは少し抜けているところがある“ウッカリくん”。年上彼女の“シッカリさん”に頼り甲斐があるところを見せたいものの、「もしも」に備えるべき場面でついウッカリが出てしまい、いつも助けてもらってばかり……。ゆくゆくは2人の家庭を築きたいと思っているウッカリくんですが、はたしてシッカリさんが安心して頼れる「もしも」に強い男になれるのでしょうか?

【登場人物紹介】

タツヤ(ウッカリくん)

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29歳の営業マン。体育会系出身の熱血派で上司や後輩にも頼られているが、お調子者でカッコつけたがりの一面も。仕事以外の一般常識にちょっと疎いのが玉にキズ。

シヅカ(シッカリさん)

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28歳で独立し、現在はフリーランスのWEBデザイナー。天然ボケなところもあるけど、実は用心深い一面も。年下彼氏のウッカリ君を陰からサポートしている。


ペットが飼える部屋に引っ越したことを機に、可愛いチワワのチョコたんを飼い始めたシヅカ(シッカリさん)。愛犬を紹介するため、恋人のタツヤ(ウッカリくん)を新居に招いたのですが……。

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ワンワンワン!

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わー!!(いきなり吠えないでよ!! 僕、ほんとはイヌが怖いんだから……)。

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あら、どうしたのタツヤ? 突然大きな声出して。

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いや、あの……「わー!!」って思わず声が出ちゃうくらい可愛いイヌだね……。

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でしょ~⁇ もうすっかり懐いてくれたの。大切な家族の一員だから、ちゃんと保険にも入ったのよ。タツヤにも、チョコたんのこと気に入ってもらえて良かったわ。

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も、もちろんだよ。シヅカにとって家族の一員なら、僕にとっても家族みたいなものだからね!

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まぁ……(ポッ)。あらやだ、もうこんな時間なのね。予約したお惣菜を受け取りに行かなきゃ。近所の居酒屋さんがテイクアウトを始めたんだけど、とっても美味しいの。晩ごはん一緒に食べるよね?

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もちろんさ! だったら一緒に受け取りに行こうよ。

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ダメよぉ。寂しがりやのチョコたんをひとりにするわけにはいかないでしょ? いいからタツヤは、テーブルの上のドーナツでも食べながら一緒にお留守番してて。じゃあ、行ってきまーす♪

―バタン(玄関のドアが閉まる音)―

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ちょ、ちょっと待って!! あ~行ってしまった……。

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キュ~ン(置いてかないでぇ)。

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わー! また、いきなり鳴くんだから……あれ、さっきと鳴き声が変わってないか⁉

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キュ~ン、キュ~ン(寂しいよぉ)。

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なんだか元気もなくなったみたい。そういえば、ドーナツがあるって言ってたのに、中身がないぞ? もしや、僕が見てないところでチョコたんが食べて具合を悪くしちゃったんじゃ……⁇

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キュ~ン、キュ~ン(この人と2人きりは不安だよぉ)。

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こりゃぁ、一大事だ! 急いで病院に行かないと!! そういえば、さっきシヅカが「チョコたんは大切な家族だから保険に入れた」って言ってたけど、保険証ってどこにあるんだ⁇?

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キュ~ン、キュ~ン(なんかひとりで慌ててるよぉ)。

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きっと保険証はシヅカが持ってるんだよなぁ。困ったなぁ、僕の保険証が使えるわけじゃないし……いや、まてよ!? だったらシヅカと結婚してチョコたんを、扶養家族にすれば僕の保険証が使えるようになるってことなのか⁉

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キュ~ン、キュ~ン(すごい勘違いしてるよぉ)。

―ガチャ(玄関のドアが開く音)―

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ただいまー。あらチョコたんってばキュンキュン鳴いちゃって、やっぱりお留守番が寂しかったみたいね。ところで、タツヤは何をひとりでブツブツ言ってたの?

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たった今、決心したよシヅカ。チョコたんと一緒に、僕の扶養家族になってくれ!!

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私の留守中にいったい何が!?!?!?!?

【こんな時、どうすれば? “もしも”に備える保険解説】

解説:タケイ 啓子

どうやらタツヤさんは、チョコたんへの愛情が高まったあまり、とんでもない行動に至ってしまったようですね。

もちろん、どんなに大切な家族の一員とはいえ、人間の健康保険はペットに適用されません。そこで気になるのが、ペットの医療費でしょう。今回は、ペットを飼っている人がおぼえておきたい、ペット保険について解説します。

■ペットにかかる医療費はどれくらい?

公的医療保険制度が充実している日本の場合、健康保険(社保や国保)に加入していれば、通院や入院にかかる負担が大きく軽減されることは、ご存知だと思います。

しかし、動物病院でかかる医療費は基本的にすべて自己負担となります。そのため健康保険に加入している人間の場合と同じ感覚で動物病院を利用すると、請求される医療費の高さに驚く人が多いようです。

ペット保険大手のアニコムが発表している「家庭どうぶつ白書2019」によれば、6歳のイヌ1頭の年間診療費の平均額は約53,000円、同じく6歳のネコ1頭の年間診療費の平均額は約29,000円となっています。

〈図〉犬の年齢別の年間診療費(1頭あたり)

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〈図〉猫の年齢別の年間診療費(1頭あたり)

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また、人間と同様に年齢が高くなるにつれ診療費は高くなる傾向にあり、12歳のイヌ1頭の年間診療費の平均額は約150,000円、同じく12歳のネコ1頭の年間診療費の平均額は約78,000万円となります。

年間の平均額に換算すればこの程度ですが、実際には入院や手術が必要となり、想定外の出費になってしまう場合もあります。

〈図〉犬の手術・入院理由TOP5

画像29: ウッカリくんとシッカリさん#3 愛する家族の一員だから……。ペット保険のメリットとは?

〈図〉猫の手術・入院理由TOP5

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たとえば、同じく「家庭どうぶつ白書2019」によれば、イヌが前肢を骨折して手術をした場合、1回あたりの診療費の平均は約190,000円となっています。この金額を、一括で支払うのはかなりの負担となるはずです。そこで役立つのが「ペット保険」なのです。

■ペット保険の補償内容は?

一般的に「ペット保険」と呼ばれる保険は、家庭で飼われているペット(愛玩動物)のケガや病気で発生した通院費、入院費、手術費などの費用の一部を補償してくれる保険商品のことです。

イヌやネコが主な対象となりますが、商品によっては鳥やハムスター、モルモットといった小動物のほか、ヘビやトカゲなどの爬虫類も対象に含む場合もあります。

また多くのペット保険が、特約として以下のようなオプション補償を用意しています。

〈図〉ペット保険のオプション補償

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ペット保険の補償内容で注意すべき点は、補償対象外となる処置や治療があることです。たとえば、狂犬病の予防接種や各種のワクチン接種などが挙げられます。

〈表〉ペット保険で補償されないことが多い例

  • 狂犬病の予防接種、各種のワクチン接種
  • 健康診断
  • 去勢・避妊手術
  • 健康維持のためのサプリメント代

年齢を重ねたイヌやネコの健康維持に必要な歯石とりも、歯周病などの具体的な症状があり、治療の一環として行う場合でなければ、補償されません。

■ペット保険の保険料はどれくらい?

ペット保険の保険料は、補償の割合やペットの種類、年齢によって変わる場合が一般的です。

たとえば、6歳の小型犬(チワワなど)で、補償割合が70~80%の場合の月額保険料は3,000円から6,000円程度です。一般的に保険料の差は、通院、入院、手術の支払限度額によると考えてもよいでしょう。もちろん特約を付けた場合は、さらに保険料が高くなります。

先ほど紹介したように、6歳のイヌ1頭の年間診療費の平均額が約53,000円ですから、診療を受けた回数や費用によっては医療費が保険料を下回るケースも考えられます。しかし、万が一高額な医療費が発生する場合に備えるという点では、人間が加入している保険と同じ考え方といってもよいでしょう。

ちなみにペット保険は医療費がかかった後で所定の保険金を一括で受け取るのが基本ですが、なかには人間の健康保険と同様に、提携する動物病院に限り支払い時に所定の保険金額を、その場で差し引きしてくれる「窓口清算」に対応している商品もあります。

チョコたんを家族として迎えたシヅカさんは、どうやらすでにペット保険に加入しているようですね。老齢に比べ、若いイヌやネコの場合は病気のリスクは低いのですが、エピソードにも出てくるように、ペットフード以外の食べ物や異物を間違えて食べる誤飲のリスクが高いほか、元気に動きまわることによるケガのリスクも高いといえます。若いうちからペット保険に加入しておくことは、愛するペットと安心して楽しく暮らすうえでも、賢い選択といえるのではないでしょうか。

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もー。何を慌てて求婚してくるのかと思ったら! 確かにチョコたんは大切な家族だけど、さすがに人間の健康保険に入れるわけないでしょ? 保険は保険でも、チョコたんが入ったのはペット保険なの。

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よく考えてみれば、そうだよねぇ。突然のことでテンパっちゃって……。

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でも嬉しいわ。2人が仲良くできるか心配だったけど、チョコたんのこと、それくらい身近に感じてくれるようになったなんて。だってタツヤがイヌのこと苦手って、前から思いっきり気づいてたから(笑)。

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なんだ、バレてたのか。だったら、2人きりで留守番なんてさせないでよ(涙)。

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だって、チョコたんと家族になりたいんでしょ? これくらいの試練はないとねぇ。

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ワンワンワン(これからもヨロシクな)!

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そうだ! チョコたん大丈夫かな?? 机の上のドーナツ、間違って食べちゃったかもしれないんだけど!!

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あら、ごめんなさい! よく考えたら、タツヤが来る前に全部ひとりで食べちゃってたんだった。

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キャイ~ン!

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この記事の監修者

タケイ啓子

ファイナンシャルプランナー。36歳で離婚し、シングルマザーに。大手生命保険会社に就職をしたが、その後、保険の総合代理店に転職。保険の電話相談業務に従事。43歳の時に乳がんを告知される。治療を経て、現在は治療とお金の相談パートナーとして、相談、執筆業務を中心に活動中。
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